神奈川県相模原市緑区の解体業者3社を比較|費用相場と地域の解体事情
相模原市緑区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
相模原市緑区に所在する3社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「相模原市緑区の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「相模原市緑区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
相模原市緑区の解体工事事情と地域特性
相模原市緑区の概要
相模原市緑区は、リニア新駅の再開発が進む東部の都市エリアと、過疎化や空き家問題に直面する西部の広大な山間エリアという、二つの全く異なる顔を持つエリアです。
相模原市緑区は、市全体の面積の約7割を占める広大なエリアで、人口は約16.6万人(2025年10月時点)です。この区の最大の特徴は、場所による性格の極端な違いにあります。
東部の橋本・大沢地区は、リニア中央新幹線の新駅設置で再開発が進み、活気づいています。一方で、区の大部分を占める西部の城山・津久井・相模湖・藤野地区は自然豊かな山間部で、人口減少や高齢化が進み、空き家の解体やインフラ維持が主な課題です。
地形・道路事情と解体費用の傾向
区内、特に西部では相模川沿いの高低差や昔ながらの狭い道が多く、解体工事の費用が高くなる傾向にあります。
- 地形の特徴:西部の津久井地区や城山地区は、相模川による「河岸段丘」が特徴です。この影響で、道路と敷地に2m以上の高低差がある土地や、階段でしか入れない「階段立地」が多く見られます。また、古い造成地では老朽化した擁壁も多く、解体時の振動による崩落リスクにも注意が欠かせません。
- 道路事情:東部の橋本駅周辺は国道16号などの幹線道路が通りますが、慢性的な渋滞が課題です。一方、西部の藤野地区などでは、旧甲州街道の宿場町だった歴史から、道幅が2m未満になる狭い路地が網の目のように広がっています。地域の重要な道路である国道413号(道志みち)も、過去に大雨で崩落したことがあり、天候による通行規制のリスクがあります。
- 費用への影響:階段立地や狭い道の現場では、重機が搬入できず「手壊し解体」になったり、2tトラックなどで廃材を運び出す「小運搬」が必要になったりします。そのため、人件費や工期が大幅に増えてしまいます。加えて、藤野地区など西部の現場から橋本台などの中間処理施設までは距離があり、運搬費が割高です。冬季は山間部での積雪・凍結により、さらなる追加コストや工期遅延が発生する可能性もあります。
運営者 稲垣橋本駅周辺のような大規模再開発エリアでは、アスベスト(石綿)を含む古い建物の解体が急増します。私がこれまで見てきた事例でも、周辺に住宅や学校が密集している現場でのトラブルは少なくありません。だからこそ、アスベスト除去の経験が豊富で、近隣への配慮を徹底してくれる業者を選ぶことが、何より重要になります。
リニア新駅と橋本駅南口再開発の動向
橋本駅南口で進行中のリニア新駅建設と大規模な再開発事業は、立ち退きに伴う解体ラッシュや、アスベスト処理といった特有の課題を生み出しています。
現在、緑区で最も大きな動きは、橋本駅南口周辺で進む「相模原都市計画事業橋本駅南口地区土地区画整理事業」です。これはリニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」の設置に伴うもので、2025年9月に事業計画が認可され、本格的な工事に入りました。この巨大プロジェクトは、解体市場にさまざまな影響を与えています。
まず、再開発エリア内の古い戸建てや店舗の立ち退きが加速しています。これらの多くはアスベスト(石綿)を含む建材が使われている可能性が高い年代の建物です。周辺にマンションや学校が隣接しているため、飛散防止には特に慎重な対策が求められ、解体コストの増加要因になっています。
また、京王橋本駅をリニア新駅側に移設する構想も具体化しており、将来的には既存の高架橋や駅ビルの一部解体など、鉄道に隣接した難易度の高い工事が発生する可能性もあります。再開発の影響は周辺の商店街にも広がっており、老舗の閉店や建替えが活発化し、内装解体や原状回復工事の需要も増えています。
解体工事・空き家対策の補助金
緑区では危険なブロック塀の撤去に対する補助が利用しやすい一方、空き家本体の解体補助は「特定空家」に認定されるなど、適用条件が厳格なため注意が必要です。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 相模原市危険ブロック塀等撤去奨励補助制度 | 費用の1/2(上限10万円) ※通学路沿い等は3/4(上限15万円) | 道路に面した高さ1m超の危険なブロック塀など。緑区内の多くの住宅地が上限15万円の対象エリアに含まれる可能性があります。 |
| 相模原市老朽危険空家等除却補助金 | 上限30万円〜80万円程度 | 単に古いだけでなく、市から倒壊の危険がある「特定空家」等に認定された建物が対象。緑区西部の山間部にある廃屋などが対象になる可能性がありますが、認定に時間がかかる場合があります。 |
※補助金を利用するには、必ず工事の契約・着手前に市から「交付決定」を受けることが必須です。また、予算には限りがあるため、早めの相談・申請をしましょう。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
相模原市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
緑区西部からの産業廃棄物搬出は、東部の処理施設までの長距離輸送となるため、移動時間を含めた運搬コストの見積もりをしっかり確認することが重要です。
解体工事で発生したコンクリートガラや木くずなどの産業廃棄物は、家庭ごみを処理する「津久井クリーンセンター」には持ち込めず、主に緑区橋本台や中央区田名エリアにある民間の中間処理施設へ運搬します。
