解体工事専門家の中野達yaです。
前回は不動産会社経由の解体工事の注意点についてお伝えしました。
今日は「土地売却のために解体すべきか」迷っている方に向けて、判断の目安となるポイントをお伝えします。
「今すぐ解体すべきか、それとももう少し様子を見るべきか...」こんな悩みを抱えていらっしゃる方はとても多いのです。
以下の3項目に当てはまるなら、「今こそ解体して再スタートを切るべき」タイミングと言えます。
築30年以上の建物は、外観だけでなく内部の傷みも目立ちます。
内覧に来た方が「この家、ボロボロだな」と感じてしまうと、土地の価値まで低く見積もられてしまいがちです。
特に雨漏りの痕跡や、柱の傾き、カビの発生など、構造的な問題が見られる場合は要注意です。
物件見学者が複数名いて売却に至らない場合、土地購入の需要はあるが、価格が見合わないと判断されている可能性が高いでしょう。
不動産会社に購入されなかった方の理由の確認を行い、計画の見直しを図ります。
古家のイメージや解体費用について、購入側に懸念がうかがえる場合、解体して更地での売却を再検討するとよいでしょう。
プロの不動産業者からの助言は貴重な情報源でもあります。彼らは日々の営業活動から「どんな物件が売れやすいか」を肌で感じています。
「解体すれば売りやすくなる」というアドバイスを受けたなら、真剣に検討する価値があるでしょう。
ただし、前回お伝えしたように解体業者の紹介マージンを目的に勧める不誠実な不動産会社もいるようなので分離発注が無難でしょう。
また、物件に対する問い合わせ半年間0件という場合には、需要そもそもが無い可能性もあるので、判断は慎重に行いましょう。
解体して更地にすることで、売却活動が劇的に変わります。
古家付きに比べ、更地は購入者にとってリスクが減ります。実は、解体工事は手間がかかるだけでなく、着工後に、避けようのない追加費用が発生することもあります。
購入者にとっては、ときに地雷になりえるため、避けたいところなのです。
建て替えを検討中の方は、まず更地に絞り込みをかけて探すということもありますね。
不動産ポータルサイトでの第一印象が大きく改善します。老朽化した建物の写真より、整地された更地の方が清潔感があり、可能性を感じさせます。
古い家の内部を見せる必要がなくなり、土地そのものの価値に集中してもらえます。「この土地なら、こんな家が建てられる」と想像してもらいやすくなります。
買い手は「解体費用」という値引き材料を持ちません。むしろ「すぐに建築できる状態」という付加価値に対して、適正な対価を支払う心理が働きます。
決断を先延ばしにすることには、こんなリスクが伴います。
空き家を所有し続ける間も、固定資産税や管理費は発生し続けます。2023年の税制改正により、空き家を管理せず放置することで空き家が建つ土地の固定資産税は最大6倍になる可能性があります。
家は、無人になると劣化が急速に進みます。換気をしないと湿気で建物が痛みますし、カビも発生します。
また、カビやホコリなどが虫などの繁殖を促します。虫は害獣を誘い、人気がないと家は痛む要素が満載なんです。
台風や地震による倒壊、放火などの犯罪リスクも無視できません。万が一、隣家に被害が及んだ場合は、賠償責任も発生します。
また、近年は空き家で発生する事件が増加しています。
その他、凶悪事件に悪用されるケースもニュースで取り沙汰されています。
土地売却のために解体すべきか悩んでいる時間は、実はとても貴重です。
3つの目安のいずれかに当てはまるなら、「今こそ解体して再スタートを切る」決断をおすすめします。
解体工事には通常1~2か月の準備期間が必要です。
「今年中に売却したい」「できるだけ早く現金化したい」とお考えなら、今すぐ動き出すことが損失を防ぐ最善の方法です。
※ただし、再建築不可などの条件が設定されている土地は異なります。
当協会の「解体無料見積ガイド」では、売却前の解体に関するご相談も承っております。
複数の優良業者から見積もりを取得し、最適な解体計画を立てるお手伝いをいたします。
解体工事専門家
一般社団法人あんしん解体業者認定協会理事
中野達也
追伸:
「解体するかどうか決めかねている」という方には、無料で個別相談も実施しています。
具体的な状況をお聞きした上で、あなたに最適なアドバイスをさせていただきます。
相談だけでも構いませんので、ぜひお気軽にご連絡ください。
Copyright © 中野達也のスッキリ解体. All Rights Reserved