地中埋設物の撤去費用はいくら追加になる?見積書のポイント4選と対処法

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稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

この記事でわかること
  • コンクリートガラや浄化槽など、地中埋設物の種類ごとの撤去費用相場がわかる。
  • 「単価の明記」など、高額請求トラブルを未然に防ぐ見積書のチェックポイントがわかる。
  • 万が一埋設物が見つかった際の、工事中断や現物確認といった正しい対処法がわかる。
  • 土地売買後に発見された場合の「契約不適合責任」や費用負担のルールがわかる。

この記事では、解体工事の地中埋設物について種類ごとの撤去費用の相場見積もり時に確認すべきチェックポイント万が一発見された場合の正しい対処法を専門家の視点で徹底解説します。

この記事の制作チーム

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中野 達也監修者

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事

中野 達也(なかの たつや)

解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。

初田 秀一現場解説

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事・解体アドバイザー

初田 秀一(はつだ しゅういち)

解体アドバイザー歴15年、相談実績は11万件以上。お客様の不安を笑顔に変える現場のプロフェッショナル。「どんな些細なことでも構いません」をモットーに、一期一会の精神でお客様一人ひとりと向き合い、契約から工事完了まで心から安心できる業者選定をサポート。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。

稲垣 瑞稀運営責任者

「スッキリ解体」編集長

稲垣 瑞稀(いながき みずき)

解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。

丸山 夏実執筆

「スッキリ解体」専属ライター

丸山 夏実(まるやま なつみ)

「”わからない”という不安を、”わかった!”の安心に変えるお手伝いをします。」

はじめて解体工事に直面する方の不安な気持ちに、誰よりも共感することを大切にするライター。数多くの業者インタビューや専門勉強会を通じて、プロの専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える。読者と同じ目線に立ち、一緒に不安を解決していくパートナーのような記事作りを信条としている。

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目次

地中埋設物の撤去費用を徹底解説

地中埋設物とは、地面の中に埋まっている古いコンクリートのがれきやゴミ、浄化槽などです。これらは建物を解体して地面を掘り返してみるまで、その存在がわからない場合がほとんどです。

運営者 稲垣

地中埋設物の解体費用は、撤去する対象物によって大きく変動します。ここでは、地中埋設物の種類ごとの費用目安を解説します。

地中埋設物の撤去費用相場

地中埋設物の撤去費用は、埋設物の種類、大きさ、深さ、そして地域の処分費用によって大きく変動します。

一般的な目安として、代表的な地中埋設物の費用感をまとめました。

地中埋設物の種類撤去費用目安備考
コンクリートガラレンガ・瓦・タイルなど 1.5万円~3.5万円(1m3あたり)昔の解体工事で出た廃材が、不適切に埋め戻されたもの。
建物の基礎1万円~2.5万円(1m3あたり)建て替え前の古い基礎が、撤去されずに残っているケース。
浄化槽7万円~16万円以前の建物で使われ埋め戻された下水処理設備。
井戸10万円~20万円以前の建物で使われていた井戸。
天然の岩・石2万円 ~ 5万円(1m3あたり)人為的に配置したものではなく、天然のもの。

※費用目安は「あんしん解体業者認定協会」が保有する解体工事データから費用幅を算出したものです。
※この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。

※これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

コンクリートガラ・レンガ・瓦・タイルなど

以前の建物の壁や塀、土間コンクリートなどの破片が地中に埋まっているケースです。「産業廃棄物(ガレキ類)」として扱われ、解体工事では発見される頻度が高い埋設物です。

撤去対象物 費用目安
コンクリートガラ・レンガ・瓦・タイルなど1.5万円~3.5万円 / m3

※費用目安は「あんしん解体業者認定協会」が保有する解体工事データから費用幅を算出したものです。
※この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。

※これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

例えば、4トントラック1台分(約3〜4㎥)のガラが出てきた場合、処分費だけで3万円〜6万円程度、掘り起こす作業費を含めて5万〜10万円程度の追加費用になるイメージです。