特に、区の西端にあたる藤野地区の現場からは処理施設まで片道1時間以上かかることもあり、トラックが1日に往復できる回数が限られます。この移動時間と距離が見積もり金額に大きく影響しますので、業者選定の際には、こうした長距離輸送の効率性も重要なポイントです。
運営者 稲垣相模原市緑区での解体工事は、橋本駅周辺で進む「リニア再開発」という未来に向けたダイナミックな動きと、津久井・藤野エリアの「山間部特有の制約」という二つの側面を理解することが成功の鍵です。都市部では高度な施工管理能力が、山間部では狭い道や長距離輸送に対応できる現場力が、それぞれ強く求められます。
相模原市緑区の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 34,400円 | 25,000~59,000円 |
| 鉄骨造 | 38,300円 | 30,500~49,200円 |
| RC造 | 79,300円 | 66,000~109,700円 |
| 内装解体 | 44,400円 | 34,900~52,000円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
相模原市緑区の解体業者一覧
相模原市緑区の解体業者、全3社をご紹介します。
山崎産業株式会社
山崎産業株式会社は1975年に設立された、神奈川県相模原市に本社を置く会社です。同社の特徴は、解体工事からアスベスト撤去、産業廃棄物の中間処理、鉄スクラップのリサイクルまでを自社で一貫して行える体制が整っている点です。解体工事で発生した廃棄物は自社の中間処分場・リサイクル施設で適切に処理されます。加工された鉄スクラップは、国内だけでなく海外にもリサイクル原料として供給されています。複数の業者に依頼する必要がないため、依頼主にとっては手続きの手間が省けて責任の所在が明確になるという利点があります。また、顧問弁護士や顧問税理士と契約しており、法令遵守の体制を整えている点も確認できます。
- 解体から中間処理、リサイクルまで一貫対応
- アスベスト除去などの専門工事にも対応
- 自社で中間処分場とリサイクル施設を保有
株式会社87コーポレーション
株式会社87コーポレーションは、相模原市を中心に活動する総合建設業者です。解体業のほか、廃棄物処理業や土木工事業も手掛けており、関連する工事を一貫して依頼できます。同社の特徴は、専門資格を持つスタッフが在籍している点です。解体工事の専門家である「解体工事施工技士」に加え、アスベストの専門知識を持つ「石綿作業主任者」や「石綿含有建材調査者」も在籍します。これにより、アスベストが使用されている可能性のある建物の事前調査から法令に準拠した適切な解体、運搬処分までを自社で完結させられます。また、解体する家屋の柱などを再利用したいという要望に応え、手作業で丁寧に取り出すことにも対応しています。このような繊細な作業が求められる工事も請け負っていることから同社の技術力の一端がうかがえます。企業方針として作業前の近隣挨拶や現場の整理整頓を徹底しており、施主だけでなく近隣住民への配慮も重視しています。
87コーポレーションが「近隣挨拶」や「綺麗な現場」を方針として掲げている点は、依頼主の不安に寄り添う姿勢の表れです。クレームや事故ゼロを目指すという姿勢は、トラブルを未然に防ぐための具体的な行動につながります。特に注目したいのは、アスベスト関連の有資格者が複数在籍している点です。古い戸建て住宅でもアスベストが使われている可能性は十分にあり、専門家による事前調査は必須です。「石綿含有建材調査者」がいることで正確な調査が期待できます。調査から処分まで一貫して任せられる業者は依頼主にとって心強い存在となります。
- 「解体工事施工技士」やアスベスト関連の専門資格者が在籍
- 近隣挨拶や現場の整理整頓を重視する方針
- 柱の再利用など、手作業による繊細な解体も可能
株式会社シーブリーム
相模原市緑区の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
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「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
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それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
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いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
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相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
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問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
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いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体工事と廃棄物処理を別々の会社に依頼すると、万が一不法投棄などの問題が起きた際に責任の所在が曖昧になる可能性があります。その点、山崎産業のように解体から最終的な処理までを1社で管理している業者であれば安心して任せられます。特に鉄スクラップのリサイクル事業から始まったという背景は、資源を無駄にせずに適切に処理する技術と意識を持っていることの裏付けです。