千葉県富津市の解体業者16社を比較|費用相場と地域の解体事情 | 2ページ目
富津市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
富津市に所在する16社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「富津市の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「富津市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
富津市の解体工事事情と地域特性
富津市の概要
富津市は人口減少と高齢化が進み、工業地帯の北部、歴史ある旧市街地の中部、観光地である南部の丘陵地帯と、エリアごとに全く異なる解体工事の課題を抱えています。
富津市は千葉県南部に位置し、2025年11月時点の人口は約3.8万人。1985年をピークに減少傾向が続いています。特に高齢化率の上昇は著しく、それに伴う空き家の増加が深刻な課題です。
市域は南北に約40kmと長く、エリアによって町の雰囲気が全く異なります。北部は京葉工業地域の一部である埋立地、中部は漁師町として栄えた旧市街地、そして南部は鋸山山麓の急な丘陵地帯です。だからこそ、場所によって解体工事の進め方や注意点が大きく変わってきます。
地形・道路事情と解体費用の傾向
南部の崩れやすい地盤、中部エリアの昔ながらの狭い道、そして北部の液状化リスクが、富津市の解体費用を押し上げる三大要因です。
- 地形の特徴:南部(金谷・竹岡地区)は「天津層」と呼ばれる、水分を含むと非常にもろくなる泥岩層でできており、崖崩れのリスクが高いエリアです。一方で、北部(新富地区など)の埋立地は、液状化の危険度が極めて高いとされています。
- 道路事情:中部(湊・旧富津地区)は、昔の漁師たちが強風から家を守るために意図的に道を曲がりくねらせた歴史があるため、幅員2〜3mのトラックが入れないような狭い道が網の目のように広がっています。
- 費用への影響:南部の傾斜地では重機の使用が制限され、中部の密集地では廃材を人の手で運び出す「小運搬」が必須になり、工期が延びて人件費もかさみます。こうした特殊な条件が、解体費用の見積もりを押し上げる主な原因です。
運営者 稲垣富津市の中部エリアのように道が狭い現場では、廃材を人の手で運び出す「小運搬」の費用が思った以上にかさむ、というご相談をよく受けます。だからこそ、見積もりの段階で「小運搬に何人日かかるか」まで具体的に説明してくれる、誠実な業者を選ぶことが失敗しないためのポイントです。
周辺自治体との補助金格差と放置される危険空き家
富津市には一般的な老朽空き家の解体補助金がないため、所有者が解体をためらい、結果として危険な空き家が増え続けるという悪循環に陥っています。
2025年度現在、富津市には近隣の君津市(最大80万円)や木更津市のような、一般的な老朽危険空き家の解体費用に対する直接的な補助金制度がありません。この「補助金がない」という状況が、所有者の解体意欲を削ぐ大きな要因になっています。
「隣の市では補助金が出るのだから、いずれ富津市でも…」という期待から解体を先送りするケースが多く見られます。しかし、その間に建物はさらに傷み、最終的に「特定空家」に認定されるまで放置されてしまう傾向があります。
市の調査では空き家の約35%(144件)に腐食や破損が見つかっており、特に家が密集する富津・大貫地区に集中しています。市も最終手段として行政代執行に踏み切ることもありますが、これはあくまで応急処置であり、根本的な解決には至っていません。
解体工事・空き家対策の補助金
一般的な建物の解体補助金はありませんが、通学路などに面した危険なブロック塀の撤去や、空き家バンク関連の限定的な補助制度は利用できます。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 富津市危険ブロック塀等除却事業補助金 | 上限10万円(撤去費用の1/2、または1mあたり1万円のうち最も低い額) | 「通学路」または「緊急輸送道路」に面し、市が危険と判定したブロック塀。※隣地境界は対象外。 |
| 富津市空家バンク関連補助金 | 上限10万円(登録支援・利用者支援)/上限50万円(リフォーム) | 空き家バンクへの登録や活用が条件。家財道具の処分費などに充当できることもあります。 |
※一般的な建物の解体に対する補助金制度はないため、資金計画には注意してください。各制度には予算の上限や申請期限があるため、事前に市役所へ確認することが欠かせません。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
富津市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
解体で出るコンクリートガラなどの建設廃材は、市の環境センターでは処分できないため、民間の産業廃棄物処理施設へ搬出しなければなりません。
富津市環境センター(桜井総稱鬼泪山)では、コンクリートガラ、サイディング、石膏ボードといった建設廃材を一切受け入れていません。また、搬入できる車両も2t車までに制限されています。
だからこそ、解体工事で発生した産業廃棄物は、市内の「有限会社大滝商会」(新富)や「株式会社錦織商店」(田倉)といった民間の処理・リサイクル施設へ運搬します。特に市域が南北に長いため、現場から処分場までの距離が運搬費に大きく影響する点も注意が必要です。
運営者 稲垣富津市での解体工事は、近隣の市とは違って解体補助金がない、という制度的な背景をまず理解しておくことが重要です。その上で、南部の地滑りリスク、中部の狭い道での小運搬コストといったエリアごとの制約にしっかり対応できる、地域事情に精通した業者を選ぶことが成功の鍵です。
富津市の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 33,300円 | 24,000~41,800円 |
| 鉄骨造 | 40,100円 | 28,000~98,300円 |
| RC造 | 78,900円 | 67,300~106,200円 |
