この記事では、東京都練馬区の解体業者で解体工事を行った井上さん(仮名)の事例を紹介します。
・ネットの無料一括見積サービスって安全なの?
・建物の所有者が亡くなっている場合って誰が解体する?
・相見積りで比較した解体業者の中に安すぎる業者がいるけど、依頼しても大丈夫?
練馬区にお住まいの井上さんは、一人暮らしをしていたお父様が亡くなられたことを受け、相続した実家の解体を予定していました。
しかし、井上さんは解体工事の相場が分からず、解体について詳しい知り合いもいませんでした。
そのため、中野さんに無料一括見積を依頼することにしました。
急に解体が必要になったら、誰に相談すれば良いのか分からないよ……
そんな時は、まずネットで解体工事の無料一括見積サービスを利用すると良いよ。無料で複数の解体業者を比較できるから、手間を減らせるんだ。
便利〜!でも、無料一括見積サービスって安全なのかな?
それはサービス次第だね。安全かどうかを見分けるには、口コミや評判を確認したり、担当者の対応を見て判断したりすることが大切だよ。
なるほど!判断基準があれば安心だね!
僕も解体業界に10年以上携わってきた経験を活かして、一人ひとりに合った業者を紹介しているよ。困った時は気軽に相談してね。
それでは、練馬区の井上さんがどのようにして解体業者を選び、金額を安く解体工事を行えたのか、その流れを以下で紹介していきます。
中野達也。一般社団法人あんしん解体業者認定協会理事。解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。
解体工事の概要と背景
今回井上さんが取り壊した建物 | |
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構造/種類 | 木造2階建て/住宅 |
坪数 | 36坪 |
所在地 | 東京都練馬区 |
築年数 | ー |
井上さんが解体した物件は坪数36坪の木造住宅で、一般的な大きさの物件でした。
相続税を考慮し、相続した実家をなるべく安く解体したいと考えていました。
そもそも、建物の所有者が亡くなってる場合って誰が解体するの?
相続人だね。解体工事を行うには所有者の許可が必要だけど、所有者が亡くなっている場合は許可が得られないから、その権利は相続人に移るんだ。
解体業者3社に見積依頼
井上さんは、中野さんが選定した解体業者3社の中から業者選びをしました。
東京都練馬区での解体工事なら、やっぱり練馬区内の解体業者から探すのが良いの?
練馬区内の解体業者をまずは探してみると良いね。でも実は、ケースによっては練馬区内だけじゃ良くないこともあるんだよ。
え?それはどういうこと??
たとえば……練馬区内の解体工事でも、隣の板橋区や豊島区の解体業者に依頼した方が、費用が安くなることもあるってことだね。
そんなことあるんだ!?現場に近い解体業者の方が絶対安上がりになるものだと思ってたよ!
実はそうとも限らないんだよね。解体業者の営業努力・経験・スキルによって、隣町の解体業者の方が結果的に安くなるってことも少なくないんだよ。
解体工事は現場に近い業者に依頼するのが最安値になるとは限りません。現場までの距離、解体工事内容による業者の得意・不得意、解体工事を依頼するタイミングなどにより、最安値の業者は変わります。
ちなみに、神奈川県川崎市で解体業者を選ぶ場合は、以下の情報をひとつの基準や参考にして探してみると良いでしょう。
東京都練馬区で解体業者を探す場合の参考情報 | |
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練馬区の登録解体業者数 | 34社 |
工事に対応して貰える解体業者の所在地 | 練馬区、杉並区、中野区、豊島区、板橋区、武蔵野市、西東京市、朝霞市、和光市、新座市など |
練馬区の解体工事坪単価(木造) | 39,800円 |
練馬区の解体工事坪単価(鉄骨造) | 47,086円 |
練馬区の解体工事坪単価(RC造) | 73,410円 |
練馬区特有の規制や条例 | 練馬区の景観条例や建築物の高さ制限、廃棄物処理の厳格な規制などがあるため、地域特有のルールを遵守しているか確認することが重要です。 |
練馬区の都市計画や再開発エリアの影響 | 生産緑地地区を含む都市計画が行われている地域では解体工事に関する手続きや規制が特に厳しい可能性があります。これらのエリアの場合は、解体経験が豊富な業者を選ぶと、スムーズな対応が期待できます。 |
練馬区内のゴミ処理場の距離・運搬コスト | 練馬区内の解体業者が利用する廃棄物処理場までの距離や、解体物を処理するための運搬コストも工事費用に影響します。東京都内の他地域と比較しても、処理場までの距離や運搬費が異なる場合があるため、それも加味して業者を選ぶと良いでしょう。 |
では続いて、井上さんがそれぞれの解体業者から実際に貰った見積書を紹介します。
A社の見積書
さらに、A社では杭抜き費用が別途124万円かかります。
そのため解体費用189万円と合わせると、見積費用総額は313万円となります。
別途見積書に記載されてる「杭抜き」ってなんのこと?
