
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀

建て替えや売却を考えてはいるけれど、100坪ってことは解体費用がかさみそうで、なかなか踏み出せない……
100坪の家を解体する場合、費用相場は320万円~1,400万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく変わるため、正確な費用を知るには解体業者に見積もりを取るのが一番です。
この記事では、11万件以上の相談実績を持つ「一般社団法人あんしん解体業者認定協会」の監修のもと、100坪の家の解体費用を徹底解説します。
実際の見積もりデータや、業界の専門家である中野理事への直接取材に基づいた、信頼性の高い情報だけをお届けします。
- あなたの家の構造(木造・鉄骨造)に合わせた、より正確な100坪の費用相場がわかります。
- 100坪の家で特に注意すべき、追加費用が発生しやすいポイントがわかります。
- 実際の見積書を見て、損をしないためのチェックポイントがわかります。
- 補助金の活用など、費用を数十万円安くする7つの方法のポイントがわかります。
- 罰金やトラブルを避け、安心して工事を終えるための6つの注意点がわかります。




「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。


「スッキリ解体」専属ライター
馬場 美月(ばば みづき)
「解体工事の準備から完了まで、初めての方でも迷わないよう、一つずつ丁寧に解説します。」
「初心者にもわかりやすく」をモットーに、解体工事の全工程をステップバイステップで解説する記事を得意とするライター。毎週の専門勉強会で得た知識や業者様へのインタビューを元に、手続きの流れや専門用語を図解なども交えながら、読者が迷わずに理解できる記事作りを心がけている。
100坪の家の解体費用相場【構造・地域別】


【中野理事に聞いた】協会のデータで見る解体費用の内訳と変動する理由
稲垣:さっそく、この記事を監修していただいている「あんしん解体業者認定協会」の理事である中野達也氏にお話をうかがいます。中野氏は、解体業界の法律や制度にも精通した、まさに費用のプロです。
稲垣:協会が保有する11万件以上のデータによると、100坪の家の解体費用は一体いくらくらいが相場なのでしょうか?



協会が保有する11万件以上のデータによると、100坪の家の解体費用の総額は、約320万円〜1,400万円が相場となります。
稲垣:では、構造別に詳しく見ると、相場はそれぞれどうなりますか?



100坪の家の解体費用を構造別に見ると、木造320万円~670万円、軽量鉄骨造415万円~448万円、鉄骨造440万円~1,000万円、RC造600万円~1,400万円が目安です。
ただし、この金額はあくまで「総額」の相場です。実際の費用の中身をより正確に把握するためには、「建物本体の解体費用(=本体工事費)」「ブロック塀や庭木などの付帯物の解体費用(=付帯工事費)」「諸経費」に分けて考えることが大切です。
本体工事費の相場
まずは、100坪の本体工事費の相場から見ていきましょう。100坪の解体費用全体の約78%を占める、最も大きな部分です。



