70坪の家の解体費用は？実例で見る相場と注意点まとめ

70坪の家を解体する場合、費用相場は240万円〜900万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく変わるため、正確な費用を知るには解体業者に見積もりを取るのが一番です。

この記事では、11万件以上の相談実績を持つ「一般社団法人あんしん解体業者認定協会」の監修のもと、70坪の家の解体費用を徹底解説します。

実際の見積もりデータや、業界の専門家である中野理事への直接取材に基づいた、信頼性の高い情報だけをお届けします。

70坪の家の解体費用相場【構造・階数・地域別】

【中野理事に聞いた】協会のデータで見る解体費用の内訳と変動する理由

稲垣：さっそく、この記事を監修していただいている「あんしん解体業者認定協会」の理事である中野達也氏にお話をうかがいます。中野氏は、解体業界の法律や制度にも精通した、まさに費用のプロです。

稲垣：協会が保有する11万件以上のデータによると、70坪の家の解体費用は一体いくらくらいが相場なのでしょうか？

稲垣：では、構造別に詳しく見ると、相場はそれぞれどうなりますか？

ただし、この金額はあくまで「総額」の相場です。実際の費用の中身をより正確に把握するためには、「建物本体の解体費用（＝本体工事費）」「ブロック塀や庭木などの付帯物の解体費用（＝付帯工事費）」「諸経費」に分けて考えることが大切です。

本体工事費の相場

まずは、70坪の本体工事費の相場から見ていきましょう。70坪の解体費用全体の約68％を占める、最も大きな部分です。

木造住宅

▼平均坪単価
3万2,692円/坪

70坪の木造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり3万2,692円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。

▼費用相場【坪数別】
坪数	費用相場
70坪	228万8,440円
71坪	232万1,132円
72坪	235万3,824円
73坪	238万6,516円
74坪	241万9,208円
75坪	245万1,900円
76坪	248万4,592円
77坪	251万7,284円
78坪	254万9,976円
79坪	258万2,668円

ただし、本体工事費は建物の階数や地域などの条件によっても金額が変わるので、その点に注意が必要です。

 階数別

70坪の木造住宅の場合、本体工事費は「1階建て（平屋）＜ 2階建て ＜ 3階建て」の順番で高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【階数別】
階数	平均坪単価
1階（平屋）建て	3万680円
2階建て	3万2,745円
3階建て	3万6,810円
4階建て	ー

 地域別

70坪の木造住宅の場合、本体工事費は「北海道・東北」「関東」「関西」でやや高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【地域別】
地域	平均坪単価
北海道・東北	3万3,839円
関東	3万3,340円
中部	3万2,503円
関西	3万3,563円
中国・四国	3万460円
九州・沖縄	2万7,410円

軽量鉄骨造住宅

▼平均坪単価
3万8,214円/坪

70坪の軽量鉄骨造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり3万8,214円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。

▼費用相場【坪数別】
坪数	費用相場
70坪	267万4,980円
71坪	271万3,194円
72坪	275万1,408円
73坪	278万9,622円
74坪	282万7,836円
75坪	286万6,050円
76坪	290万4,264円
77坪	294万2,478円
78坪	298万692円
79坪	301万8,906円

ただし、本体工事費は建物の階数や地域などの条件によっても金額が変わるので、その点に注意が必要です。

 地域別

70坪の軽量鉄骨造住宅の場合、本体工事費は「関東」でやや高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【地域別】
地域	平均坪単価
北海道・東北	ー
関東	4万1,908円
中部	3万7,789円
関西	3万9,801円
中国・四国	ー
九州・沖縄	ー

鉄骨造住宅

▼平均坪単価
3万8,753円/坪

70坪の鉄骨造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり3万8,753円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。

▼費用相場【坪数別】
坪数	費用相場
70坪	271万2,710円
71坪	275万1,463円
72坪	279万216円
73坪	282万8,969円
74坪	286万7,722円
75坪	290万6,475円
76坪	294万5,228円
77坪	298万3,981円
78坪	302万2,734円
79坪	306万1,487円

ただし、本体工事費は建物の階数や地域などの条件によっても金額が変わるので、その点に注意が必要です。

 階数別

70坪の鉄骨造住宅の場合、本体工事費は「2階建て ＜ 3階建て ＜ 4階建て」の順番で高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【階数別】
階数	平均坪単価
1階（平屋）建て	ー
2階建て	3万3,210円
3階建て	4万2,979円
4階建て	4万5,873円