運営者 稲垣

また、土砂や鉄筋など他のゴミと混ざり合っていると、分別コストがかかるため費用が上がる傾向にあります。

建物の基礎

ここで言う「建物の基礎」とは、今回解体する建物の基礎ではなく、「その前に建っていた古い建物の基礎(古基礎)」のことです。
昔の工事では地中の基礎を撤去せずに建物だけ壊して埋めてしまうことがあったため、最近の解体工事で古基礎が発見されることは珍しくありません。

基礎の種類費用目安備考
古基礎(無筋)1万円 〜 1.5万円/m3鉄筋が入っていないコンクリート基礎
古基礎(鉄筋入り)1.5万円 〜 2.5万円/m3鉄筋入りのため、破砕処理や鉄筋を切断する手間がかかる

※費用目安は「あんしん解体業者認定協会」が保有する解体工事データから費用幅を算出したものです。
※この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。

※これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

基礎の規模や鉄筋の有無により料金が変動し、量が多い場合は、数十万円単位の追加費用になることがあります。また、杭(くい)が地中深くにある場合は、別途「杭抜き費用(1本数万円~)」がかかる可能性もあります。

サイズが大きく頑丈なものが多い古基礎は、撤去の際に大型重機が必要になったり、ブレーカー(粉砕機)での破砕作業が必要になったりする場合があり、費用がかかるだけでなく、工期が延びる一因にもなります。

浄化槽

浄化槽の撤去作業

浄化槽は主に下水道が普及する前に使われていた汚水処理設備で、現在も下水の処理設備がない地域では使用されています。

解体する建物に設置されているものであれば、現地調査の際に確認し通常の見積もりに含めますが、それとは別に以前使われていたものが「予期せず出てきた」というパターンが地中埋設物として扱われます。

撤去対象物費用目安
5~7人槽(一般家庭用サイズ)7万円 ~ 16万円

※費用目安は「あんしん解体業者認定協会」が保有する解体工事データから費用幅を算出したものです。
※この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。

※これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

費用相場には以下の費用が含まれています。

  1. 浄化槽の最終清掃(汲み取り)費用:撤去前に必ず必要な工程です。
  2. 撤去・処分費用:大きさだけでなく、コンクリート製FRP(強化プラスチック)製など浄化槽の素材によっても費用は変動します。
  3. 埋め戻し費用:浄化槽の撤去後は地面に大きな穴が開くため、砂などを入れて埋める費用が含まれます。

なお、家に備え付けの浄化槽を撤去する際の費用については以下の記事で詳しく解説しています。よろしければあわせてご覧ください。

井戸

古井戸が発見された場合、単に埋めるだけでなく、適切な手順で処理する必要があります。

撤去対象物 費用目安
井戸10~20万円

※費用目安は「あんしん解体業者認定協会」が保有する解体工事データから費用幅を算出したものです。
※この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。

※これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

撤去には以下の費用も付随する可能性があります。

  1. お祓い(神主手配):神主様を呼んでの「お祓い」をする場合は別途5〜10万円が必要です。(簡易的な儀式であれば約2〜3万円で済むこともあります)
  2. 撤去・処分費用:井戸の深さや大きさによって金額が変動します。井戸内からガスが溜まるのを防ぐ「息抜きパイプ」の設置費などが含まれます。

なお、家に備え付けの井戸を撤去する際の費用については以下の記事で詳しく解説しています。よろしければあわせてご覧ください。

天然の岩・石

撤去対象物 費用目安
岩・石2万円 ~ 5万円 /m3

※費用目安は「あんしん解体業者認定協会」が保有する解体工事データから費用幅を算出したものです。
※この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。

※これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

現在は工事の技術が進歩し、住宅を建てる際に以前より深い場所に基礎を作るのが主流になっています。

そのため、人為的に埋められた廃棄物以外に大きな岩や石が発見される場合があります。天然のものでも建て替えの際など次の基礎工事に影響を与えるため、ある程度の大きさの石や岩は掘り起こして撤去します。

