千葉県南房総市の解体業者16社を比較|費用相場と地域の解体事情 | 2ページ目
南房総市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
南房総市に所在する16社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「南房総市の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「南房総市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
南房総市の解体工事事情と地域特性
南房総市の概要
南房総市は深刻な人口減少と県内でも特に高い空き家率に直面しており、解体工事は新しい建物を建てるためではなく、管理できなくなった空き家を整理する『負の遺産』の清算という側面が強まっています。
南房総市は房総半島の最南端に位置し、温暖な気候と豊かな自然から観光業や第一次産業が盛んな地域です。しかし、2025年12月時点での人口は約3.3万人と減少が続いており、空き家率は24.4%と県内でも非常に高い水準です。だからこそ、この地域での解体工事は、所有者の高齢化や相続をきっかけとした『管理が行き届かない空き家の整理』が主な動機になっています。
地形・道路事情と解体費用の傾向
房総丘陵の複雑な地形と、昔ながらの漁村集落に見られる狭い道が重機の進入を阻み、解体費用が上がりやすくなる最大の要因です。
- 地形の特徴:市の中央部には房総丘陵が広がり平地が少ないため、多くの住宅が斜面や谷あいに建てられています。特に「嶺岡隆起帯」と呼ばれる地質帯では地すべりのリスクがあり、崖に建つ家の解体では、斜面を保護する追加工事が必要になることもあります。
- 道路事情:千倉町や白浜町の旧市街地、富浦町の観光地周辺などには、車が普及する前の時代に作られた道幅2m以下の狭い道が網の目のように残っています。そのため、4tダンプはもちろん、2tダンプでさえ入れない現場も少なくありません。
- 費用への影響:大型重機が使えないため、小型重機での作業や手作業での解体が中心になります。現場からトラックまで廃材を人の手で運ぶ「小運搬(こうんぱん)」という作業が発生し、工期が長引き人件費が増えることは避けられません。加えて、海沿いでは塩害による建物の腐食、冬場は強風に備えた足場の補強費用も考慮する必要があります。
運営者 稲垣2019年の台風被害を受けた家屋のご相談は、今でも本当に多いです。ブルーシートの下では、私たちが想像する以上に腐食が進んでいることが珍しくありません。だからこそ、表面的な見積もりだけでなく、建物の現状リスクをしっかり説明し、安全対策をきちんと提案してくれる業者を見極めることが何よりも重要です。
2019年台風15号の爪痕と解体市場への影響
2019年の台風15号から6年が経った今も、被災時のブルーシートが屋根に残ったまま放置され、内部の腐食が進んだ危険な家屋が、この地域の解体市場で主な対象になっています。
南房総市の解体市場を理解するには、2019年の房総半島台風の影響が欠かせません。当時、応急処置で屋根に掛けられたブルーシートの多くは耐用年数を過ぎており、雨漏りで建物の骨組みが深刻なダメージを受けています。
湿気による木材の腐食やシロアリの発生で、見た目以上に内部の崩壊が進んでいる家も多く、解体作業中に予期せず倒壊するリスクも高まります。
経済的な事情や所有者の高齢化で本格的な修繕ができず、6年かけて徐々に住めなくなった家が、相続などを機に2025年現在、次々と解体の時期を迎えているのがこの地域特有の状況です。
解体工事・空き家対策の補助金
市の空き家解体補助金は上限20万円と工事費全体から見れば一部ですが、ブロック塀の撤去補助と組み合わせることで、費用負担を軽くできる可能性があります。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 老朽危険空家除却費補助金 | 対象工事費の1/5(上限20万円) | 昭和56年以前の旧耐震基準の建物で、1年以上居住実態がないこと。市内業者の施工が必須。 |
| ブロック塀等撤去支援事業 | 撤去費用の1/2(上限10万円) | 道路に面した高さ1.2m以上の危険なブロック塀。市の事前調査が必要。 |
どちらの制度を利用する場合も、解体業者と契約する前に市役所へ事前相談と申請を済ませることが絶対条件です。予算には限りがあるため、年度の早い時期に相談することをおすすめします。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
南房総市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
市内の専門施設で解体廃材のリサイクルはできますが、家の中に残された家財道具は一般廃棄物扱いのため、地区で指定された清掃センターへ自分で持ち込む必要があります。
南房総市では、解体工事で出るコンクリートガラは市内の「エコRCセンター」、木くずは「エコウッド」といった専門施設でリサイクルされます。一方で、家の中に残った家具や布団などの家財道具(残置物)は産業廃棄物ではなく一般廃棄物扱いです。そのため、地区ごとに指定された清掃センター(大谷クリーンセンター、白浜清掃センター、千倉清掃センター)へ持ち込むルールになっています。解体業者にまとめて処分を頼むと費用が割高になりがちなので、事前に自分で片付けておくとコストを抑えられます。
