三重県鳥羽市の解体業者2社を比較|費用相場と地域の解体事情

鳥羽市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。

鳥羽市に所在する2社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。

そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「鳥羽市の解体費用相場」「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。

下の「鳥羽市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。

稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

目次

鳥羽市の解体工事事情と地域特性

鳥羽市の概要

鳥羽市は伊勢志摩国立公園に位置する観光都市ですが、リアス式海岸と有人離島という地形が、解体工事に特有の課題を生んでいます。

三重県鳥羽市は、伊勢志摩国立公園の北端に位置する風光明媚な観光都市です。リアス式海岸の複雑な地形と、答志島、神島、菅島、坂手島という4つの有人離島を持つ点が大きな特徴です。

高度経済成長期に建てられた宿泊施設や住宅が更新時期を迎え、老朽化した建物の解体は、防災や地域経済の面からも重要な課題です。

地形・道路事情と解体費用の傾向

鳥羽市の解体費用は、リアス式海岸特有の急傾斜地と狭い道路、そして離島という地理的条件から、本土の都市部と比べて高額になりやすい傾向があります。

鳥羽市の市街地は、昔から海岸線と山地に挟まれたわずかな平地に広がってきたため、この土地柄が解体工事の費用に大きく影響します。

  • 地形の特徴:市域の大部分は、山地が直接海に落ち込むリアス式海岸です。平地が極端に少ないため、多くの住宅が急な斜面に建っており、市内全域に土砂災害警戒区域が指定されています。
  • 道路事情:旧市街地や漁村集落には、道幅が4メートル未満、場所によっては2メートルに満たない狭い道が網の目のように張り巡らされています。主要な県道の一部区間でも、道幅の狭さが長年の課題でした。
  • 費用への影響:狭い道が多く大型の4トンダンプが入れないため、2トントラックや軽トラックで廃材を運び出すしかありません。結果として運搬回数が増え、人件費や燃料費が高くなります。重機が使えない現場では「手壊し解体」となり、工期は機械解体の数倍、費用も2倍から3倍に跳ね上がるケースもあります。
運営者 稲垣運営者 稲垣

鳥羽市のような急傾斜地や離島の現場では、見積もりの内訳が非常に重要になります。私がこれまで見てきたトラブルでは「台船チャーター代」や「手運びの人件費」が後から追加請求されるケースがありました。だからこそ、契約前に海上輸送費や特殊作業費が明確に記載されているか、しっかり確認してください。

離島における解体工事と特有の物流(ロジスティクス)

鳥羽市の離島で解体工事をするには、本土とは全く異なる海上輸送が必須です。台船のチャーター費用や人力での廃材運搬が、コストを大幅に押し上げる要因になっています。

鳥羽市の解体事情を最も特徴づけているのは、4つの有人離島の存在です。島での工事は、本土の常識が通用しない「海上物流」が中心になります。

重機や廃材を運ぶには、定期船の積載制限(3辺の和200cm以下、重量30kg以下)では対応できず、専用の台船(バージ)をチャーターしなければなりません。このチャーター費用は往復で数十万円から百万円単位に及ぶこともあり、工事費全体を押し上げる最大の要因です。

特に答志島では、人がすれ違うのがやっとの路地が入り組んでいるため、重機やトラックは入れません。だからこそ、廃材は「じんじろ車」と呼ばれる手押し車を使い、港まで何百往復も人力で運ぶ必要があり、人件費が膨大になります。

本土から最も遠い神島では、集落の多くが階段や坂道で、車両の進入はほぼ不可能です。工事には作業員の宿泊費も加算されるため、解体費用は市内でも突出して高額です。こうした過酷な工事は、海上輸送のノウハウを持つ地元の建設業者の連携によって支えられています。

解体工事・空き家対策の補助金

鳥羽市には、耐震性が不足する危険な木造空き家を対象とした解体補助金制度があります。離島の場合は、海上運搬費の加算が適用される可能性があります。

鳥羽市では、防災や住環境の改善を目的とした補助金制度を設けています。

制度名補助金額・率対象・条件
木造住宅空家除却(解体)工事費補助金除却工事費の23%(上限20万7,000円)※離島加算の可能性あり昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅で、耐震診断の結果が基準未満、かつ密集地や避難路沿いにあるなど、倒壊時に公共への影響が見込まれる物件。
ブロック塀等撤去費補助金撤去費用の一定割合(上限額あり)道路に面した高さ60cmを超える危険なブロック塀等が対象です。

補助金の申請は、必ず工事の契約や着手より前に行ってください。市の「補助金交付決定通知書」を受け取る前に工事を始めてしまうと対象外になるため、注意が重要です。

※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
鳥羽市の公式サイトで詳細を見る

廃棄物処理と分別ルール

鳥羽市で解体工事から出る廃棄物は、産業廃棄物として民間の処理施設へ運ぶ必要があります。特に離島からは海上輸送が伴うため、適正な処理ルートの確保が重要です。

鳥羽市の解体工事で出た廃棄物は、適正なルートで処理しなければなりません。家庭ごみなどを扱う「やまだエコセンター(鳥羽志勢広域連合)」では、木くずやコンクリートガラといった産業廃棄物は受け入れていません。これらは許可を持つ民間の処理施設へ運ぶ必要があります。

