この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
- 佐賀県伊万里市で初めて「略式代執行」が行われたニュースの詳細
- 略式代執行とは何か?
- 現在の佐賀県伊万里市の空き家問題について
この記事では、佐賀県伊万里市で初めて執行された略式代執行のニュースを元に、略式代執行についてと現在の伊万里市の空き家問題について専門家の視点から解説します。
ニュースの概要
- 報道日:2026年1月19日
- 発生場所:佐賀県伊万里市。市道楠久11号線沿い。
- 対象:木造2階建て住宅。築年数不明。
- 事案:伊万里市で初めて略式代執行が決定。その解体作業が1月19日に開始された。
伊万里市は19日、所有者が死亡し老朽化して危険な空き家を強制的に撤去する「略式代執行」を始めました。
対象となったのは伊万里市にある木造2階建ての住宅で、2年ほど前から屋根の瓦が落ちるなど近くの住民が市に危険を指摘していました。
この空き家は所有者が死亡していて、相続対象者も権利を放棄したため放置された状態になっていました。 建物は老朽化が進み、通学路に面していて危険なことから市は初めて、強制撤去にあたる「略式代執行」に踏み切りました。
運営者 稲垣伊万里市での略式代執行は、今回が初めての事例です。
建物の状態と背景

該当の建物は約2年前から屋根瓦が落ちるなど、近隣の住民が伊万里市に危険性を指摘していました。この空き家の所有者は令和6年3月7日に亡くなり、その後相続対象者が全員相続放棄をしたため、所有者不在の特定空き家となりました。

運営者 稲垣この建物は細い道沿いにあり、道の先が階段になっているため、一方向からしか車で通り抜けできず、もしも倒壊し道が塞がれると周辺住民が孤立してしまう可能性がありました。
略式代執行とは
略式代執行とは、所有者を特定できない空き家を行政が所有者に変わって必要な措置を行うことです。
| 対象 | 所有者が不明またはいない場合 |
| 費用負担 | 解体工事の時点では行政が負担(税金) |
| ポイント | 危険除去が最優先されるが、税金が使われるため執行のハードルが高い |
運営者 稲垣どうせ行政が対応してくれるからと言って空き家を放置してはいけません。略式代執行は、空き家の所有者にとって大きなデメリットになります。
略式代執行のデメリット
- 代執行の費用は持ち主に請求される
行政が解体の手続きを進めますが、最終的にかかった費用はすべて持ち主へ請求されます。略式代執行の場合であっても、執行後に所有者が判明した場合はその所有者へ請求されます。 - 費用が相場よりも高額になる
自身で解体を手配する場合は、費用を抑える工夫ができますが、代執行の場合は金額よりも早く確実な対応が優先されるため費用が高額になるケースがほとんどです。 - 財産が差し押さえされてしまう
費用を支払わない場合、税金の滞納と同じ扱いになり、現金、預貯金、不動産、車、給与(手取りの4分の1まで)などが差し押さえられます。 - 自己破産をしても支払い義務は免除されない
代執行の費用に関しては、自己破産をしても免除の対象外です。
伊万里市の空き家問題
空き家は全国的にも増加傾向にありますが、佐賀県も例外ではありません。近年の統計では、2018年の調査で50,500戸だったのが、5年後の2023年の調査では53,300戸と急速に増加しています。
今回の伊万里市は空き家問題に対して次のような対策を設けています。
伊万里市の空き家対策と補助金制度
伊万里市では「伊万里市空家等対策計画」を策定し、対策に乗り出しています。所有者が判明している場合は、自発的な解体を促すために「老朽危険空き家除却促進事業補助金」などの制度を設けています。
しかし、今回の事例のように「相続登記がされていない」「所有者不明」となると、これらの補助金制度は使えず行政が対応せざるを得なくなります。
運営者 稲垣もし自身が空き家の所有者である場合、地域を守るためにも活用できる補助は利用しつつ真摯に対応しましょう。
まとめ
今回は伊万里市で初めて行われた略式代執行についてのニュースを解説しました。少子高齢化や人口減少の進行など、社会情勢の変化に伴い、空き家は今後も増加が予測されています。ご実家が空き家になっている、または将来そうなる可能性がある方は、所有者が分からなくなる前に、登記の確認や解体の見積もりなど、早めの行動を起こすことをおすすめします。
スッキリ解体では空き家の解体費用や建物の相続放棄についても詳しく解説しています。あわせてご確認ください。


