宮城県仙台市太白区の解体業者7社を比較|費用相場と地域の解体事情

仙台市太白区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。

仙台市太白区に所在する7社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。

そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「仙台市太白区の解体費用相場」「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。

下の「仙台市太白区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。

稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

目次

仙台市太白区の解体工事事情と地域特性

仙台市太白区の概要

仙台市太白区は、東側で再開発が進む平野部と、西側に広がる丘陵地の古いニュータウンという、二つの異なる顔を持つ地域です。

仙台市太白区は市の南部に位置し、人口約23.5万人(2025年時点)が暮らす行政区です。区の東側は長町エリアを中心に副都心として発展しており、商業施設やマンションが集中する平野が広がっています。

一方で中央部から西部にかけては、八木山や茂庭台といった高度経済成長期に開発された大規模な住宅団地が丘陵地に広がります。さらに奥には秋保温泉などの自然豊かなエリアも含まれ、この平野と丘陵という二面性が、太白区の解体工事を複雑にする大きな要因です。

地形・道路事情と解体費用の傾向

太白区の解体費用は、八木山などの丘陵地にある擁壁や土地の高低差、そして長町旧市街の狭い道路といった現地の状況に大きく左右されます。

  • 地形の特徴:区内の地形は大きく二つに分かれます。長町や郡山などの平野部は、もともと水田だった場所を埋め立てた土地が多く、地盤が弱い可能性があります。一方、八木山や茂庭台などの丘陵部は、高度経済成長期に山を切り開いて造られた「雛壇造成地」が多く、土地の高低差や老朽化した擁壁が大きな課題です。
  • 道路事情:「あすと長町」のように近年区画整理されたエリアは道幅が広いですが、旧奥州街道の宿場町だった長町旧市街や西多賀の旧道沿いには注意が必要です。4tトラックさえ入れないような幅4m未満の狭い道が今も数多く残っています。
  • 費用への影響:丘陵地では、古い「大谷石」の擁壁を直すだけで数百万円の追加費用が発生したり、重機が入れず手作業での解体になり坪単価が上がったりします。平野部の道が狭いエリアでは、小型トラックで何度も往復して廃材を運び出す「小運搬」が必要になり、運搬費が高くなる原因になります。
運営者 稲垣運営者 稲垣

私がこれまでに見てきた失敗例で特に多いのが、古い擁壁のトラブルです。太白区の八木山のような雛壇造成地では、見積もり段階で『擁壁の安全性』について具体的に説明し、万が一の追加費用の可能性まで正直に話してくれる業者を選ぶことが、後々のトラブルを防ぐ一番のポイントです。

オールド・ニュータウンの『解体不能』問題

八木山や茂庭台などの丘陵地では、擁壁の改修費などが高額になりすぎて「解体費用が土地の価値を上回る」という、非常に深刻な問題が起きています。

太白区の解体事情を象徴するのが、高度経済成長期に開発された八木山や茂庭台といった古いニュータウンが直面する課題です。開発から半世紀以上が経ち、建物の老朽化と住民の高齢化が同時に進んでいます。

特に深刻なのは、費用面での問題です。これらのエリアでは古い擁壁の改修だけで数百万から一千万円規模の費用がかかることもあり、解体費用と合わせると、更地にした後の土地の売却価格を超えてしまうのです。

この「解体費>土地の価値」という状況では、相続した方も解体も売却もできず、空き家として放置するしかありません。結果として、地域の安全や景観を損なう「特定空家」が増える原因になっています。この問題は個人の努力だけでは解決が難しく、行政のサポートが不可欠な状況です。

解体工事・空き家対策の補助金

太白区民が使える仙台市の補助金は複数ありますが、危険な空き家や擁壁に関するものは人気が高く、年度の途中で受付が終わってしまいます。

制度名補助金額・率対象・条件
仙台市特定空家等除却促進補助事業対象工事費の3分の1(上限50万円)市から「特定空家等」として認定された危険な空き家の除却が対象。
仙台市ブロック塀等除却工事補助金工事費の6分の5以内(上限18万7,000円)通学路などに面した、ひび割れなどがある危険なブロック塀等の撤去が対象。
宅地防災工事(擁壁等)助成事業工事費が100万円を超える部分の3分の1(上限200万円等)基準を満たさない危険な擁壁の改修工事などが対象。