本体工事費は、建物の構造によって坪単価が異なります。下の表でご自身の家の構造と見比べながら確認してください。
木造住宅
▼平均坪単価 | |||
---|---|---|---|
2万9,446円/坪 |
100坪の木造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり2万9,446円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。
▼平均坪単価【坪数別】 | |
---|---|
坪数 | 平均坪単価 |
100坪 | 294万4,600円 |
110坪 | 323万9,060円 |
120坪 | 353万3,520円 |
130坪 | 382万7,980円 |
140坪 | 412万2,440円 |
150坪 | 441万6,900円 |
ただし、本体工事費は現場がある地域などの条件によっても金額が変わるので、その点に注意が必要です。
地域別
100坪の木造住宅の場合、本体工事費は「関東」や「関西」といった都心部では、やや高くなる傾向があります。
▼平均坪単価【地域別】 | |||
---|---|---|---|
地域 | 平均坪単価 | ||
北海道・東北 | 3万297円 | ||
関東 | 3万456円 | ||
中部 | 2万9,036円 | ||
関西 | 3万452円 | ||
中国・四国 | 2万8,790円 | ||
九州・沖縄 | 2万3,866円 |
軽量鉄骨造住宅
▼平均坪単価 | |||
---|---|---|---|
3万3,866円/坪 |
100坪の軽量鉄骨造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり3万3,866円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。
▼平均坪単価【坪数別】 | |
---|---|
坪数 | 平均坪単価 |
100坪 | 338万6,600円 |
110坪 | 372万5,260円 |
120坪 | 406万3,920円 |
130坪 | 440万2,580円 |
140坪 | 474万1,240円 |
150坪 | 507万9,900円 |
鉄骨造住宅
▼平均坪単価 | |||
---|---|---|---|
4万704円/坪 |
100坪の鉄骨造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり4万704円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。
▼平均坪単価【坪数別】 | |
---|---|
坪数 | 平均坪単価 |
100坪 | 407万400円 |
110坪 | 447万7,440円 |
120坪 | 488万4,480円 |
130坪 | 529万1,520円 |
140坪 | 569万8,560円 |
150坪 | 610万5,600円 |
ただし、本体工事費は現場がある地域などの条件によっても金額が変わるので、その点に注意が必要です。
地域別
100坪の鉄骨造住宅の場合、本体工事費は「関東」や「関西」といった都心部では、やや高くなる傾向があります。
▼平均坪単価【地域別】 | |||
---|---|---|---|
地域 | 平均坪単価 | ||
北海道・東北 | ー | ||
関東 | 4万8,334円 | ||
中部 | 2万7,478円 | ||
関西 | 3万8,162円 | ||
中国・四国 | ー | ||
九州・沖縄 | ー |
RC(鉄筋コンクリート造)住宅
▼平均坪単価 | |||
---|---|---|---|
5万5,566円/坪 |
100坪のRC造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり5万5,566円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。
▼平均坪単価【坪数別】 | |
---|---|
坪数 | 平均坪単価 |
100坪 | 555万6,600円 |
110坪 | 611万2,260円 |
120坪 | 666万7,920円 |
130坪 | 722万3,580円 |
140坪 | 777万9,240円 |
150坪 | 833万4,900円 |
稲垣:なるほど、建物の構造だけでこんなに違うのですね。建物本体以外にも費用はかかるのでしょうか?



はい、その通りです。建物以外にあるブロック塀や庭木などを撤去する費用が「付帯工事費」として別途かかります。解体費用全体の約3割を占めることもあり、見落とせない項目です。
付帯工事費の相場
建物本体の解体に加え、庭や敷地内にあるブロック塀や庭木などの「付帯物」を撤去する場合は、別途費用がかかります。この「「付帯工事費」は、100坪の解体費用全体の約15%を占めるのが一般的です。
付帯工事内容 | 単価/単位 |
---|---|
残置物の撤去費 | 1万2,000円~/ | m3
庭木の撤去費 | 1万2,000円~/ | m3
庭石の撤去費 | 1万2,000円~/ | m3
土間の撤去費 | 2,500円~/ | m2
ブロック塀の撤去費 | 2,500円~/ | m2
物置の撤去費 | 2万円~/ケ |
カーポートの撤去費 | 2万円~/式 |
太陽熱パネルの撤去費 | 3万円~/式 |
ウッドデッキの撤去費 | 4万円~/式 |
井戸の埋め戻し費 | 5万円~/式 |
コンクリート製の浄化槽の撤去費 | 5万円~/基 |
FRP製(繊維強化プラスチック)浄化槽の撤去費 | 2万円~5万円/基 |
付帯工事内容 | 単価/単位 |
---|---|
残置物の撤去費 | 1万2,000円~/ | m3
庭木の撤去費 | 1万2,000円~/ | m3
庭石の撤去費 | 1万2,000円~/ | m3
土間の撤去費 | 2,500円~/ | m2
ブロック塀の撤去費 | 2,500円~/ | m2
物置の撤去費 | 2万円~/ケ |
カーポートの撤去費 | 2万円~/式 |
太陽熱パネルの撤去費 | 3万円~/式 |
ウッドデッキの撤去費 | 4万円~/式 |
井戸の埋め戻し費 | 5万円~/式 |
コンクリート製の浄化槽の撤去費 | 5万円~/基 |
FRP製(繊維強化プラスチック)浄化槽の撤去費 | 2万円~5万円/基 |
稲垣:本体工事費と付帯工事費の他に、諸経費もあるんですよね?



