大阪府大阪市住吉区の解体業者4社を比較|費用相場と地域の解体事情
大阪市住吉区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
大阪市住吉区に所在する4社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「大阪市住吉区の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「大阪市住吉区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
大阪市住吉区の解体工事事情と地域特性
大阪市住吉区の概要
大阪市住吉区は、高級住宅街と昔ながらの木造住宅が混在する、住みやすいエリアです。
大阪市の最南端にあり、大和川を隔てて堺市と隣接しています。古くからベッドタウンとして発展してきた街で、区内の大部分を住宅地が占めています。人口は約15.2万人(2023年4月時点)と比較的安定したコミュニティができています。
その一方で、建物の老朽化や住民の高齢化が進んでおり、空き家問題や防災面での課題が目立つようになってきました。
地形・道路事情と解体費用の傾向
区内は高台と低地で地形が大きく異なり、擁壁や軟弱地盤、狭い道といった解体工事の難所が点在します。そのため、解体費用は割高になりがちです。
- 地形の特徴:区の北西部にある帝塚山・万代地区は「上町台地」の南端にあたり、高低差のある坂や古い石積みの擁壁が多く見られます。一方、東部・南部の矢田・我孫子地区は、江戸時代の大和川付け替え工事でできた土地のため、地盤が軟弱で地下水位が高いのが特徴です。
- 道路事情:「あびこ筋」などの幹線道路は交通量が多く、慢性的に渋滞しています。一歩住宅街に入ると、特に住吉大社周辺や矢田地区では、昔の農道がそのまま生活道路になった背景があるため、トラックが入れないような幅員2〜3mの狭い道や行き止まりが多数あります。
- 費用への影響:帝塚山エリアでは古い擁壁の補修や造り直し、矢田エリアでは軟弱地盤や湧水への対策で追加費用がかかる可能性があります。また、多くの住宅地で4tトラックが進入できず、小型車で廃材を何度も往復して運び出す作業や手壊し作業が必要になるため、人件費や運搬費がかさみ、結果として見積もり金額が上がりやすくなります。
運営者 稲垣私がこれまで見てきた失敗例で特に多いのが、帝塚山のような高台での古い擁壁のトラブルです。見積もり段階で「擁壁は現状のままで大丈夫」と言われたのに、工事中に崩落して追加費用を請求されるケースは少なくありません。だからこそ、契約前に擁壁の安全性について具体的に説明してくれる業者を選ぶことが、失敗しないための重要なポイントです。
高級住宅街の規制と密集市街地の防災対策
帝塚山エリアでは景観を守るための厳しい規制が解体の壁になる一方、密集市街地では防災を目的とした解体補助金が、古い建物の解体を後押ししています。
住吉区の解体事情は、エリアによって全く異なる課題があります。一つは、高級住宅街である帝塚山エリアの「風致地区」指定です。これは景観を守るための厳しい規制で、建ぺい率が40%に制限されたり、建物の壁を敷地境界から一定距離離す必要があったりします。
このため、土地を細かく分けて売却することが難しく、相続したものの買い手がつかずに放置される豪邸が増えています。いざ解体しようにも、庭木の伐採費用や、古い擁壁を現在の基準で造り直す高額な費用が壁となり、資産が活用しにくい状況が生まれています。
もう一方は、矢田・長居エリアに広がる木造密集市街地の課題です。この地域には、壁や柱を隣家と共有する「連棟式長屋」が多く残っています。このうち一軒だけを切り離して解体するには、隣家への補修や構造補強など高い技術が求められ、近隣住民の同意を得るのが難しいという現実があります。
この状況を改善するため、大阪市は解体後の土地を地域の防災活動の場(防災空地)として提供することを条件に、解体費用を補助する制度を設けています。これは再建築が難しい物件を所有する方にとって、有効な選択肢になっています。
解体工事・空き家対策の補助金
住吉区では、特に矢田地区などの「重点対策地区」を対象に、防災力を高めるための充実した解体補助金制度が利用できます。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 防災空地活用型除却費補助制度 | 【除却費】最大100万円(戸建)/200万円(集合住宅) 【整備費】最大120万円 | 昭和56年以前の木造住宅。跡地を3年以上、防災用の空き地として無償で貸し出す必要があります。住吉区内では矢田地区、長居東・苅田の一部などが対象エリアです。 |
| 狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度 | 最大100万円(戸建)/200万円(集合住宅)※重点対策地区の場合 | 幅員4m未満の道路に面した昭和56年以前の木造住宅。跡地の用途に制限がないため、建て替えや売却を考えている方には使いやすい制度です。 |
これらの補助金は大阪市の制度で、予算の上限に達すると受付を終了します。だからこそ、年度の早い時期に区役所へ相談することが大切です。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
大阪市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
区内に処分場がないため、解体で出た廃材は平野区や南港方面へ運ぶ必要があります。運搬ルートの渋滞が工期に影響を与えることもあります。
住吉区内で発生したコンクリートガラなどの解体廃材は、区外の処分場へ搬出します。主な搬出先は平野区や大正区・住之江区南港エリアのリサイクルプラントで、大和川沿いの府道42号や南港通が主要ルートですが、これらの道路は渋滞しやすいため、運搬計画には注意が欠かせません。
また、大阪府では廃棄物の分別ルールが厳しく定められており、現場での徹底した分別作業が求められます。特に古い工場や倉庫の解体では、アスベスト(石綿)含有建材の事前調査と、法律に基づいた適正な除去作業が必須です。
運営者 稲垣大阪市住吉区での解体工事は、帝塚山エリアの風致地区規制といった特殊な法的制約や、矢田地区に代表される木造密集市街地の防災対策など、地域ごとの事情を深く理解することが成功の鍵を握ります。軟弱地盤や狭い道への対応力はもちろん、市の補助金制度を上手に活用できる業者を選ぶことが重要です。
大阪市住吉区の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 37,400円 | 26,000~69,300円 |
| 鉄骨造 | 49,500円 | 33,900~72,000円 |
| RC造 | 69,200円 | 68,100~70,400円 |
| 内装解体 | 24,400円 | 24,400~24,400円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
