埼玉県さいたま市南区の解体業者3社を比較|費用相場と地域の解体事情
さいたま市南区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
さいたま市南区に所在する3社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「さいたま市南区の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「さいたま市南区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
さいたま市南区の解体工事事情と地域特性
さいたま市南区の概要
さいたま市南区は、市内で最も人口が密集しており、建て替え需要が多い一方で、工事の制約も厳しいという特徴を併せ持つエリアです。
さいたま市の最南端に位置する南区は、都心へのアクセスが良く、2025年11月1日時点で人口約19.6万人を抱える、市内全10区で最も人口の多い行政区です。
この高い人口密度は、古い住宅から新しい家への建て替えを促すため、解体工事の需要が常に高い状況です。しかしその反面、住宅が密集しているからこそ、工事中の騒音や振動、重機の搬入経路の確保など、近隣へ細心の注意を払う必要があります。
地形・道路事情と解体費用の傾向
南区の解体費用は、台地と低地が混在する地形、そして昔ながらの狭い道路網の影響で、他のエリアより割高になる傾向があります。
南区の解体工事を難しくしているのは、このエリアの歴史的な背景です。戦後の人口急増期に、計画的な街づくりが追いつかないまま宅地化が進んだため、多くの現場で特有の課題を抱えています。
- 地形の特徴:区の北東部から中央部(別所、白幡、根岸など)は大宮台地の端にあたり、急な坂や入り組んだ谷が多く見られます。特に昭和30〜40年代に造られた宅地では、築50年以上の古い擁壁が残っていることも多く、解体時の振動で崩れる危険性がないか、慎重な確認が欠かせません。一方で、南西部(内谷、沼影、辻など)は荒川や笹目川沿いの低地で、地盤が軟弱な点に注意が必要です。
- 道路事情:国道17号の六辻交差点や田島交差点といった主要道路は慢性的に渋滞しており、廃材の搬出に時間がかかりがちです。加えて、文蔵や根岸などの住宅街には、昔の農道がそのまま生活道路として使われている幅4m未満の道が網の目のように広がっています。こうした道には4tダンプが入れないため、小型トラックで何度も往復する必要が出てきます。
- 費用への影響:これらの地形や道路の問題から、擁壁の補強、手作業での解体範囲の増加、小型トラックでの運搬回数の増加といった追加作業が発生しがちです。結果として、交通誘導員の増員や工事車両用のコインパーキング代なども含め、県内の他エリアと比べて解体費用が割高になりやすいのです。
運営者 稲垣武蔵浦和駅周辺のように再開発が進むエリアでは、周辺の建て替え需要が一気に高まり、腕の良い解体業者のスケジュールがすぐに埋まってしまう傾向があります。私がこれまで見てきたご相談でも「急いで探したら足元を見られた」というケースは少なくありません。だからこそ、計画段階で早めに複数の業者から見積もりを取り、比較検討する時間的な余裕を持つことが大切です。
武蔵浦和駅周辺の再開発と今後の解体需要
武蔵浦和駅前では2024年に大規模再開発「第4街区」が完了しました。今後の解体需要は、次期計画である「第7-1街区」と、駅周辺エリアの建て替え案件が中心になっていきます。
さいたま市南区の解体市場で特に注目すべきは、武蔵浦和駅周辺の市街地再開発事業です。2025年12月現在、駅西口の「最後のピース」とされた「第4街区」の建設が2024年に完了し、駅直結エリアでの大規模な解体は一区切りつきました。
しかし、駅前の利便性が高まり地価が上がったことで、今度は周辺にある古いマンションやアパートの建て替えが活発化しています。これからは、こうした中小規模の解体工事が次々と出てくるでしょう。
次の焦点は、駅の北側に位置する「第7-1街区」です。さいたま市が2025年度中にこのエリアの「まちづくり方針」を固める予定で、すでに再開発を見越した立ち退きや、古い家屋の個別解体が水面下で始まっています。この一帯は木造家屋が密集しているため、解体工事の際には新幹線の高架や幹線道路に近いことから、特に厳しい騒音・振動対策が求められます。
解体工事・空き家対策の補助金
南区で利用できるさいたま市の補助金は、古い耐震基準の住宅を「耐震性の高い家に建て替える」場合と、「危険なブロック塀を撤去する」場合の2つに限定されています。
さいたま市には、単に古い家を解体して更地にするための補助金はありません。支援の目的は、あくまで防災対策に絞られています。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 耐震補強等助成事業(建替え工事) | 建替え費用の23%相当額(上限60万円) | 昭和56年5月31日以前に着工され、耐震診断で倒壊の可能性があると判定された戸建て住宅を解体し、同一敷地内に耐震性のある住宅を新築する場合。 |
| 既存ブロック塀等改善事業助成金 | 除却工事費用の2/3(上限30万円等) | 道路に面した高さ80cm超のブロック塀等で、点検により危険と確認されたもの。 |
特にブロック塀の助成金について、南区内の案件の相談・申請窓口は南区役所ではありません。中央区にある「南部建設事務所 建築指導課」が担当なので注意が必要です。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
さいたま市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