書類作成の費用や現場の管理費といった「諸経費」がかかります。さらに、これまでお話しした費用は、現場の「壊しやすさ」によって大きく変動します。
諸経費の相場
解体費用には、「本体工事費」や「付帯工事費」のほかに、「諸経費」と呼ばれる雑費も含まれます。この諸経費は、100坪の解体費用全体の約7%を占めるのが一般的です。
ただし、解体費用は現場ごとに大きく異なります。というのも、「壊しやすさ」がそれぞれの現場でまったく異なるためです。
◎費用が安くなりやすい場合
- 木造や軽量鉄骨造など、建物の構造がシンプル
- 家の前の道路が広く作業しやすい
- 現場周辺の人通りが少ない
- 解体するのが建物本体だけ など
費用が高くなりやすい場合
- 鉄骨造やRC(鉄筋コンクリート)造など、建物の構造が頑丈
- 前面道路が狭く、重機やトラックが入りにくい
- 学校(通学路)や商店街、病院などが近い
- ブロック塀・庭木・倉庫など、付帯物の撤去も含まれる など



正確な金額を知るには、解体業者による現地調査と見積もりが欠かせません。
【ご注意】
・本記事で掲載している費用相場は、監修の「一般社団法人あんしん解体業者認定協会」が保有する2025年7月時点の解体工事データから独自に算出したものです。
・「ー」は、情報が少なく相場を算出できなかった地域・坪数を示しています。データが集まり次第、随時更新します。
・実際の費用は個々の条件で変動するため、あくまで目安としてご活用ください。
【中野理事に聞いた】100坪の見積書で見るべき3つの内訳とチェックポイント


稲垣:費用の内訳がよくわかりました。実際に業者さんから見積書をもらった時に、損をしないためにチェックすべきポイントを、もう少し詳しく教えていただけますか?



はい。見積書を理解する上で最も大切なのは、費用が大きく「①本体工事費」「②付帯工事費」「③諸経費」の3つに分かれていると知ることです。それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
①本体工事費:建物そのものを壊す費用
本体工事費は、建物自体を解体するためにかかる費用です。


具体的には、次のような費用が含まれます。
- 解体作業費
建物を取り壊すためにかかる人件費で、本体工事費の約30%を占めます。 - 廃材の運搬処理費
解体で発生した廃材の処理にかかる費用で、本体工事費の約25%を占めます。 - 仮設養生費
騒音や粉塵対策として建物を覆うシートの設置費用で、本体工事費の約10%を占めます。 - 機械器具および燃料費
重機のリース・燃料費・回送費などで、本体工事費の約10%を占めます。ただし、重機は業者が自社保有していないこともあるため、コストがかさむ場合もあります。 - 解体業者の利益
会社の運営に必要な利益で、各費用に少しずつ上乗せされる形で含まれます。本体工事費の約20~30%を占めます。



とくに「解体作業費」「廃材の運搬処分費」は、坪数・構造・工期・立地によって大きく変動します。見積もりで不明な点があれば、業者に「なぜこの金額なのですか?」と質問することが大切です。
②付帯工事費:建物以外の撤去費用
付帯工事費とは、建物の解体以外で必要な作業にかかる費用です。


具体的には、次のような費用が含まれます。
- 残置物の撤去費
建物内に残っている家具・家電・生活用品などを処分する費用です。 - ブロック塀・門扉・フェンスの撤去費
敷地内のブロック塀や門扉を取り壊し、撤去する費用です。 - 庭木・庭石・植栽の撤去費
庭に植えられている草木や、大きな庭石を処分するための費用です。 - 地中埋設物の撤去費
土地に埋まっている浄化槽・井戸・古い基礎などの撤去費用です。 - アスベスト除去費
建物に含まれる有害物質である「アスベスト」を、安全な方法で撤去するための費用です。アスベストの除去には、専門的な対応が必要となります。 - 地下室・地下車庫の撤去費
地下構造を解体し、埋め戻しを行うための費用です。 - 倉庫・物置・納屋の撤去費
敷地内にある倉庫や物置、納屋を解体・撤去する費用です。 - 駐車場・ガレージ・カーポートの撤去費
敷地内にある駐車場やガレージ、カーポートを解体・撤去する費用です。