大阪市住吉区の解体業者一覧
大阪市住吉区の解体業者、全4社をご紹介します。
株式会社クリーンアイランド
株式会社クリーンアイランドは、全国で事業を展開する解体専門の企業です。これまでの解体実績は累計で5,000件を超えています。同社の特徴は、ハウスメーカーなどを介さず、依頼主と直接契約する点です。自社で重機を多数保有していることと合わせて中間マージンやレンタル費用を抑えることにつなげています。安全管理の面では労働安全衛生に関する国際規格「ISO45001」の認証を取得しています。また、YouTubeやブログを通じて工事の進捗状況を公開するなど、情報発信にも取り組んでいます。
- 全国対応、累計解体実績5,000件以上
- 労働安全衛生の国際規格「ISO45001」認証取得
- YouTubeやSNSによる工事進捗の情報発信
有限会社古屋組
有限会社古屋組は1972年の創業から50年以上にわたり、大阪市住吉区で事業を続けている会社です。長年地域に密着しているため、住宅が密集するエリアの特性を理解した上での工事が期待できます。同社の特徴は、自社で「産業廃棄物積替保管施設」を保有している点です。これにより、解体作業から廃棄物の処理までを一貫して自社で管理しています。また、近隣トラブルを未然に防ぐための取り組みとして工事前には専門家による家屋調査も実施しています。解体後の土地活用についても相談が可能です。
解体で出たゴミ(産業廃棄物)をどのように処理するのかは確認しておきたい点の一つです。古屋組のように自社で処理施設を持っていると、すべての工程における責任の所在が明確になります。もし廃棄物処理を別の会社に任せている場合、万が一不法投棄などのトラブルが発生すると、工事を依頼した側が責任を問われる可能性も否定できません。解体から後片付けまでを同じ会社が責任を持ってくれる体制は、最後まで安心して工事を任せるための判断材料になります。
- 1972年創業、大阪市住吉区で50年以上の事業実績
- 産業廃棄物積替保管施設を自社保有、解体から処理まで一貫対応
- 近隣トラブル防止策として工事前の家屋調査を実施
眞田鋼業株式会社
眞田鋼業株式会社は、30年以上にわたり金属リサイクル事業を手掛けてきました。その事業を母体としているため、解体工事で発生する鉄骨などの金属を廃棄物ではなく資源として自社で買い取れます。買い取った金属の価値を工事費用から差し引く仕組みで費用負担の軽減が期待できます。特に工場や鉄骨造の建物など、多くの金属が出る解体でその特徴が活かされます。大型クレーン車や25tダンプなどの工事に必要な重機も自社で保有しています。
通常、解体工事で出た金属くずは「産業廃棄物」となり、処分費用がかかります。しかし金属リサイクルを専門とする眞田鋼業では、これを自社で買い取れる「資源」として扱います。つまり処分費がかかるどころか、むしろ工事費からその価値分を差し引ける可能性があるわけです。特に鉄骨を多く使う工場や倉庫などの解体では、この差が工事費用に影響することもあります。単に安いだけでなく、事業の仕組みそのものが費用を抑える構造になっている点が業者選びの参考になります。
- 30年以上続く金属リサイクル事業が母体
- 解体で出た金属を自社で買い取り工事費を減額
- 大型クレーンや25tダンプなど多様な重機を自社保有
株式会社創勝
株式会社創勝は、2010年に創業したアスベスト除去工事や解体工事を専門とする会社です。相談から現地調査・行政への届出手続き・実際の工事完了までをすべての工程を自社で一貫して行っています。外部業者を介さないため、情報伝達がスムーズに進みやすいのが特徴です。同社の技術力はホームページで公開されている施工実績からもうかがえます。大阪府の浄水場や高等学校、東京都のWTCビル、福岡県の天神コアビルなど、全国各地で数千m<sup>2</sup>を超える大規模なアスベスト除去工事を手掛けてきました。庁舎や病院といった公共性の高い施設での実績も多く、厳格な安全管理が求められる現場に対応できる体制が整っていると考えられます。本社は大阪ですが、東京と福岡にも営業所を構え、全国からの依頼に対応しています。
アスベスト除去を業者に依頼する際、技術力や信頼性をどこで判断すればよいか迷う方も多いでしょう。その点で、創勝が公開している実績は参考になります。特に市庁舎・学校・大規模商業施設といった案件は多くの人が利用する建物であるため、施工業者には高いレベルの安全管理と技術力が求められます。万が一にもアスベストを飛散させないよう、細心の注意を払って作業を進めなければなりません。こうした厳しい条件の現場を数多く経験しているという事実は、一般の住宅や小規模な建物の工事を依頼する上でも安心材料になります。
- 数千m<sup>2</sup>規模の大規模なアスベスト除去実績
- 庁舎や学校など公共性の高い施設での施工経験
- 大阪・東京・福岡を拠点とした全国対応力
大阪市住吉区の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
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「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
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それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
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いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
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相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
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問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
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いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体業者を選ぶ際、工事実績と合わせて確認したいのが安全管理体制です。その点で、国際規格である「ISO45001」の認証を取得していることは一つの判断材料になります。解体工事の現場では常に危険が伴います。この規格は、作業員の安全と健康を守るためのルールや手順が国際的な基準で運用されていることを示しています。依頼主からは見えにくい現場の管理体制がしっかりしている業者であれば、安心して工事を任せられます。