 地域別

70坪の鉄骨造住宅の場合、本体工事費は「関東」で高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【地域別】
地域	平均坪単価
北海道・東北	ー
関東	4万1,908円
中部	3万7,789円
関西	3万9,801円
中国・四国	ー
九州・沖縄	ー

RC（鉄筋コンクリート）造住宅

▼平均坪単価
6万6,448円/坪

70坪のRC造住宅なら、本体工事費の相場は「1坪あたり6万6,448円」です。これを坪数に当てはめると、次の通りです。

▼費用相場【坪数別】
坪数	費用相場
70坪	465万1,360円
71坪	471万7,808円
72坪	478万4,256円
73坪	485万704円
74坪	491万7,152円
75坪	498万3,600円
76坪	505万48円
77坪	511万6,596円
78坪	518万3,044円
79坪	524万9,492円

ただし、本体工事費は建物の階数や地域などの条件によっても金額が変わるので、その点に注意が必要です。

 階数別

70坪のRC造住宅の場合、本体工事費は「2階建て ＜ 3階建て」の順番で高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【階数別】
階数	平均坪単価
1階（平屋）建て	ー
2階建て	6万4,575円
3階建て	8万4,752円
4階建て	ー

 地域別

70坪のRC造住宅の場合、本体工事費は「関東」で高くなる傾向があります。

▼平均坪単価【地域別】
地域	平均坪単価
北海道・東北	ー
関東	8万3,170円
中部	ー
関西	6万1,255円
中国・四国	ー
九州・沖縄	ー

稲垣：なるほど、建物の構造だけでこんなに違うのですね。建物本体以外にも費用はかかるのでしょうか？

付帯工事費の相場

建物本体の解体に加え、庭や敷地内にあるブロック塀や庭木などの「付帯物」を撤去する場合は、別途費用がかかります。この「付帯工事費」は、70坪の解体費用全体の約25％を占めるのが一般的です。

付帯工事内容	単価/単位
残置物の撤去費	1万2,000円～/ m3
庭木の撤去費	1万2,000円～/ m3
庭石の撤去費	1万2,000円～/ m3
土間の撤去費	2,500円～/ m2
ブロック塀の撤去費	2,500円～/ m2
物置の撤去費	2万円～/ケ
カーポートの撤去費	2万円～/式
太陽熱パネルの撤去費	3万円～/式
ウッドデッキの撤去費	4万円～/式
井戸の埋め戻し費	5万円～/式
コンクリート製の浄化槽の撤去費	5万円～/基
FRP製（繊維強化プラスチック）浄化槽の撤去費	2万円～5万円/基

付帯工事内容	単価/単位
残置物の撤去費	1万2,000円～/ m3
庭木の撤去費	1万2,000円～/ m3
庭石の撤去費	1万2,000円～/ m3
土間の撤去費	2,500円～/ m2
ブロック塀の撤去費	2,500円～/ m2
物置の撤去費	2万円～/ケ
カーポートの撤去費	2万円～/式
太陽熱パネルの撤去費	3万円～/式
ウッドデッキの撤去費	4万円～/式
井戸の埋め戻し費	5万円～/式
コンクリート製の浄化槽の撤去費	5万円～/基
FRP製（繊維強化プラスチック）浄化槽の撤去費	2万円～5万円/基

稲垣：本体工事費と付帯工事費の他に、諸経費もあるんですよね？

諸経費の相場

解体費用には、「本体工事費」や「付帯工事費」のほかに、「諸経費」と呼ばれる雑費も含まれます。この諸経費は、70坪の解体費用全体の約7％を占めるのが一般的です。

ただし、解体費用は現場ごとに大きく異なります。というのも、「壊しやすさ」がそれぞれの現場でまったく異なるためです。

 ◎費用が安くなりやすい場合

• 木造や軽量鉄骨造など、建物の構造がシンプル
• 家の前の道路が広く作業しやすい
• 現場周辺の人通りが少ない
• 解体するのが建物本体だけ　など

   費用が高くなりやすい場合

• 鉄骨造やRC（鉄筋コンクリート）造など、建物の構造が頑丈
• 前面道路が狭く、重機やトラックが入りにくい
• 学校（通学路）や商店街、病院などが近い
• ブロック塀・庭木・倉庫など、付帯物の撤去も含まれる　など