敷地内の状況は一軒一軒まったく違うため、「何が撤去対象になっているか」を見積書でしっかり確認しましょう。ここが曖昧だと、後から追加費用を請求される原因になります。
③諸経費:工事を円滑に進めるための費用
諸経費とは、本体工事費・付帯工事費に含まれない雑多な費用です。


具体的には、次のような費用が含まれます。
- マニフェストの発行費・管理費
マニフェストは、解体工事で出た廃材がきちんと処分されたことを証明するための大事な書類です。法律で発行と管理が義務づけられているため、その手続きにかかる費用が、見積もりに含まれることがあります。 - 現場管理費
解体工事全体の進行管理や安全管理、作業員の手配などにかかる費用です。 - 保険費
解体工事中に隣家の壁やフェンスを傷つけてしまった場合などに備えて、業者が加入している保険の費用です。 - 近隣対応費
近隣住民への事前挨拶やトラブル防止のための費用(粗品や説明資料の準備などを含む)です。 - 各種申請費
契約書の作成や許可申請、各種書類の管理にかかる費用です。
【実例解説】100坪台の見積もり比較
稲垣:内訳の項目がよくわかりました!この知識をもとに、実際の見積書を見ながら、チェックするポイントを教えていただけますか?



今回は非常に興味深い事例です。同じ100坪の木造住宅に対して、2つの業者が提出した「相見積もり」の実例を比較しながら、どこに注目すべきか解説します。
同じ物件への相見積もりで、総額436万円(A社)と260万円(B社)になった事例
【茨城県小美玉市・100坪・木造2階建て住宅】
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- 解体費用総額:
436万5,460円(税込) - 本体工事費:
316万2,400円(税込)
品目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
木造2階建・解体撤去・処分費 | 100 | 坪 | 30,000 | 3.000,000 |
養生シート組立・解体費(2面) | 153 | m2 | 800 | 122,400 |
残置物 撤去・処分費 | 20 | m2 | 14,000 | 280,000 |
植栽 撤去・処分費(伐根共) | 28 | m2 | 6,000 | 168,000 |
浄化槽/便器 撤去・処分費 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
アスファルト 撤去・処分費 | 262 | m2 | 1,100 | 288,200 |
倉庫跡 基礎撤去・処分費 | 1 | 式 | 20,000 | 20,000 |
重機回送費 | 1 | 式 | 40,000 | 40,000 |
- 解体費用総額:
436万5,460円(税込) - 本体工事費:
316万2,400円(税込)
品目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
木造2階建・解体撤去・処分費 | 100 | 坪 | 30,000 | 3.000,000 |
養生シート組立・解体費(2面) | 153 | m2 | 800 | 122,400 |
残置物 撤去・処分費 | 20 | m2 | 14,000 | 280,000 |
植栽 撤去・処分費(伐根共) | 28 | m2 | 6,000 | 168,000 |
浄化槽/便器 撤去・処分費 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
アスファルト 撤去・処分費 | 262 | m2 | 1,100 | 288,200 |
倉庫跡 基礎撤去・処分費 | 1 | 式 | 20,000 | 20,000 |
重機回送費 | 1 | 式 | 40,000 | 40,000 |



まず驚くのは、同じ物件にもかかわらず、A社とB社で176万円以上もの価格差が出ている点です。これが、私たちが常に「相見積もりを取りましょう」とお伝えしている最大の理由です。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか、全く判断ができません。



次に注目すべきは、見積もりの「書き方」の違いです。A社は「木造2階建・解体撤去・処分費」と一括りにせず、「養生費」「残置物」「植栽」など、項目を細かく分けて計上しており、非常に透明性が高いです。一方、B社は「内装材撤去」「建物解体」「解体廃材処分」と工程別に分けていますが、A社ほど詳細ではありません。
稲垣:こんなに差が出るものですか?