「地中埋設物」は追加費用になる可能性が高い

建物解体後に地面を掘り返さないと状況の把握ができない「地中埋設物」。当初の見積もりとは別で、「追加費用」として請求されることがほとんどです。

解体してみないとわかりづらい地中埋設物


解体業者が丁寧に現地調査を行ったとしても、土の中の状態までは把握できません。

そのため、多くの見積書には「地中埋設物が発見された場合は、別途(追加費用)」という項目が入ります。これは仕方のないことですが、金額について事前に詳細を確認しておかないと、後々トラブルになってしまう可能性があります。

初田 秀一 現場解説

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事・解体アドバイザー

初田 秀一 (はつだ しゅういち)

解体アドバイザー歴15年、相談実績は11万件以上。お客様の不安を笑顔に変える現場のプロフェッショナル。「どんな些細なことでも構いません」をモットーに、一期一会の精神でお客様一人ひとりと向き合い、契約から工事完了まで心から安心できる業者選定をサポート。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。

ここでは、解体アドバイザー歴15年、数多くの解体現場を見てきた現場のプロフェッショナルである初田理事にお話をうかがいました。

理事 初田秀一

「地中埋設物は掘ってみないとわからない」と詳細を提示してくれない業者には、「もし出てきた場合、『どのようなものが』『1m3あたりいくらの単価で』『最大どれくらいの金額』になりそうですか?」と一歩踏み込んで質問することが大切です。誠実な業者であれば、過去の経験から概算や単価を提示してくれるはずです。

理事 初田秀一

「地中埋設物を事前に把握する方法はありますか」とたまに質問を受けます。実は、「ボーリング調査」といって、地面を数箇所掘り返してみる方法があります。ですが、高額な費用(数十万円程)かかる上、かなり大型な重機を使用するため、住宅地では入れないことがほとんどです。そのため、一般的な住宅解体では主に「解体してから確認する」という方法がとられます。

撤去費用が高額になりやすい理由

初田理事曰く、地中埋設物の撤去費用が上がる理由は「工期の延期」「重機の追加」「処分費の割増し」がポイントだそうです。

理事 初田秀一

埋設物の撤去作業では、当初の予定よりも工期が延びることがほとんどです。そのため、延長日数分の「人件費」や「重機のレンタル料」などが含まれます。また、埋設物の種類によっては特殊な重機が必要になる場合もあり、「レンタル料」や「運搬費(回送費)」などが追加で発生する可能性もあるため費用が嵩む傾向にあります。

理事 初田秀一

あとは、出てきた埋設物の量が多かった場合は処分費が上がります。純粋なコンクリートガラよりも他のゴミが混ざった「混合廃棄物」は分別するのが大変な分、処理コストも増えます。出てきた埋設物が大きかった場合は空いた穴を埋める作業や、埋める際の土や砂の費用も必要になります。

解体工事で地中埋設物が出てくる確率はどれくらい?

ここでも解体工事のお客様相談実績11万件以上の初田理事の見解をお聞きしました。

理事 初田秀一

全国平均だと30%ぐらいの確率ですね。10回の解体工事に3回ほど出ているイメージです。ただ地域によって差が大きく、中には解体工事でほぼ毎回地中埋設物が出る地域もあります。出やすい地域の特徴は「埋立地」「以前田んぼだった地域」「川や沼付近の地域」です。物件でいうと、築30~40年以上の住宅で出ることが多い印象です。

1. 埋立地として造成された地域
かつて土地を形成する際、土砂だけでなく建設廃材や廃棄物が埋め立てに使用されていたケースがあります。地域によっては高確率で地中から障害物が発見されます。