建物を解体するときに地中に埋まっている杭や支柱を取り除く作業のことだよ。
なるほど!でも、地面に埋まったままじゃダメなの?
基本的にはダメだね。解体後に残った杭は産業廃棄物として扱われるから、そのままにしておくと不法投棄になる可能性がある。それに、新しい建物を建てるときに邪魔になることもあるんだ。
杭一つでも大きな問題になっちゃうんだね。
そうだね。でも、正当な理由があって行政に許可をもらえば、杭抜きを省略できる場合もあるよ。
「杭抜き」とは、建物を支えるために地中に打ち込まれた杭や支柱を解体時に取り除く作業のことです。通常、解体後は杭をそのままにしておくことはできません。しかし、正当な理由を行政に説明して許可を得れば、杭抜きを省略することも可能です。
B社の見積書
B社でも杭抜き費用が別途発生し、その額は99万円です。
そのため、解体費用188万8,340円と合わせると、見積費用総額は287万8,340円となります。
C社の見積書
3社の解体業者の見積りの結果比較
3社の解体業者の見積費用総額を比較した結果、「A社313万円」「B社287万8,340円」「C社235万7,640円」でした。
わわ!C社、安すぎない!?A社との金額差が77万2,360円もあるよ!
C社の杭抜き費用が圧倒的に安いからだね。
なるほど!でも、どうして?
C社は自社で専門の重機を保有していて、作業を一貫して対応できるからなんだ。一方で、A社とB社は専門の重機を保有せずに外部の協力会社に業務委託しているから、その分費用がかかるんだよ。
へぇ~、そういうことなんだ!安い理由が分かると安心だね!
価格で比較すると、圧倒的に安いC社には「何か裏があるんじゃないか」と不安を感じるかもしれません。
しかし、その安さには「杭抜きに必要な重機を自社保有しているため」という正当な理由が背景にあり、不法投棄などの悪質なコストカットは一切行われていませんでした。
そのため、井上さんは費用が安く、信頼できるC社に解体工事を依頼することにしました。
実際の解体工事過程
解体工事が始まりました。
屋根には有害物質が含まれているため、飛散しないよう注意しながら丁寧に取り除きます。
続いて、内装解体を行います。
撤去された瓦礫は、リサイクル法の基準に従って細かく分類されます。
分類後、瓦礫はまとめて処理場に運ばれ、適切に処分されます。
家屋が骨組みだけの状態になったら、重機を使って解体を進めます。
基礎部分を解体し、地面を転圧します。
きれいな更地に仕上がりました。
【まとめ】今回の解体工事のポイント
今回の解体工事事例のポイントは、「解体工事の無料一括見積を依頼したこと」「杭抜き専門の重機を自社保有している解体業者を選んだこと」でした。
中野さんがいなかったら圧倒的に安いC社を信頼できなくて、工事依頼するところまでたどり着けなかったかも……
そういう疑念を持つのは、優良業者を選ぶうえで大事なことだよ!
そうだよね!でも、いきなり一人で見積りを比較するのはちょっと不安だな……
大丈夫!困った時は、僕がいつでも相談に乗るから安心してね。
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