注意点として、本日(2025年12月17日)時点で、令和7年度の「特定空家等除却促進補助事業」と「宅地防災工事助成事業」の受付は、予算が上限に達したため終了しました。来年度の利用を考えている方は、年度が明けて受付が始まったらすぐに申請できるよう、早めに専門家へ相談し、準備を進めておくことが重要です。

※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
仙台市の公式サイトで詳細を見る

廃棄物処理と分別ルール

太白区は主要な幹線道路に近く、廃棄物の運搬には便利な立地ですが、2026年以降は宮城県全体の処分場問題で費用が上がる可能性があります。

解体工事で出るコンクリートがらなどの廃材は産業廃棄物にあたるため、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を使って適正に処理しなければなりません。太白区は国道4号線や仙台南部道路にすぐ出られるため、県南や山形方面の最終処分場へも効率良く運搬できます。区内の郡山には「有限会社飛躍産業」のような中間処理施設もあります。

ただし、宮城県全体の問題として、公的な最終処分場「クリーンプラザみやぎ」が2025年度中に埋め立てを終える見込みです。このため、2026年度以降は民間の処分場に廃材が集中し、処分費が高くなる可能性があるので注意が必要です。

運営者 稲垣運営者 稲垣

仙台市太白区での解体工事は、現場が平野部か丘陵部かで注意点が全く違います。特に八木山や茂庭台などの丘陵地では、建物本体だけでなく『擁壁』の状態が費用全体を大きく左右します。だからこそ、まずは専門家に擁壁の状態をしっかり調査してもらうことが成功の鍵です。補助金はすぐに受付が終わってしまうので、次年度を見据えた計画的な準備も欠かせません。

仙台市太白区の解体費用相場

建物構造 坪単価あたりの解体費用 価格幅
木造 30,300 20,900~49,700
鉄骨造 31,600 28,800~36,600
RC造 82,500 55,000~110,000
内装解体 47,500 15,000~80,000

※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。

優良な解体業者の選び方

解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。

当サイト独自の50の調査項目

掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。

調査項目(全50項目)を見る

企業経験・規模 (7)

1,000件以上の実績 500件以上の実績 創業30年以上 従業員30人以上 中間処理場保有 公共工事の経験 重機保有

対応工事 (10)

アスベストレベル1,2除去 ブロック塀 土木工事 リフォーム工事 新築工事 外構工事 火災 杭抜き工事 県外出張 樹木伐採

保有資格 (9)

建設業許可 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬業許可 産業廃棄物処分業許可 石綿作業主任者 建築物石綿含有建材調査者 解体工事施工技士 1級土木施工管理技士 1級建設機械施工管理技士

安全対策・リスク管理 (7)

工事賠償責任保険 違反歴なし 表彰・受賞 現場清掃 ISO認証 電子マニフェスト 地域貢献・ボランティア

顧客対応・サービス (17)

自社ホームページ 無料見積もり 不要品回収 不要品買取 不動産取引 補助金・助成金申請 土地活用 滅失登記 建設リサイクル届 近隣挨拶 翌営業日連絡 クレジットカード 解体ローン SNS 土対応 日祝対応 年中無休

※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。

仙台市太白区の解体業者一覧

仙台市太白区の解体業者、全7社をご紹介します。

株式会社光の公式サイトスクリーンショット

株式会社光

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社光は、高層ビルなどの大規模な解体工事を得意としています。同社が保有する超大型重機「ZX1800K」は東北最大級で高所での手作業を減らせるため、安全性が高く工期の短縮にもつながります。また、職人が利用できる自社宿舎があるのも特徴です。数ヶ月にわたる長期の工事でも、職人を安定して確保できる体制が整っています。大手ゼネコンから複数回にわたり安全表彰を受けている実績もあり、現場の管理体制がしっかりしていることがうかがえます。