  • 出やすい物: コンクリートガラ、廃棄物、木くずなど
  • 主な地域例: 千葉県浦安市などの湾岸エリア

2. 元々が「田んぼ」などの軟弱地盤だった地域
地盤が緩い場所に建物を建てる際、地盤補強のためにセメント等で土を固める「地盤改良」を行っていたり、あるいは整地(盛土)の際にコンクリート廃材などを埋めて地面を固めていたりするケースが多く見られます。

  • 出やすい物: 地盤改良杭、コンクリートガラ、大きな石
  • 主な地域例: 埼玉県川口市などの低地エリア

3. 川や沼の近隣地域
田んぼと同様、水分を多く含む軟弱地盤であるため、過去の地盤補強跡(コンクリート片など)が出やすい傾向にあります。また、古い護岸工事に使われていた自然石や岩などが発見される場合もあります。

  • 出やすい物: コンクリートガラ、自然石(玉石)、流木など
  • 主な地域例: 東京都足立区などの河川沿い

4. 築30~40年以上の古家が建っている土地
現在のリサイクル法が施行される以前(昔の施工基準)の現場では、前の建物を解体した際の廃材(瓦やコンクリート、浄化槽など)を、そのまま敷地内に埋めて処理してしまうことがありました。

  • 出やすい物: 旧建物の基礎コンクリート、瓦、廃材、古井戸、浄化槽

地中埋設物でのトラブルを防ぐ!見積書のチェックポイント5選

1:「地中埋設物」発生時の対応についての記載が具体的か?

優良な業者は、地中埋設物が出てくる可能性を事前に想定し、その場合の対応について具体的に記載しようと努めてくれます。

ポイントは、地中埋設物が出てきたとき「相談」してから工事を進めることや、新たに「見積書」を提示してくれることが記載されているかどうかです。

これら地中埋設物など追加費用への対応について記載がない場合は、見積書に追記してもらうようお願いするか、契約書に明記してもらいましょう。

運営者 稲垣

口頭説明だけでは不十分。後々のトラブル防止のためにも、書面に残してもらうことが重要です。

2:追加費用発生時の「単価」が明記されているか?

もし地中埋設物が出てきた場合、費用は「単価 × 数量」で計算されるのが基本です。見積書に、地中埋設物の「処理単価(1m3あたりなど)」が明記されていれば費用感が把握しやすく安心です。

この業者の見積書のように、該当工事があるなしに関わらず費用単価を記載してくれている場合は費用が明確です。

運営者 稲垣

単価が事前に決まっていれば、出てきた量を確認することで請求額の妥当性を自身で検証できます。
見積書に単価の記載がない場合は、「もしコンクリートガラが3m3出た場合、追加費用はいくらになりますか?」と具体的な数字を挙げて質問してみましょう。

3:不自然な「一式」表記で内訳をごまかしていないか?

「解体工事費 一式 〇〇円」のように、全体の費用が「一式」でまとめられている見積書は危険です。

本来、解体工事の見積もりは、以下のように細かく分類できるはずです。

  • 建物本体の解体費
  • 付帯物(ブロック塀、カーポートなど)の撤去費
  • 廃棄物の運搬・処分費
  • 重機回送費
  • 諸経費
わかりやすい見積書とわかりにくい見積書の違いの図解

内訳が不透明な「一式表記」は、どこにどれだけの費用がかかっているかわからないため、業者の言い値に従うしかなくなってしまいます。

4:万が一の際の連絡先が記載されているか?

地中埋設物発生時:「業者からの着信があったけど出られず、すぐに折り返したけど担当者不在でその後もすれ違い。やっと連絡がついたのは次の日だった……」

こんなことにならないために、連絡がつきやすい業者の連絡先が見積書に明記されているか確認しましょう。かかってくる番号がわかっていれば、事前に自身の携帯に登録しておけます。事務所ではなく、緊急時の連絡先や担当者個人の携帯電話番号が記載されていると安心です。