珍しいことではありません。100坪を超えるような高額な解体工事では、数社から見積もりを取ることは必須と言えます。



その上で、ただ総額が安いB社に決めるのではなく、「なぜこれほど安いのですか?」「A社の見積もりにある〇〇の費用は含まれていますか?」と質問し、安さの理由をしっかり確認することが重要です。安さの裏に、必要な工事が抜けている、後から追加費用を請求されるといったリスクが隠れている可能性もゼロではありません。価格と内容のバランスを総合的に判断しましょう。
解体工事の見積書には、人件費や整地費といった必要な項目が記載されていない場合があります。なぜなら、見積書の記載方法は解体業者ごとに異なり、また解体業者側のミスで必要な項目が漏れていることもあるからです。事前に確認することで、不要な追加費用の発生を防ぎ、正確な費用を把握できます。
100坪の家の解体工事で損をしないための6つの注意点【ポイント解説】
解体工事で思わぬトラブルや追加費用を避けるためには、事前の準備と知識が不可欠です。ここでは特に重要な6つの注意点のポイントをご紹介します。
- 注意点1:アスベストの事前調査を法律通りに行う
-
2022年4月から法律で義務化された必須の手続きです。調査を怠ると100万円以下の罰金が科される可能性があり、工事開始後にアスベストが見つかると数十万円の追加費用と工期の遅れにつながります。→アスベスト調査の詳細はこちら
- 注意点2:近隣への配慮と事前挨拶を徹底する
-
100坪規模の解体工事は、工期が長引き、工事車両の出入りも多くなるため、近隣への影響が大きくなりがちです。丁寧な事前挨拶や騒音・粉塵対策は、円滑な工事に不可欠ですので、業者の対応力をしっかり確認しましょう。
- 注意点3:現地調査に立ち会い「工事内容の認識」を合わせる
-
「現地調査」には必ず立ち会いましょう。「どこまで壊すか」「重機は入れるか」「工期はいつまでか」など、物理的な工事内容を業者と直接確認することが、後々のトラブルを防ぐ最も確実な方法です。100坪の家の工期の目安は以下の通りです。
- 木造:6週間程度
- 軽量鉄骨造:6~12週間程度
- 鉄骨造:6~12週間程度
- RC造:6~12週間程度
- 注意点4:契約内容と「不測の事態」への備えを確認する
-
特に、高額な着手金の要求や、地中埋設物などが見つかった場合の追加費用の取り決めが曖昧な契約には注意が必要です。
- 注意点5:解体後に「建物滅失登記」を必ず行う
-
解体後1ヶ月以内の申請が義務です。忘れると過料や税金の問題につながるため、必ず行いましょう。
- 注意点6:固定資産税が上がるタイミングに注意する
-
解体のタイミングを間違えると、翌年の固定資産税が最大6倍になる可能性があります。特に土地の売却を考えている場合は注意が必要です。
これら6つの注意点の詳しい対策や法的な背景については、以下の総合ガイドで網羅的に解説しています。安心して工事を終えるためにも、必ずご確認ください。
100坪の家の解体費用を安くする7つの方法【ポイント解説】
解体費用は、事前の準備や交渉次第で大きく抑えることが可能です。ここでは、特に効果的な7つの方法のポイントを簡単にご紹介します。
- 方法1:業者の閑散期(4月~9月)を狙う
-
工事の依頼が少ない時期は、価格交渉に応じてもらいやすくなります。
- 方法2:自治体の補助金制度を調べる
-
空き家の解体やアスベスト除去などで、数十万円の補助が受けられる場合があります。
- 方法3:必ず2~3社から相見積もりを取る
-
費用相場を知り、不当な請求を見抜くための最も重要なステップです。
- 方法4:家の中の不用品は自分で処分する
-
業者に頼むと高額になりがちな残置物処分費を節約できます。
- 方法5:庭木や雑草を自分で撤去する
-
ご自身でできる範囲の作業を行うことで、その分の費用を削減できます。
- 方法6:必要な届け出を自分で行う
-
数万円の代行手数料を節約できる可能性があります。
