大阪府大阪市此花区の解体業者2社を比較|費用相場と地域の解体事情

大阪市此花区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。

大阪市此花区に所在する2社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。

そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「大阪市此花区の解体費用相場」「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。

下の「大阪市此花区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。

稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

目次

大阪市此花区の解体工事事情と地域特性

大阪市此花区の概要

大阪市此花区は、2025年大阪・関西万博の開催地であり、巨大な工場が立ち並ぶ臨海部と昔ながらの下町が共存する、今まさに大きく変わろうとしているエリアです。

大阪市の中でも、此花区は大阪湾に面した臨海部と、淀川・安治川に挟まれた内陸部から成り立っています。2025年時点の推計人口は約63,223人で、2025年に開催された大阪・関西万博の会場「夢洲(ゆめしま)」があるエリアとして、大きな注目を集めました。

区内には大規模な工場や物流施設が集まる工業地帯と、JR環状線が通る西九条駅周辺のような古い長屋や商店街が残る下町エリアが混在しています。まさに大阪の産業と暮らし、その両方の歴史を感じさせる地域です。

地形・道路事情と解体費用の傾向

埋立地ならではの軟弱な地盤と、万博開催の影響による交通事情が、此花区の解体費用を左右する大きな要因です。

  • 地形の特徴:淀川河口の砂州や埋立でできている平坦な地形で、区内の広範囲が「海抜ゼロメートル地帯」です。地盤は非常に軟弱で、地震時の液状化リスクが高いエリアです。加えて、工業地帯として発展してきたため、工場跡地などでは土壌汚染の可能性にも注意が欠かせません。
  • 道路事情:西九条エリアなどの住宅密集地には、古い長屋に面したトラックが入れないような狭い道が多くあります。一方で、臨海部には北港通や国道43号といった主要な幹線道路が通っていますが、これらは万博開催時の交通規制の対象ルートでした。
  • 費用への影響:軟弱地盤の現場では、基礎の撤去時に地下水対策が必要になったり、新築時に地盤改良工事が必須になったりするケースが多く、追加費用がかかりやすいです。また、道が狭い現場では重機が入れず、手作業での解体や小型トラックでの小運搬が必要になるため、坪単価が割高になることがあります。交通誘導員の配置や駐車スペースの確保で、別途費用が見積もりに計上されることも少なくありません。
運営者 稲垣運営者 稲垣

万博のような大規模イベントがあったエリアでは、業者選びが特に重要になります。私がこれまで見てきた中では、イベント期間中の交通規制を甘く見て工期が大幅に遅れたり、運搬費が想定以上にかさんだりするトラブルが実際にありました。だからこそ、この地域の交通事情に詳しく、柔軟な搬出計画を立てられる業者を見極めることが大切です。

2025年万博開催地の宿命:交通規制と物流への影響

2025年の万博開催期間中、此花区内では大規模な交通規制が敷かれたため、解体工事の廃棄物搬出計画が極めて重要でした。

此花区は2025年大阪・関西万博の開催地であったため、工事計画には交通規制という他区にはない大きな制約が伴いました。特に2025年4月13日から10月13日までの会期中は、会場へのアクセスルートとなる北港通、国道43号、阪神高速湾岸線などで、一般の工事車両の通行に制限がかかることがありました。

また、開幕直前の3月16日にはプレイベントの駅伝大会で北港通や此花通が長時間の通行止めとなり、年度末の工期に大きな影響を及ぼしました。これらの規制は廃棄物運搬トラックの移動効率を大幅に下げ、運搬コストの高騰や工期の遅延につながる恐れがあったのです。

だからこそ、此花区での解体工事は、万博開幕前の完了を目指すか、閉幕後まで待つといった戦略的な工期設定が不可欠でした。

解体工事・空き家対策の補助金

此花区は市の重点対策地区から外れているため高額補助の対象外ですが、耐震関連やブロック塀撤去の補助金は活用できます。

制度名補助金額・率対象・条件
大阪市ブロック塀等撤去促進事業最大40万円(撤去・新設合計)道路等に面する高さ80cm以上の危険なブロック塀など。大阪市全域が対象。
民間戸建住宅等の耐震診断・改修・除却補助最大50万円/戸(戸建住宅の場合)昭和56年5月31日以前着工の旧耐震基準木造住宅で、耐震診断の結果、倒壊の可能性があると判定されたもの。所得要件あり。

【重要】大阪市の「狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度」における高額補助(最大100万~200万円)の対象となる「重点対策地区」に、此花区は含まれていない点に注意してください。ただし、伝法・高見地区の一部では、都市計画道路「正蓮寺川北岸線」の整備事業に伴う移転補償の対象となることがあります。

※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
大阪市の公式サイトで詳細を見る

廃棄物処理と分別ルール

大阪府のルールに基づき、現場での徹底した分別が必須です。幸い、区内にはコンクリートガラを受け入れるリサイクル施設があります。

大阪府内での解体工事は、廃棄物の最終処分を「大阪湾広域臨海環境整備センター(フェニックス)」に大きく頼っているため、木くずやプラスチック類、石膏ボードなどの搬入が厳しく制限されています。だからこそ、現場での徹底した分別解体が欠かせません。