また、地中埋設物発生時、現地に行けない場合は現場の写真を見て確認する場合もあります。画像を受け取るためのメールアドレスなども記載されていると安心です。

運営者 稲垣

前提として「発見した時点で作業を一時中断し、必ず依頼主に連絡を入れること」を約束しておきましょう。口約束のみではなく、見積書や契約書などの書面に残してもらうといいでしょう。

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地中埋設物が見つかった時の対処法

実際に工事が始まってから「埋設物が出ました」と連絡があった場合、慌てずに以下の手順で対応してください。

まずは「工事中断」と「現場確認」

業者から状況説明を受け、そのまま「撤去しておいてください」とお願いするのはトラブルの元です。
可能な限り現地へ行き、「本当に埋設物があるのか」「どれくらいの量なのか」を目で見て確認してください。遠方の場合は、ビデオ通話などでリアルタイムに確認するのも有効です。

証拠写真とマニフェスト伝票の確認

業者には、以下の証拠を残してもらいましょう。

  1. 埋まっている状態の写真(メジャーを当てて大きさがわかるもの)
  2. 掘り出した後の全量の写真
  3. トラックに積み込んだ状態の写真

また、地中埋設物の処分後には廃棄物が正しく処理されたことの証明になる「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」の写しをもらいましょう。

マニフェスト(産業廃棄物管理票)

画像引用:マニフェストの交付|排出事業者の方|東京都環境局

運営者 稲垣

とくに「マニフェストE票(最終処分終了票)」の確認は重要です。これがあれば地中埋設物が適正に処分されたことの証明になり、架空請求などを防げます。見積書にマニフェストE票の送付の約束を記載してくれる業者もいます。

▼マニフェストE票の送付について記載された見積書

万が一トラブルになってしまった時の相談先

解体工事中にトラブルになってしまったら、まずは解体する建物がある地域の自治体に連絡してみるのがオススメです。解体工事をする際は、管轄する自治体への届出が必要なため、工事について把握してもらいやすいためです。

それでも解決しなかった場合は「建設工事紛争審査会」などの公的機関を頼るのも一つの手でしょう。建設工事紛争審査会は、建設工事の請負契約に関する紛争の解決を図るため、当事者の申請に基づいて、あっせん、調停、仲裁を行う機関です。建設業法に基づき各都道府県に設置されているため、お住いの自治体で相談してみるとよいでしょう。

【申請に当たって必要となる主な書類】
  [1]申請書・証拠書類
  [2]添付書類(当事者の商業登記簿謄本、委任状など)
  [3]申請手数料
  [4]通信運搬費 など

その他の相談先や解体工事のトラブルについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をあわせてご覧ください。

証拠として残しておくべきもの

万が一のトラブルに備え、以下のものは必ず証拠として保管しておきましょう。

  • 契約書・見積書:万が一の際の対応や責任の所在についての記載があるかがポイントです。
  • 写真:地中埋設物が出てきた状況、工事の進捗などを日付が分かるように撮影したもの。
  • 業者とのやり取り:メールやLINEの履歴、電話の内容も「いつ、誰が、何を言ったか」をメモしておく。
  • 追加費用の請求書・領収書:支払った費用の根拠となるものです。
運営者 稲垣

工事の流れが具体的に把握できるものは、トラブルの有無にかかわらず念のためすべて残しておくと安心です。

土地の売買に伴う解体工事での地中埋設物

土地の売買に伴う解体工事の場合、地中埋設物の撤去費用を誰が払うかが大きな問題になります。

土地の売買後に地中埋設物が見つかった場合

土地の引き渡しが完了した後に地中埋設物が見つかった場合、売主は買主に対して「契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん)」を問われる可能性があります(民法第562条)。

(買主の追完請求権)
第五百六十二条 引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。

引用:民法|e-Gov 法令検索

2020年4月の民法改正により、従来の「瑕疵(かし)担保責任」は「契約不適合責任」へと名称と内容が変わりました。これは、「引き渡された目的物が、種類、品質または数量に関して契約の内容と適合しない」場合に売主が責任を負うという法律です。