2025年1月から市のごみ処理施設への直接搬入が「完全事前予約制」に変わったため、解体現場ではより計画的な廃棄物管理が重要になりました。
さいたま市では2025年1月から、クリーンセンターへのごみの直接搬入が完全事前予約制になりました。この変更で、現場で出た廃棄物をその日のうちに持ち込む、といった柔軟な対応が難しくなり、前日の17時までに予約を済ませる必要があります。
南区からの主な搬入先は、区の東部からは「クリーンセンター大崎」、西部からは「桜環境センター」です。
このルール変更によって、狭い現場では廃棄物の一時保管場所の確保が課題になるだけでなく、2026年からの手数料値上げも予告されているため、処分費用が上がる可能性も考えておく必要があります。
運営者 稲垣さいたま市南区での解体工事は、台地と低地が混在する地形や、昔ながらの狭い道路といった物理的な制約への対応が欠かせません。それに加え、武蔵浦和駅周辺の再開発が新たな建て替え需要を生んでいます。こうした地域ごとの特性と街の動きをきちんと理解し、適切な計画を立てられる業者を選ぶことが、解体工事を成功させる鍵です。
さいたま市南区の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 37,000円 | 25,000~67,000円 |
| 鉄骨造 | 29,000円 | 29,000~29,000円 |
| RC造 | 76,800円 | 65,000~118,500円 |
| 内装解体 | 37,100円 | 15,500~78,300円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
さいたま市南区の解体業者一覧
さいたま市南区の解体業者、全3社をご紹介します。
MIKITECH株式会社
MIKITECH株式会社は、都市部の解体工事を得意とする会社です。特徴は、住宅密集地などで使いやすい後方超小旋回機(CAT 308CRなど)を自社で保有している点です。重機をレンタルする必要がないため、その分の費用を抑えた見積もりが期待できます。また、レンタル会社の空き状況を待つ必要がなく、スムーズに工事を始められることも利点です。対応エリアは東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県。エリア内であれば、複数の物件をまとめて依頼することもできます。このほか、災害で被害を受けた建物の解体や、不用品の回収なども行っています。
- 都市部の狭小地に適したコンパクトな重機を自社保有し費用を抑制
- 東京・千葉・埼玉・神奈川の1都3県に対応し複数物件の一括依頼も可能
- 災害物件の解体や不用品回収などにも対応
株式会社順成
株式会社順成は、同業者である元請けからの依頼を中心に事業を展開している解体業者です。プロが仕事を依頼するという事実は、同社の技術力の高さを客観的に示していると考えられます。特徴の一つが、取得要件の厳しい「建設業許可」を保有している点です。これは、企業の経営基盤や管理体制が公的な基準を満たしていることの証明となり、安心して工事を任せられる業者かを見極める上での一つの目安になります。対応できる建物の種類も、一般的な木造家屋から、より専門的な技術が求められる鉄骨造やRC造の建物まで幅広いです。現場では「早い・綺麗・丁寧」を心がけており、近隣への配慮も大切にしながら工事を進めています。
解体業者が持つ資格には「解体工事業登録」と「建設業許可」がありますが、業者を選ぶ上でこの違いは参考になります。「建設業許可」は、一定以上の財産があることや、資格を持つ技術者が常に会社にいることなど、より厳しい条件をクリアしなければ取得できません。そのため、この許可を持っていることは、工事全体を適切に管理する能力や、安定した経営状況の目安となります。万が一工事中に何らかのトラブルが発生した場合でも、誠実に対応できるだけの企業体力があると考えられるため、依頼する側にとっては大きな安心材料の一つです。
- 同業者からの依頼が中心であることからうかがえる高い技術力
- 厳しい要件をクリアした「建設業許可」の保有
- 木造・鉄骨造・RC造など建物の構造を問わない対応範囲
株式会社芳総業
さいたま市南区の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
-
「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
-
それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
-
いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
-
相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
-
問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
-
いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体業者では重機をレンタルする場合がありますが、自社で保有している業者を選ぶことにはメリットがあります。まず、レンタル費用がかからないため、工事全体の費用を抑えやすくなります。また、工期の面でも利点があります。レンタルする場合、希望する重機の予約が取れず、着工が遅れるケースも考えられます。自社で重機を保有していれば、そうした外部の状況に左右されることなく、計画通りに工事を進めやすくなります。特に工期を重視したい場合には、注目したいポイントです。