運営者 稲垣南房総市での解体工事は、2019年の台風被害で傷んだ家屋への対応と、漁村集落ならではの狭い道という、二つの大きな課題を乗り越える必要があります。見積もり額の安さだけでなく、こうした地域の特殊な事情をよく理解し、安全な工事を進められる地元業者を選ぶことが成功の鍵です。
南房総市の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 33,900円 | 25,200~48,000円 |
| 鉄骨造 | 41,800円 | 37,600~45,000円 |
| RC造 | 78,900円 | 67,300~106,200円 |
| 内装解体 | 41,700円 | 17,800~78,100円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
南房総市の解体業者一覧
南房総市の解体業者、全16社をご紹介します。
有限会社佐久間組
有限会社佐久間組は、土木工事を事業の主軸とする会社です。そのため、建物の解体だけでなく、その後の造成や擁壁の設置、駐車場の整備といった外構工事まで一貫して任せることができます。土木工事で培った重機の扱いや土地の整備に関するノウハウは、同社の解体工事にも活かされています。特に、解体後の土地を売却したり、新しく家を建てたりする際には、土地をきれいに整地する技術が重要になります。また、代表者自らが相談から見積もり、現場の管理までを一貫して担当している点も特徴です。窓口が一つであるため、工事に関する細かな要望も伝えやすく、安心して作業の進捗を見守ることができます。
- 解体後の造成や外構工事まで一括依頼
- 土木工事の経験に基づく確かな基礎処理
- 代表が直接担当する一貫した管理体制
- 地域特性を熟知した現場対応
有限会社KIDO
有限会社KIDOは、施主や近隣住民への丁寧な対応を重視している解体業者です。特に、工事前の近隣挨拶や、専門用語を避けた分かりやすい説明を徹底しています。また、見積もりの内訳は詳細で、原則として追加費用が発生しない点も特徴です。工事が始まってからも担当者から定期的に進捗報告があるため、施主は状況を把握しやすく、安心して工事の完了を待つことができます。
解体工事で最も多いトラブルの一つが、騒音や粉じんをめぐる近隣との問題です。そのため、業者が着工前にどのような挨拶回りをしてくれるかは、業者選びの重要な判断基準になります。また、初めて解体を依頼する方にとって、費用の問題は大きな不安要素です。「後から追加費用を請求されるのではないか」という心配を解消してくれる、明朗な見積もりを提示する業者を選ぶとよいでしょう。こうした事前の配慮が、工事全体の安心感につながります。
- 着工前の近隣挨拶を徹底
- 分かりやすい言葉での丁寧な工事説明
- 追加費用が発生しない明確な見積もり提示
- 担当者による定期的な進捗報告
菅原興業株式会社
株式会社三峯商事
株式会社グリーンエクステリア
有限会社八幡工務店
南房総市の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
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「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
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それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
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いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
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相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
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問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
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いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体業者を選ぶ際、母体が土木工事の会社である点は一つの判断材料になります。解体工事は建物を壊すだけでなく、その後の土地利用まで見据えることが大切だからです。例えば、解体後の土地に家を建て直す場合、新しい建物を支えるために適切な整地が必要です。土木工事を専門とする業者は、土地の造成や地盤に関する知識が豊富なため、次の工程を見越した丁寧な作業が期待できます。解体だけでなく、その後の造成や駐車場の整備などもまとめて相談したいと考えている方にとって、ワンストップで対応してくれる業者は心強い存在になるでしょう。