岩手県八幡平市の解体業者3社を比較|費用相場と地域の解体事情
八幡平市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
八幡平市に所在する3社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「八幡平市の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「八幡平市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
八幡平市の解体工事事情と地域特性
八幡平市の概要
八幡平市は3つの旧町村が合併して誕生した広大な市で、エリアごとに街の様子や解体工事の注意点が大きく異なります。
八幡平市は、2005年に旧西根町、旧松尾村、旧安代町が合併して生まれた市で、その面積は東京都23区の約1.4倍にも及びます。非常に広大だからこそ、市内をひとくくりにはできず、エリアごとに全く異なる顔を持っています。
例えば、旧西根町エリアは国道沿いに住宅や商業施設が集まる市の中心であり、盛岡市のベッドタウンとしての一面もあります。一方で、旧松尾村エリアはかつての巨大鉱山が栄え、そして廃れた歴史があり、山間部に特殊な建物が点在するのが特徴です。
そして北部の旧安代町エリアは、過疎化が進む昔ながらの中山間地域となっています。
地形・道路事情と解体費用の傾向
特別豪雪地帯ならではの厳しい気候、山岳地帯の難所、そして冬期の長期通行止めが、解体工事の見積もり額と工期に直接影響します。
- 地形の特徴:市域の多くが「特別豪雪地帯」に指定されており、冬には積雪が数メートルに達します。地中の水分が凍って地面を持ち上げる「凍上(とうじょう)」のリスクも高いエリアです。また、旧松尾鉱山周辺は急な山岳地帯、安比高原周辺はバブル期に開発されたひな壇状の造成地が多く、重機が入りにくい「階段立地」の物件も見られます。
- 道路事情:市の中心部である大更駅周辺には、昔の宿場町だった頃の道がそのまま残っており、トラックが入れない幅4m未満の狭い道が入り組んでいます。加えて、山岳エリアを結ぶ八幡平アスピーテラインなどの主要な観光道路は、11月上旬から翌年4月中旬までの約5ヶ月半、完全に通行止めになります。
- 費用への影響:冬の工事は、毎日の除雪作業や作業効率の低下から追加費用がかかります。重機が直接入れない傾斜地では、手作業での解体やクレーンでの搬出が必要になり、費用が割高になります。また、冬期通行止めで実質的な工事期間が約半年間に限られるため、業者への依頼が集中し、結果として費用が上がる可能性も考えられます。
運営者 稲垣安比高原周辺の別荘やペンションの解体相談は、実はよく寄せられます。特に多いのが、首都圏の方が格安で購入したものの、室内に大量の家具や厨房機器が残っていて、その処分費用が見積もりを大きく超えてしまう失敗例です。解体業者を選ぶ際は、こうした「残置物」の処分まで一括で、かつ適正価格で対応してくれるか、事前にしっかり確認することが重要です。
「負の遺産」が物語る解体の特殊事情:松尾鉱山と安比高原
東洋一の硫黄鉱山跡地に残る巨大廃墟群や、バブル期のリゾート施設など、特殊な歴史的背景を持つ建物の存在が、この地域の解体事情を複雑にしています。
八幡平市の解体工事を考える上で、この地域が抱える2つの特徴的な「負の遺産」について知っておく必要があります。
一つは、旧松尾村の山中にある「松尾鉱山」の廃墟群です。かつては人口1万5千人を抱え「雲上の楽園」とまで呼ばれた最先端の鉱山都市でしたが、1969年の閉山後、11棟もの鉄筋コンクリート造(RC造)アパート群が廃墟として残りました。これらの建物は、アスベスト(石綿)が使われている可能性や山奥という立地から、解体費用は数十億円規模と試算されています。しかし、年間5億円以上かかる鉱毒水処理が優先されるため、解体もできずに半世紀以上放置されているのが実情です。
もう一つは、安比高原周辺のペンションや別荘地です。1980年代のスキーブームでたくさん建てられましたが、ブームが去り、オーナーの高齢化もあって廃業が相次いでいます。こうした物件は、ベッドや厨房機器などの「残置物」が大量に残されたまま売りに出されることが多く、解体費とは別に高額な処分費用がかかる点に注意が必要です。
また、所有者が首都圏などに住んでいて連絡が取れない「所有者不明」の空き家も多く、解体や管理を進める上での大きな壁となっています。
解体工事・空き家対策の補助金
豪雪による空き家の倒壊リスクを背景に、危険な建物の解体に対して上限100万円という手厚い補助金制度が用意されています。
八幡平市では、空き家対策として以下の補助金制度があります。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 八幡平市老朽空家等解体工事費補助金 | 対象工事費の3分の2以内(上限100万円) | 旧耐震基準(昭和58年5月31日以前の建築)で、市の判定で危険空き家(評点100点以上)とされた個人所有の住宅など。 |
| 八幡平市若者・移住者空き家住まい支援補助金 | 購入費:上限30万円 改修費:上限40万円 | 39歳以下の若者または移住者が、空き家バンク登録物件を購入・改修して3年以上定住する場合など。 |
特に老朽空家等解体工事費補助金は、補助率・上限額ともに手厚い内容です。2025年度の募集は5月8日から6月30日まででした。これは雪解けを待って現地調査をし、すぐに工事を始められるよう、この地域の気候に合わせて受付期間が設定されています。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
八幡平市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
市の清掃センターでは建設廃材を一切受け入れていないため、解体工事で発生した廃棄物はすべて民間の専門業者へ委託する必要があります。
八幡平市で解体工事をする場合、廃棄物の処理には注意が必要です。市の「八幡平市清掃センター」は主に家庭ごみを扱う施設のため、解体で出る木くず、コンクリートガラ、石膏ボードといった建設廃材(産業廃棄物)は持ち込めません。