スッキリ解体の分析

大型重機の性能もさることながら、職人を支える体制が整っている点も同社を評価する上で重要なポイントです。特に職人専用の宿舎を自社で用意している点は注目に値します。長期の大規模工事では遠方から職人を集めることも多く、その生活環境が工事の品質に影響することもあります。同社のように生活の拠点までしっかり確保できる体制があれば、職人は安心して仕事に集中でき、結果として工期の遅れを防いで安定した工事品質を保ちやすくなります。工期を厳守したい大規模なプロジェクトほど、こうした現場を裏で支える仕組みが依頼主の安心につながります。

注目ポイント
  • 東北最大級の超大型重機「ZX1800K」を自社保有
  • 大規模工事に対応する職人専用の自社宿舎を完備
  • 大手ゼネコンからの複数回にわたる安全表彰の実績
株式会社栄杜の公式サイトスクリーンショット

株式会社栄杜

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社栄杜は、東日本大震災の復興事業をはじめとする多くの公共工事に携わってきた実績があります。事業内容は解体工事だけでなく、アスベスト除去・改修・土木工事まで幅広く対応しています。そのため、建物を解体した後の土地の造成なども一貫して任せられます。ホームページでは、これまでに手掛けた公共工事の具体的な実績を確認できます。各現場での安全管理も徹底しており、安心して工事を依頼しやすい体制が整っています。

スッキリ解体の分析

震災復興事業に関わった経験があるという点は、業者の対応力を見極める上で参考になります。災害現場での作業は、通常の工事のように計画通りに進むことばかりではありません。図面にない障害物が出てくるなど、予期せぬ事態に対してその場で的確な判断を下す能力が求められます。こうした厳しい現場を経験してきた業者であれば、一般の住宅解体で万が一トラブルが発生した場合でも冷静かつ適切に対応してくれることが期待できます。

注目ポイント
  • 東日本大震災の復興事業をはじめとする公共工事の経験
  • 解体からアスベスト除去・改修・土木まで一貫して対応
  • ホームページで確認できる多数の公共工事実績
株式会社アメージングの公式サイトスクリーンショット

株式会社アメージング

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社アメージングは、解体工事を専門とする会社です。同社の特徴は、下請け業者を介さずに解体・足場の設置・産業廃棄物の収集運搬を自社で一貫して行う「直接施工」の体制を採っている点です。この体制により、中間マージンが発生しないため工事費用を抑えられます。また、依頼から完了まで担当者が変わらないため責任の所在が明確で、要望の伝達や万が一の際の対応もスムーズに進みます。

スッキリ解体の分析

解体工事では、元請けの会社が実際の作業を下請け業者に任せるケースが少なくありません。そうした中で、アメージングのように全ての工程を自社で行う会社は依頼主にとって分かりやすいという利点があります。費用面で中間マージンがかからないのはもちろんですが、注目したいのは「誰が工事の責任者なのか」がはっきりしている点です。例えば、工事中に追加の要望が出た時や何か問題が起きた時に話が複雑にならず、直接担当者と相談して解決に向かえます。業者を選ぶ際には、こうした費用の内訳や責任体制の透明性も判断材料の一つとして確認しておくとよいでしょう。

注目ポイント
  • 下請け業者を介さない直接施工による、中間マージンの削減
  • 解体から産廃運搬まで自社で完結する一貫体制
  • 工事の責任の所在が明確で、窓口が一本化されている点
株式会社飛田組の公式サイトスクリーンショット

株式会社飛田組

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社飛田組は、仙台市を拠点とする解体工事業者です。同社の特徴は、解体工事だけでなく、その前工程である足場の組立(鳶工事)や、後工程の整地(土木工事)までを自社で一貫して手掛けている点にあります。依頼主は複数の業者とやり取りする必要がなく窓口を一本化できるため、工事全体の管理がしやすくなります。また、アスベストの除去や産業廃棄物のリサイクルにも対応しており、法令を遵守した適正な処理が期待できます。地域貢献活動の一環として、中学生の職場体験も受け入れています。