【ご注意】
・本記事で掲載している費用相場は、監修の「一般社団法人あんしん解体業者認定協会」が保有する2025年7月時点の解体工事データから独自に算出したものです。
・「ー」は、情報が少なく相場を算出できなかった地域・坪数を示しています。データが集まり次第、随時更新します。
・実際の費用は個々の条件で変動するため、あくまで目安としてご活用ください。

【中野理事に聞いた】70坪の見積書で見るべき3つの内訳とチェックポイント

稲垣：費用の内訳がよくわかりました。実際に業者さんから見積書をもらった時に、損をしないためにチェックすべきポイントを、もう少し詳しく教えていただけますか？

①本体工事費：建物そのものを壊す費用

本体工事費は、建物自体を解体するためにかかる費用です。

具体的には、次のような費用が含まれます。

• 解体作業費
  建物を取り壊すためにかかる人件費で、本体工事費の約30%を占めます。
• 廃材の運搬処理費
   解体で発生した廃材の処理にかかる費用で、本体工事費の約25%を占めます。
• 仮設養生費
  騒音や粉塵対策として建物を覆うシートの設置費用で、本体工事費の約10%を占めます。
• 機械器具および燃料費
   重機のリース・燃料費・回送費などで、本体工事費の約10%を占めます。ただし、重機は業者が自社保有していないこともあるため、コストがかさむ場合もあります。
• 解体業者の利益
  会社の運営に必要な利益で、各費用に少しずつ上乗せされる形で含まれます。本体工事費の約20～30%を占めます。

②付帯工事費：建物以外の撤去費用

付帯工事費とは、建物の解体以外で必要な作業にかかる費用です。

具体的には、次のような費用が含まれます。

• 残置物の撤去費
  建物内に残っている家具・家電・生活用品などを処分する費用です。
• ブロック塀・門扉・フェンスの撤去費
  敷地内のブロック塀や門扉を取り壊し、撤去する費用です。
• 庭木・庭石・植栽の撤去費
  庭に植えられている草木や、大きな庭石を処分するための費用です。
• 地中埋設物の撤去費
  土地に埋まっている浄化槽・井戸・古い基礎などの撤去費用です。
• アスベスト除去費
  建物に含まれる有害物質である「アスベスト」を、安全な方法で撤去するための費用です。アスベストの除去には、専門的な対応が必要となります。
• 地下室・地下車庫の撤去費
  地下構造を解体し、埋め戻しを行うための費用です。
• 倉庫・物置・納屋の撤去費
  敷地内にある倉庫や物置、納屋を解体・撤去する費用です。
• 駐車場・ガレージ・カーポートの撤去費
  敷地内にある駐車場やガレージ、カーポートを解体・撤去する費用です。

③諸経費：工事を円滑に進めるための費用

諸経費とは、本体工事費・付帯工事費に含まれない雑多な費用です。

具体的には、次のような費用が含まれます。

• マニフェストの発行費・管理費
  マニフェストは、解体工事で出た廃材がきちんと処分されたことを証明するための大事な書類です。法律で発行と管理が義務づけられているため、その手続きにかかる費用が、見積もりに含まれることがあります。
• 現場管理費
  解体工事全体の進行管理や安全管理、作業員の手配などにかかる費用です。
• 保険費
  解体工事中に隣家の壁やフェンスを傷つけてしまった場合などに備えて、業者が加入している保険の費用です。
• 近隣対応費
  近隣住民への事前挨拶やトラブル防止のための費用（粗品や説明資料の準備などを含む）です。
• 各種申請費
  契約書の作成や許可申請、各種書類の管理にかかる費用です。

【実例解説】70坪台の見積書、2つのケース

稲垣：内訳の項目がよくわかりました！この知識をもとに、実際の見積書を見ながら、チェックするポイントを教えていただけますか？

ケース1：諸経費が64万円かかり、総額312万円になった木造住宅の見積書

【愛知県岡崎市・72坪・木造2階建て住宅】

 本体工事費：212万1,480円
 付帯工事費：12万9,400円
 諸経費：64万円
 消費税：23万1,270円
→総額は税込312万2,150円です。

詳細を見る

▼見積書Aの見積項目一覧
見積項目	数 量	単 位	単価	金額
木造瓦葺2階建住居解体処分	238.60	m2	7,800	1,861,080
樹木撤去処分	3.00	m3	15,000	45,000
庭石撤去処分	2.00	m3	15,000	30,000
CB塀撤去処分	12.80	m2	2,000	25,600
CO土間撤去処分	24.00	m2	1,200	28,800
アルミ製ベランダ撤去処分	104.40	m2	1,000	104,400
重機回送費	1.00	式	48,000	48,000
養生シート	108.00	m2	1,000	108,000
安全管理費	1.00	式	360,000	360,000
マニフェスト管理等諸経費	1.00	m3	280,000	280,000
総額（税込）：312万2,150円