契約書に「地中埋設物がある」と明記されていないにも関わらず、解体中や建築中に埋設物が出てきた場合、買主は売主に対して以下の権利を行使できます。

  1. 追完請求(修補請求):埋設物の撤去を求める
  2. 代金減額請求:撤去費用分を売買代金から差し引くよう求める
  3. 契約解除:埋設物の影響で契約の目的(家の建築など)が達成できない場合、契約を白紙に戻す
  4. 損害賠償請求:撤去にかかった費用や、工事遅延による損害の賠償を求める

したがって、売買後に埋設物が見つかった場合、基本的には「売主の責任と費用負担で撤去する」ケースが一般的です。ただし、契約時に「埋設物があることを買主が知っていた(容認事項として記載されていた)」場合や、「売主は契約不適合責任を負わない(免責)」とする特約がある場合はこの限りではありません。
※宅建業者が売主の場合は、免責特約は無効となります。

画像引用:契約不適合責任(地中埋設物)|公益社団法人 全日本不動産協会

買主が地中埋設物の撤去費用を請求できるのは1年間

買主が売主に対して契約不適合責任を追求し、撤去費用などを請求できる期間には法律上の制限があります。

民法では、「買主が不適合を知った時から1年以内」にその旨を売主に通知しなければならないと定めています(民法第566条)。

(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
第五百六十六条 売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。

引用:民法|e-Gov 法令検索

重要なのは、「引き渡しから1年」ではなく「知った時(発見した時)から1年」という点です。発見してから1年以内に「埋設物が見つかりました」と売主に通知を行えば、実際の請求や交渉がその後に長引いても権利は保全されます。

注意点(契約ごとの特約

民法の原則は上記の通りですが、実際の不動産売買契約(特に個人間の売買)では、売主の負担を軽減するために特約で期間を短縮することが認められています。よくあるケースとして、以下のような特約が結ばれます。

  • 引き渡しから3ヶ月以内(または6ヶ月以内)に限る
  • 契約不適合責任を免責とする(責任を負わない)

このように、契約書で「引き渡しから◯ヶ月まで」と期間が区切られている場合は、民法の規定よりも契約書の特約が優先されます。そのため、解体工事や新築工事は、契約上の責任期間内に着手・完了できるようスケジュールを組むことが重要です。

撤去費用を「譲渡費用」として経費計上する条件

売主が地中埋設物の撤去費用を負担した場合、その費用は不動産を売却した利益(譲渡所得)から差し引く「譲渡費用」として計上できる可能性があります。これにより、譲渡所得税を節税できる場合があります。

国税庁の指針に基づき、撤去費用が譲渡費用として認められるための主な条件は以下の通りです。

  1. 土地を売るために直接要した費用であること
    土地を売却するために、売買契約の条件として「更地渡し」が定められている場合や、売買契約締結後に埋設物が発見され、売主の負担で撤去した場合などが該当します。
  2. 譲渡の時系列
    基本的には「譲渡(引き渡し)のために行った撤去」である必要があります。売却とは無関係に、過去に自分の都合で行った撤去費用は認められません。

主な譲渡費用

譲渡費用の主なものは次のとおりです。

(1)土地や建物を売るために支払った仲介手数料

(2)印紙税で売主が負担したもの

(3)貸家を売るため、借家人に家屋を明け渡してもらうときに支払う立退料

(4)土地などを売るためにその上の建物を取り壊したときの取壊し費用とその建物の損失額

(5)既に売買契約を締結している資産をさらに有利な条件で売るために支払った違約金

これは、土地などを売る契約をした後、その土地などをより高い価額で他に売却するために既契約者との契約解除に伴い支出した違約金のことです。

(6)借地権を売るときに地主の承諾をもらうために支払った名義書換料など

引用:No.3255 譲渡費用となるもの|国税庁

具体的な計上のパターン

  • 売主が自分で撤去業者に支払った場合
    領収書等を保存し、確定申告時に「譲渡費用」として計上します。
  • 買主が撤去し、売主がその費用を負担した場合(代金減額)
    当初の売買契約金額から撤去費用分を値引き(減額)した形になる場合、その減額後の金額が「譲渡価額(収入金額)」となります。あるいは、一度全額を受け取った後に撤去費用を支払った場合は、その支払額を譲渡費用として計上します。
運営者 稲垣