スッキリ解体の分析

解体工事を依頼する際は建物を壊す作業そのものだけでなく、安全な足場の設置や工事後の土地をきれいにならす整地作業も重要になります。飛田組のように鳶工事や土木工事もすべて自社で行う体制であれば、工程全体がスムーズに進みます。業者間の連携ミスによる工期の遅れやトラブルが起きた際の責任の所在が曖昧になるといったリスクを減らせるため、工事全体を一つの会社に任せたい方にとっては安心材料の一つです。

注目ポイント
  • 解体前の足場組立から解体後の整地までの一貫対応
  • アスベスト除去や産業廃棄物のリサイクルへの取り組み
  • 地域の中学生を対象とした職場体験の受け入れ
株式会社丸智の公式サイトスクリーンショット

株式会社丸智

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社丸智は、2005年に設立された解体工事業者です。解体工事だけでなく、土木工事・外構工事・舗装工事も手掛けており、建物の解体から更地にした後の土地活用までを一貫して相談できます。同社の信頼性は、その取引先にも表れています。大和ハウス工業株式会社や東建コーポレーション株式会社といった大手ハウスメーカーとの取引実績は、技術力や安全管理体制が高い水準で評価されていることの裏付けと言えます。また、宮城県内にとどまらず、東北各県や東京都・神奈川県・埼玉県など関東の広範囲にわたって産業廃棄物収集運搬業の許可を取得しています。これにより、県外の物件や複数の拠点を持つ企業の依頼にも柔軟に対応できる体制が整っています。

スッキリ解体の分析

資格・免許の一覧を見ると、重機の運転資格だけでなく現場の安全管理に不可欠な資格を持つ人材が豊富であることが分かります。特にアスベストの専門知識を持つ「石綿作業主任者」が4名、現場を指揮する「職長」が6名在籍している点は注目すべきです。これは、法令を遵守して安全な手順で工事を進めるための体制がしっかりと構築されていることを示しています。解体工事で最も懸念されるのは、アスベストの飛散や近隣への影響といった安全面です。専門知識を持つスタッフが多数いるという事実は依頼主にとって安心材料です。

注目ポイント
  • 大手ハウスメーカーとの豊富な取引実績
  • 解体から外構・舗装まで一貫して対応可能
  • 多数の有資格者が支える安全な施工体制
株式会社プロフェッショナル工業の公式サイトスクリーンショット

株式会社プロフェッショナル工業

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社プロフェッショナル工業は、解体・産業廃棄物の運搬・宅地造成までを一貫して自社で管理しています。複数の業者が関わらないため工程間の連携が取りやすく、工期の遅れといったトラブルが起こりにくい体制です。また、住宅一棟の解体だけでなく、リフォームに伴う内装解体などの慎重な作業が求められる工事にも対応しています。同社はスタッフへの技術指導にも力を入れており、工事の品質を一定に保つための取り組みを行っています。

スッキリ解体の分析

ホームページなどで「スタッフ教育に力を入れている」と明示している点は業者選びの参考になります。解体工事は、現場で作業するスタッフの技術や意識が仕上がりの質や近隣への配慮に直接影響するためです。スタッフ教育に時間や費用をかけている会社は単にきれいに更地にするだけでなく、現場での挨拶や丁寧な対応も期待できます。近隣とのトラブルを避けたいと考える方にとって、こうした会社の姿勢は安心して工事を任せられるかどうかの判断材料になります。

注目ポイント
  • 解体から宅地造成まで自社で管理する一貫施工
  • 住宅一棟からリフォームに伴う内装解体まで対応
  • スタッフの技術力向上を目的とした定期的な教育
有限会社広瀬商店の公式サイトスクリーンショット

有限会社広瀬商店

仙台市太白区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍

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解体業者の選び方でよくある質問

「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?

「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。

建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。

しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。

解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?

それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。

同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。

例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。

また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。

このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。

もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?

いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。

廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。

不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。

  • 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
  • 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
  • 書面での契約を交わしていない場合

上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。

相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?

相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう

インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。

あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。

また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。

ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?

問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。

解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。

ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。

また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。

ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。

解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?

いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。

解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。