特に建設リサイクル法では、コンクリート、アスファルト、木材を現場で分別し、再資源化施設へ運び込むよう義務付けています。離島から搬出する場合は、陸上の収集運搬だけでなく、海上輸送に対応できる許可業者との連携が不可欠です。

運営者 稲垣運営者 稲垣

三重県鳥羽市での解体工事は、リアス式海岸の急な斜面や狭い道、そして何より有人離島での海上輸送という特有の課題を理解することが大切です。台船のチャーターや人力での運搬が費用を大きく左右するため、こうした特殊な物流に対応できる業者を選ぶことが成功の鍵です。

鳥羽市の解体費用相場

建物構造 坪単価あたりの解体費用 価格幅
木造 41,100 41,100~41,100
鉄骨造 44,300 26,400~82,100
RC造 87,500 55,000~120,000
内装解体 37,900 22,000~51,600

※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。

優良な解体業者の選び方

解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。

当サイト独自の50の調査項目

掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。

調査項目(全50項目)を見る

企業経験・規模 (7)

1,000件以上の実績 500件以上の実績 創業30年以上 従業員30人以上 中間処理場保有 公共工事の経験 重機保有

対応工事 (10)

アスベストレベル1,2除去 ブロック塀 土木工事 リフォーム工事 新築工事 外構工事 火災 杭抜き工事 県外出張 樹木伐採

保有資格 (9)

建設業許可 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬業許可 産業廃棄物処分業許可 石綿作業主任者 建築物石綿含有建材調査者 解体工事施工技士 1級土木施工管理技士 1級建設機械施工管理技士

安全対策・リスク管理 (7)

工事賠償責任保険 違反歴なし 表彰・受賞 現場清掃 ISO認証 電子マニフェスト 地域貢献・ボランティア

顧客対応・サービス (17)

自社ホームページ 無料見積もり 不要品回収 不要品買取 不動産取引 補助金・助成金申請 土地活用 滅失登記 建設リサイクル届 近隣挨拶 翌営業日連絡 クレジットカード 解体ローン SNS 土対応 日祝対応 年中無休

※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。

鳥羽市の解体業者一覧

鳥羽市の解体業者、全2社をご紹介します。

村瀬建設株式会社の公式サイトスクリーンショット

村瀬建設株式会社

鳥羽市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

村瀬建設株式会社は、1930年(昭和5年)に創業し、90年以上にわたって鳥羽市を拠点に事業を展開してきました。建設業と不動産業の両方を手掛けている点が特徴で、解体後の土地活用についても相談が可能です。新築やリフォーム、土地の売却といった選択肢を、まとめて相談できます。同社の技術力は、「三重県建築賞 住宅部門」の入賞歴からも判断できます。また、長い歴史を持つ一方で、ドローンによる建物診断といった新しい技術も導入しています。

スッキリ解体の分析

家を解体した後、その土地をどうするかは多くの人が悩む点です。通常は、解体は解体業者、土地の売却や新築は不動産業者や建築会社と、それぞれ別の専門家を探して依頼する必要があります。村瀬建設株式会社は建設業と不動産業の両方に対応しているため、これらの手続きの窓口を一本化できます。依頼主の手間が省けるだけでなく、業者間の情報伝達不足によるトラブルを防ぎやすいという利点もあります。解体工事とその後の土地活用をまとめて相談したい場合に、検討しやすい業者です。

注目ポイント
  • 建設業と不動産業を兼ね備え、解体後の土地活用に対応
  • 設計・建築技術の目安となる「三重県建築賞」の受賞歴
  • 1930年創業、鳥羽市で90年以上にわたる実績
株式会社亀川組の公式サイトスクリーンショット

株式会社亀川組

鳥羽市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社亀川組は、1945年に創業した鳥羽市の総合建設業者です。主に公共工事を手掛けており、三重県から複数回「優良工事表彰」を受けている実績があります。工事の品質管理体制は、国際規格であるISO9001の認証を取得していることからも裏付けられています。また、自社で多目的作業船「第18亀川丸」を保有しているため、一般的な解体工事だけでなく、港湾整備といった専門的な海洋土木工事にも対応できるのが特徴です。解体からその後の土地活用まで、幅広い相談が可能な体制が整っています。

スッキリ解体の分析

公共工事で県から表彰されているという点は、技術力を判断する上で参考になります。公共工事は、民間の工事よりも品質や安全管理の基準が厳しく設定されているため、そこで高い評価を得るには、しっかりとした管理体制が不可欠です。住宅一軒の解体工事であっても、公共工事と同じ水準の管理が期待できるのは、依頼する側にとって大きな安心材料になるでしょう。費用だけでなく、工事全体の質の高さを重視したい方にとって、安心して相談できる業者の一つです。

注目ポイント
  • 自社作業船「第18亀川丸」を保有し海洋土木工事に対応
  • 三重県による「優良工事表彰」を複数回受賞
  • 1級土木施工管理技士が7名在籍

鳥羽市の解体業者が見つかりませんでした。

三重県の市区町村一覧

解体業者の選び方でよくある質問

「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?

「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。

建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。

しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。

解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?

それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。

同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。

例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。

また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。

このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。

もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?

いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。

廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。

不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。

  • 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
  • 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
  • 書面での契約を交わしていない場合

上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。

相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?

相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう

インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。

あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。

また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。

ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?

問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。

解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。

ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。

また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。

ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。

解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?

いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。

解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。