地中埋設物の撤去費用は高額になることが多いため、税務上の処理を誤ると税額に大きな差が出ます。確定申告の際は、必ず解体工事の領収書や埋設物処理に関する合意書などを保管し、税理士などの専門家に確認することをオススメします。

【FAQ】地中埋設物 撤去費用に関するよくある質問

事前に地中調査はできないのでしょうか?費用はどれくらいかかりますか?

はい、事前に地中調査をすることはできますが、一般的ではありません。

代表的な方法として、地中レーダー探査や試掘(ボーリング調査)などがあります。費用は調査範囲や方法によりますが、数万円から数十万円かかる場合が多く、調査できる場所も限られるため、一般的な住宅解体では行うことがほとんどないのが現状です。

土地の売買前など、絶対に失敗したくない場合には有効かもしれませんが、調査費用そのものが高額になるため、解体工事の規模や予算と照らし合わせて慎重に判断する必要があります。

見積書の「地中埋設物が出た場合は別途」という一文は、削除してもらえますか?

業者側にとってリスクが大きいため、難しいでしょう。

重要なのは、削除を求めることではなく、この一文を「具体化」することです。

例えば、「地中埋設物が発見された場合は、1m3あたり〇円の単価で見積もりを再提出し、依頼主の承認を得てから作業する」といった、具体的なルールを追記してもらうよう交渉することが、現実的かつ有効な対策といえます。

撤去費用に補助金や助成金は利用できますか?

残念ながら、地中埋設物の撤去費用のみを対象とした補助金制度は、今のところ確認出来ていません。

ただし、解体工事全体に対しては、特に「空き家」の解体を促進するための補助金制度を設けている自治体が多くあります。

もしあなたの解体工事が空き家解体の補助金の対象になる場合は、結果的に総費用を抑えることに繋がりますので、一度お住まいの自治体のホームページなどで確認してみることをオススメします。

空き家の補助金制度について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ:地中埋設物 撤去費用を依頼する前の最終チェックリスト

この記事の要点を踏まえ、最後に確認すべき重要事項をまとめました。

地中埋設物は「見えない」からこそ不安ですが、以下の3つのポイントを押さえておけば大きなトラブルは防げます。一つずつチェックし、万全の準備で次の一歩に進みましょう。

  1. 複数の業者から詳細な見積もりを取得する
    1社だけでなく複数の業者から見積もりを取り、比較検討します。「解体工事費 一式」のような大まかな記載は避け、工事内容の内訳が詳細に記載されているかを確認しましょう。
  2. 見積書で追加費用のルールを確認する
    地中埋設物が発見された場合の対応(連絡、再見積もりなど)が具体的に記載されているかを確認します。特に、廃棄物ごとの「単価」が明記されていると、請求額の妥当性を判断しやすくなります。
  3. 発見時は必ず現場と証拠を確認する
    業者から発見の連絡があった際は、可能な限り現地で埋設物の種類と量を確認します。写真(大きさがわかるもの)や、適正処理を証明する「マニフェスト伝票」の写しを提出してもらうことも重要です。

これらのポイントを着実に実行することが、予期せぬ追加費用トラブルを回避し、計画的に撤去を完了させることへの最も確実な道筋です。

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この記事を書いた人

「”わからない”という不安を、”わかった!”の安心に変えるお手伝いをします。」

はじめて解体工事に直面する方の不安な気持ちに、誰よりも共感することを大切にするライター。数多くの業者インタビューや専門勉強会を通じて、プロの専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える。読者と同じ目線に立ち、一緒に不安を解決していくパートナーのような記事作りを信条としている。

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