▼見積書Aの見積項目一覧
見積項目	数 量	単 位	単価	金額
木造瓦葺2階建住居解体処分	238.60	m2	7,800	1,861,080
樹木撤去処分	3.00	m3	15,000	45,000
庭石撤去処分	2.00	m3	15,000	30,000
CB塀撤去処分	12.80	m2	2,000	25,600
CO土間撤去処分	24.00	m2	1,200	28,800
アルミ製ベランダ撤去処分	104.40	m2	1,000	104,400
重機回送費	1.00	式	48,000	48,000
養生シート	108.00	m2	1,000	108,000
安全管理費	1.00	式	360,000	360,000
マニフェスト管理等諸経費	1.00	m3	280,000	280,000
総額（税込）：312万2,150円

ケース2：RC造と都心での工事で、総額765万円になった見積書

【東京都新宿区・78坪・RC造3階建て住宅】

 本体工事費：706万4,000円
 付帯工事費：ー
 諸経費：3万円
 値引き：1万666円
 消費税：56万6,667円
→総額は税込765万1円です。

詳細を見る

▼見積書Bの見積項目一覧
見積項目	数 量	単 位	単価	金額
養生シート/足場工事費	1	式	450,000	450,000
重機搬入費(トラック/ユンボ/ハツリ)	1	式	950,000	950,000
建物解体・積み込み	78	坪	53,000	4,134,000
同運搬・リサイクル、産業廃棄物処分費用	1	式	430,000	430,000
同上ガラ、がれき廃棄物処分費用	1	式	1,100,000	1,100,000
建築リサイクル申請費	1	式	15,000	15,000
現場衛生/安全管理費	1	式	15,000	15,000
値引き	1	式	▲10,666	▲10,666
総額（税込）：765万1円

▼見積書Bの見積項目一覧
見積項目	数 量	単 位	単価	金額
養生シート/足場工事費	1	式	450,000	450,000
重機搬入費(トラック/ユンボ/ハツリ)	1	式	950,000	950,000
建物解体・積み込み	78	坪	53,000	4,134,000
同運搬・リサイクル、産業廃棄物処分費用	1	式	430,000	430,000
同上ガラ、がれき廃棄物処分費用	1	式	1,100,000	1,100,000
建築リサイクル申請費	1	式	15,000	15,000
現場衛生/安全管理費	1	式	15,000	15,000
値引き	1	式	▲10,666	▲10,666
総額（税込）：765万1円

解体工事の見積書には、人件費や整地費といった必要な項目が記載されていない場合があります。なぜなら、見積書の記載方法は解体業者ごとに異なり、また解体業者側のミスで必要な項目が漏れていることもあるからです。事前に確認することで、不要な追加費用の発生を防ぎ、正確な費用を把握できます。

70坪の家の解体工事で損をしないための6つの注意点【ポイント解説】

解体工事で思わぬトラブルや追加費用を避けるためには、事前の準備と知識が不可欠です。ここでは特に重要な6つの注意点のポイントをご紹介します。

注意点1：アスベストの事前調査を法律通りに行う

2022年4月から法律で義務化された必須の手続きです。調査を怠ると100万円以下の罰金が科される可能性があり、工事開始後にアスベストが見つかると数十万円の追加費用と工期の遅れにつながります。→アスベスト調査の詳細はこちら

注意点2：近隣への配慮と事前挨拶を徹底する

70坪規模の解体工事は、工期が長引き、工事車両の出入りも多くなるため、近隣への影響が大きくなりがちです。丁寧な事前挨拶や騒音・粉塵対策は、円滑な工事に不可欠ですので、業者の対応力をしっかり確認しましょう。

注意点3：現地調査に立ち会い「工事内容の認識」を合わせる

「現地調査」には必ず立ち会いましょう。「どこまで壊すか」「重機は入れるか」「工期はいつまでか」など、物理的な工事内容を業者と直接確認することが、後々のトラブルを防ぐ最も確実な方法です。70坪の家の工期の目安は以下の通りです。