此花区内には、梅町や常吉エリアに解体で発生したコンクリートガラを砕いてリサイクルする中間処理施設が複数あります。これらをうまく活用すれば、効率的に廃棄物を処理できます。

運営者 稲垣運営者 稲垣

大阪市此花区での解体工事は、2025年の万博開催時の交通規制を考慮した綿密な工程管理が最大の鍵でした。加えて、埋立地特有の軟弱地盤への技術的な備えや、市の重点対策地区ではないことを踏まえた補助金計画も大切です。

大阪市此花区の解体費用相場

建物構造 坪単価あたりの解体費用 価格幅
木造 37,900 24,800~63,800
鉄骨造 36,200 33,500~41,700
RC造 71,200 56,000~115,400
内装解体 46,200 46,200~46,200

※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。

優良な解体業者の選び方

解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。

当サイト独自の50の調査項目

掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。

調査項目(全50項目)を見る

企業経験・規模 (7)

1,000件以上の実績 500件以上の実績 創業30年以上 従業員30人以上 中間処理場保有 公共工事の経験 重機保有

対応工事 (10)

アスベストレベル1,2除去 ブロック塀 土木工事 リフォーム工事 新築工事 外構工事 火災 杭抜き工事 県外出張 樹木伐採

保有資格 (9)

建設業許可 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬業許可 産業廃棄物処分業許可 石綿作業主任者 建築物石綿含有建材調査者 解体工事施工技士 1級土木施工管理技士 1級建設機械施工管理技士

安全対策・リスク管理 (7)

工事賠償責任保険 違反歴なし 表彰・受賞 現場清掃 ISO認証 電子マニフェスト 地域貢献・ボランティア

顧客対応・サービス (17)

自社ホームページ 無料見積もり 不要品回収 不要品買取 不動産取引 補助金・助成金申請 土地活用 滅失登記 建設リサイクル届 近隣挨拶 翌営業日連絡 クレジットカード 解体ローン SNS 土対応 日祝対応 年中無休

※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。

大阪市此花区の解体業者一覧

大阪市此花区の解体業者、全2社をご紹介します。

株式会社大海の公式サイトスクリーンショット

株式会社大海

大阪市此花区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社大海は、これまでに5,100件を超える解体工事を手掛けてきました。一般的な木造・鉄骨家屋の解体はもちろん、他社では対応が難しいこともある火災物件の撤去や庭木の伐採・伐根といった特殊な工事も引き受けています。工事完了後も土地の活用方法に関する相談や法務局への建物滅失登記のサポートに対応しているため、解体に関わる一連の流れをまとめて相談可能です。

スッキリ解体の分析

火災物件の解体に対応できるという点は、業者の技術力を判断する上で参考になります。火災で損傷した建物は構造がもろくなっているため、安全に解体するには特別な知識と慎重な作業が求められるからです。有害物質への対処も考えなくてはなりません。こうした専門性の高い工事に対応できる業者であれば、一般的な解体工事においても安心して作業を任せやすい一つの判断材料になります。

注目ポイント
  • 5,100件以上の施工実績
  • 火災物件の撤去や樹木の伐採・伐根にも対応
  • 解体後の土地活用相談や滅失登記のサポート
岩本重機工業株式会社の公式サイトスクリーンショット

岩本重機工業株式会社

大阪市此花区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

岩本重機工業株式会社は、1954年に創業した重機土工と解体工事を手掛ける会社です。長谷工や三井住友建設といった大手ゼネコンとの取引実績があり、大規模な現場で求められる厳しい安全・品質基準に対応してきました。解体工事だけでなく、その後の造成や舗装まで一貫して任せられる点が特徴です。そのため、大規模な解体を計画している法人からの依頼が多くなっています。

スッキリ解体の分析

大規模な建設現場では、厳しい安全管理や計画通りの工期遵守が求められます。長年にわたってそうした現場を任されているということは、それらの基準をクリアし続けてきた実績があると判断できます。特に工場やビルなどの周辺への配慮や安全管理が重要になる大規模な工事を依頼する場合、こうした実績は信頼性を判断する上での目安になります。

注目ポイント
  • 長谷工・三井住友建設など大手ゼネコンとの取引実績
  • 解体・重機土工・舗装までの一貫した施工体制
  • 1954年創業、長年の業歴

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解体業者の選び方でよくある質問

「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?

「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。

建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。

しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。

解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?

それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。

同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。

例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。

また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。

このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。

もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?

いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。

廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。

不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。

  • 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
  • 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
  • 書面での契約を交わしていない場合

上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。

相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?

相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう

インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。

あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。

また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。

ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?

問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。

解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。

ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。

また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。

ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。

解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?

いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。

解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。