だからこそ、解体業者は必ず許可を持つ民間の産業廃棄物処理業者に処理を委託します。市が非常に広いため、特に旧安代町エリアのように処分場から遠い現場では、運搬費がかさみ、見積もりが高くなることがあります。
また、冬場は積雪で作業が大変になるため、処理費用に「冬期割増料金」が上乗せされるケースもあります。
運営者 稲垣八幡平市での解体工事は、特別豪雪地帯という厳しい自然への備えはもちろん、松尾鉱山の廃墟群や安比高原の旧リゾート施設といった、この土地ならではの歴史を理解した専門知識が欠かせません。長期間の冬期通行止めを見越した綿密なスケジュール管理と、エリアごとの課題に柔軟に対応できる業者選びが、工事成功の鍵です。
八幡平市の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 38,700円 | 24,400~63,500円 |
| 鉄骨造 | 46,200円 | 25,700~89,800円 |
| RC造 | 82,500円 | 55,000~110,000円 |
| 内装解体 | 47,500円 | 15,000~80,000円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
八幡平市の解体業者一覧
八幡平市の解体業者、全3社をご紹介します。
株式会社遠忠
株式会社遠忠は、八幡平市を拠点に解体・土木・建築・不動産事業をグループで一貫して手掛けています。特徴の一つが解体で発生した廃棄物を自社で再生資材化し、次の建設工事に活用する仕組みです。この取り組みは、依頼主にとってコストや工期の削減につながる場合があります。また、河川の災害復旧や鳥インフルエンザ発生時の緊急防疫活動といった行政から直接要請される公共事業も担当してきました。品質管理の面では2001年に国際規格である「ISO9000シリーズ」の認証を取得し、現在まで継続しています。
- 解体から不動産まで、自社グループによるワンストップ対応
- 災害復旧や緊急防疫活動など、行政からの要請にもとづく業務実績
- 2001年から継続しているISO9000シリーズの認証
株式会社高福組
株式会社高福組は、1921年に創業した八幡平市の建設会社です。100年以上にわたり、地域に根ざした事業を続けています。同社の技術力を示す分かりやすい事例が、八幡平の春の観光名所として知られる「雪の回廊」の開通作業です。高さ数メートルにもなる雪の壁を道路を傷つけることなく重機で切り開いていく作業は、精密な操作技術が求められます。また、長い歴史を持つ一方でYouTubeやTikTokでの情報発信や、働きやすい職場環境を目指す「イクボス宣言」への参加などの新しい取り組みも積極的に行っています。
業者選びの参考になるのが、「雪の回廊」の開通作業を毎年担当しているという事実です。巨大な重機で雪の壁をきれいに削り取るには繊細で正確な操作が欠かせません。こうした難しい作業を毎年任されていることは、同社の技術力を客観的に判断する一つの材料になります。また、SNSなどで自社の活動について情報を発信している点もポイントです。実際の作業の様子が伝わってくるため安心感につながります。技術力と情報公開の姿勢、両面から検討できる会社です。
- 1921年創業、八幡平市で100年以上の歴史
- 観光名所「雪の回廊」の開通作業を担う重機操作技術
- SNSでの情報発信や「イクボス宣言」など新しい取り組み
株式会社高建重機
株式会社高建重機は岩手県八幡平市に拠点を置く建設会社です。1977年の創業以来、45年以上にわたって地域のインフラ整備などに携わってきました。同社の特徴は、事業内容の幅広さにあります。道路や上下水道といった公共工事から一般住宅の解体工事まで幅広く対応可能です。特に重機土木を得意としており、長年の経験を活かした施工を行っています。
公共工事で培った技術力や安全管理体制を、一般住宅の解体にも活かしている点が同社の強みです。重機土木を得意とするため、基礎の撤去や地盤整備なども一貫して対応できます。現場の状況に応じて最適な重機や施工方法を選定できるため、無駄のない効率的な工事が可能です。単に建物を壊すだけでなく、「次の土地活用を見据えた解体」ができる会社と言えます。
- 1977年設立、45年以上の業歴
- 公共工事から民間の解体まで対応する事業範囲の広さ
- 重機土木を軸とした施工体制
八幡平市の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
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「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
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それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
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いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
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相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
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問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
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いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

公共事業でどのような業務を任されてきたかを見ると、その会社の特徴を知る手がかりになります。遠忠の場合、注目したいのは鳥インフルエンザなどの緊急防疫活動に対応した実績です。このような緊急性の高い業務は、厳格な管理体制と迅速な対応力がなければ行政から依頼されません。技術力だけでなく企業としての信頼性を重視して業者を選びたい方にとって、こうした実績は安心材料の一つです。