• 木造：4週間程度
• 軽量鉄骨造：4～6週間程度
• 鉄骨造：4～8週間程度
• RC造：4～8週間程度

注意点4：契約内容と「不測の事態」への備えを確認する

特に、高額な着手金の要求や、地中埋設物などが見つかった場合の追加費用の取り決めが曖昧な契約には注意が必要です。

注意点5：解体後に「建物滅失登記」を必ず行う

解体後1ヶ月以内の申請が義務です。忘れると過料や税金の問題につながるため、必ず行いましょう。

注意点6：固定資産税が上がるタイミングに注意する

解体のタイミングを間違えると、翌年の固定資産税が最大6倍になる可能性があります。特に土地の売却を考えている場合は注意が必要です。

これら6つの注意点の詳しい対策や法的な背景については、以下の総合ガイドで網羅的に解説しています。安心して工事を終えるためにも、必ずご確認ください。

70坪の家の解体費用を安くする7つの方法【ポイント解説】

解体費用は、事前の準備や交渉次第で大きく抑えることが可能です。ここでは、特に効果的な7つの方法のポイントを簡単にご紹介します。

方法1：業者の閑散期（4月～9月）を狙う

工事の依頼が少ない時期は、価格交渉に応じてもらいやすくなります。

方法2：自治体の補助金制度を調べる

空き家の解体やアスベスト除去などで、数十万円の補助が受けられる場合があります。

方法3：必ず2～3社から相見積もりを取る

費用相場を知り、不当な請求を見抜くための最も重要なステップです。過去には約72坪の木造住宅で相見積もりを行い、53万150円の費用を節約できた事例もあります。

方法4：家の中の不用品は自分で処分する

業者に頼むと高額になりがちな残置物処分費を節約できます。

方法5：庭木や雑草を自分で撤去する

ご自身でできる範囲の作業を行うことで、その分の費用を削減できます。

方法6：必要な届け出を自分で行う

数万円の代行手数料を節約できる可能性があります。

方法7：依頼先を決めた上で値引き交渉する

契約したい1社に対し、誠実な姿勢で交渉しましょう。

それぞれの方法の具体的な手順や、どれくらい安くなるかの目安については、以下の総合ガイドで詳しく解説しています。損をしないためにも、ぜひ一度ご確認ください。

70坪の家の解体費用に関するよくある質問

空き家を壊す際、補助金は出る？

空き家を解体する際は、自治体によって補助金（助成金）が利用できる場合があります。

全国の空き家対策の施策や事例をまとめたサイトもありますので、ぜひご参考になさってください。

• 参考：「地方公共団体による空き家対策支援制度」検索サイト｜全国空き家対策推進協議会

土地売却時にかかる解体費用は、譲渡所得から控除できる？

はい。土地を売却するためにかかった解体費用は、譲渡所得の控除対象（＝譲渡費用）になります。

ただし、「売却のための解体」であることが前提です。建て替えなど別の目的だと控除対象になりません。

譲渡費用の主なものは次のとおりです。

（中略）

（4）土地などを売るためにその上の建物を取り壊したときの取壊し費用とその建物の損失額

引用：No.3255 譲渡費用となるもの｜国税庁

【まとめ】70坪の家の解体を依頼する前の最終チェックリスト

この記事の要点を踏まえ、解体工事を成功させるための最終チェック項目をまとめました。これらを確実に実行し、適正費用での円滑な工事を実現しましょう。

RC造や高額な諸経費など、費用の高騰要因に注意する

70坪を超える解体では、頑丈なRC造であることや、業者によっては諸経費が高額になることが、費用を数百万円単位で押し上げる要因になります。見積もりの内訳を精査することが不可欠です。

複数業者からの見積もり取得

2〜3社以上から見積もりを取り、費用を比較検討します。これにより、適正な相場を把握し、信頼できる業者を選びやすくなります。

アスベストの事前調査

法律で義務付けられているアスベストの事前調査を、専門の資格を持つ調査員に依頼します。これにより、罰金や工事中断、予期せぬ追加費用といったリスクを回避できます。

解体後の建物滅失登記

工事完了後1ヶ月以内に、法務局へ「建物滅失登記」を申請します。この手続きを怠ると、過剰な税金の請求や10万円以下の罰金が科される可能性があります。