| 内装解体 | 41,700円 | 17,800~78,100円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
富津市の解体業者一覧
富津市の解体業者、全16社をご紹介します。
株式会社小島建設
株式会社小島建設は、富津市を拠点に事業を展開する建設会社です。解体工事だけでなく、新築住宅の設計や土地探しも手掛けています。そのため、「家を解体した後の土地をどう活用すれば良いか」といった、解体後の計画まで含めて相談することが可能です。建て替えを検討している場合、解体から次の家づくりまでを一貫して任せられる業者と言えます。
- 解体から新築の設計まで一貫対応
- 建て替えに伴う土地探しもサポート
- 富津市を中心とした地域密着の事業
有限会社吾妻工業
有限会社吾妻工業は、工場や発電所といった大規模なプラント建設を主な事業の一つとしています。プラント建設の現場では、ミリ単位の精度や徹底した安全管理が常に求められます。同社は、そこで培われた精密な施工技術と安全への高い意識を、一般の建物解体工事にも活かしています。そのため、住宅密集地での作業や、周辺環境への細やかな配慮が必要な工事においても、安心して任せることができます。
プラント建設の経験があるという点は、解体業者の技術レベルを判断する上で重要な参考情報です。工場などの複雑な施設を建設する現場では、わずかなミスが大きな事故につながるため、非常に厳格な作業計画と安全管理が不可欠です。そうした厳しい環境で培われた経験は、住宅のような身近な建物の解体においても、高いレベルの安全性や品質として反映されることが期待できます。特に難しい条件での工事を考えている方にとっては、頼れる選択肢の一つと言えるでしょう。
- プラント建設で求められる精密な施工
- 大規模工事の経験に基づく安全管理体制
- 住宅から工場まで幅広い建物の解体に対応
株式会社渡辺工務店
株式会社渡辺工務店は、創業から約80年にわたり、地域に密着して事業を続けてきました。長く地元で支持されてきた実績に加え、品質や安全管理に厳しい基準が設けられている公共工事も手掛けています。長年の経験と公共工事で培われた技術力は、同社の安定した経営基盤を示していると言えるでしょう。
80年という歴史は、単に古いというだけではありません。それは、親子三代にわたって地域の信頼に応え、技術を継承してきた証です。特に公共工事を安定して受注し続けるには、常に高い品質と安全レベルを維持しなくてはなりません。その厳しい世界で80年生き抜いてきたという事実こそが、同社の施工能力が本物であることの証明です。この歴史がもたらす安心感は、他には代えがたい価値があります。
- 創業約80年の長い業歴
- 公共工事の受注実績
- 地域に根差した事業展開
株式会社エムアーク
株式会社エムアークは、製鉄所や化学工場といったプラント施設における配管や溶接の工事を専門としています。プラントの配管は、わずかなズレや接合部の不備が大きな事故につながる可能性があるため、ミリ単位の高い精度が求められます。同社は、こうした厳しい条件下での施工経験が豊富で、資格を持つ技術者が多数在籍しており、設備の設置からメンテナンスまで一貫して対応しています。
プラントの配管や溶接は、工場の安定稼働を支える重要な部分です。特にガスや薬品など危険物を扱うことも多く、施工には専門的な知識と非常に高い技術が不可欠です。株式会社エムアークのように、プラント工事に特化している業者は、その特殊な環境や安全基準を熟知していると考えられます。業者を選ぶ際は、どのような現場で経験を積んできたかを確認することが、安心して依頼できるかの判断材料になるでしょう。
- プラントの配管・溶接工事に特化
- ミリ単位の精度が求められる施工に対応
- 有資格者による高品質な溶接技術
株式会社エムケーコーポレーション
株式会社エムケーコーポレーションは、解体工事だけでなく建設工事も手掛けている会社です。そのため、建物を解体した後の土地活用や新築の計画についても、一貫して相談することができます。建設の工程を理解しているからこそ、次の建築に支障が出ないような丁寧な整地が期待できる点も強みです。解体から建築まで窓口が一つで済むため、業者間の引き継ぎもスムーズに進みます。
解体と建築を別々の業者に頼むと、「解体後の土地にコンクリートの塊が残っていて、追加費用が発生した」といったトラブルが起こることがあります。その点、解体から建築までを一社で管理していると、次の建築計画を前提に解体作業を進めてくれるため安心です。例えば、新しい建物の基礎工事に影響が出ないよう、地中深くまでしっかり整地してくれます。業者間の連絡ミスといった心配がなく、責任の所在が明確になる点も、施主にとっては大きなメリットです。
- 解体から建設までワンストップ対応
- 建設の知見を活かした解体工事
- 解体後の土地活用に関する相談も可能
株式会社大栄鉄工所
富津市の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
-
「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
-
それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
-
いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
-
相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
-
問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
-
いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体業者を選ぶ際、その後の土地利用まで相談できるかは一つの判断基準になります。例えば、家を建て替える場合、解体後の土地の状態が新しい家の設計に影響することがあります。解体と建築の両方を理解している業者であれば、次の建築計画に最適な整地の方法などを提案してくれる可能性があります。解体後の具体的な計画が決まっていない方や、土地活用に不安がある方にとって、相談しやすい業者でしょう。