- 方法7:依頼先を決めた上で値引き交渉する
-
契約したい1社に対し、誠実な姿勢で交渉しましょう。
それぞれの方法の具体的な手順や、どれくらい安くなるかの目安については、以下の総合ガイドで詳しく解説しています。損をしないためにも、ぜひ一度ご確認ください。
100坪の家の解体費用に関するよくある質問
100坪の家の整地費はいくら?
整地費は、どのような整地方法を選ぶかによって大きく変わります。そして整地方法は、土地をどのように活用するかによって決まります。
▼代表的な整地方法 | |||
---|---|---|---|
整地の種類 | 土地の活用方法 | 100坪あたりの単価 | |
粗(そ)整地 | 未定 | 0円 | |
砕石(さいせき)整地 | 駐車場 | 66万1,157円~247万9,338円 | |
真砂土(まさど・まさつち)整地 | 土地売却 | 115万7,024円~198万3,471円 |
▼代表的な整地方法 | |||
---|---|---|---|
整地の種類 | 土地の活用方法 | 100坪あたりの単価 | |
粗(そ)整地 | 未定 | 0円 | |
砕石(さいせき) 整地 | 駐車場 | 66万1,157円~ 247万9,338円 | |
真砂土(まさど・ まさつち)整地 | 土地売却 | 115万7,024円~ 198万3,471円 |
粗整地は解体工事の一環として最低限必要とされるため、追加費用がかからないケースが一般的です。
100坪の古家の解体費用はいくら?
「家が古い」という理由だけで解体費用が高くなることは、実はほとんどありません。そのため、一般的な100坪の家と同様に、解体費用の目安は次の通りです。
- 木造:320万円~670万円
- 軽量鉄骨造:415万円~448万円
- 鉄骨造:440万円~1,000万円
- RC造(鉄筋コンクリート造):600万円~1,400万円
ただし、老朽化の程度や建物の構造によっては、間接的に費用が高くなるケースもあるため注意が必要です。
- ▼家が古くて解体費用が高くなる場合
-
老朽化による手作業が増加する
劣化が激しいと重機が使えず手作業が増えて人件費がかさむため、解体費用が高くなります。建物構造が特殊である
昔の木造建築では太い梁や柱が使われていることがあり、解体に時間と手間がかかる分、解体費用が高くなります。
古屋を壊す際、補助金は出る?
自治体によっては、老朽化した住宅の解体費用に対して補助金(助成金)を支給している場合があります。
ただし、基本的に空き家が対象で、人が住んでいる家は対象外となる点に注意が必要です。
全国の空き家対策の施策や事例をまとめたサイトもありますので、ぜひご参考になさってください。
【まとめ】100坪の家の解体を依頼する前の最終チェックリスト


この記事の要点を踏まえ、解体工事を成功させるための最終チェック項目をまとめました。これらを確実に実行し、適正費用での円滑な工事を実現しましょう。
- 高額解体こそ「相見積もり」を徹底する
-
100坪を超える解体では、業者によって100万円以上の価格差が出ることも珍しくありません。最低でも2〜3社から見積もりを取り、価格と内容を徹底比較することが成功の鍵です。
- 複数業者からの見積もり取得
-
2〜3社以上から見積もりを取り、費用を比較検討します。これにより、適正な相場を把握し、信頼できる業者を選びやすくなります。
- アスベストの事前調査
-
法律で義務付けられているアスベストの事前調査を、専門の資格を持つ調査員に依頼します。これにより、罰金や工事中断、予期せぬ追加費用といったリスクを回避できます。
- 解体後の建物滅失登記
-
工事完了後1ヶ月以内に、法務局へ「建物滅失登記」を申請します。この手続きを怠ると、過剰な税金の請求や10万円以下の罰金が科される可能性があります。


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