埼玉県戸田市の解体業者8社を比較|費用相場と地域の解体事情

戸田市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。

戸田市に所在する8社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。

そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「戸田市の解体費用相場」「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。

下の「戸田市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。

稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

目次

戸田市の解体工事事情と地域特性

戸田市の概要

戸田市は都心へのアクセスが良く、県内で最も平均年齢が若いことから、建物の建て替えがとても盛んな街です。

戸田市は荒川を挟んで東京都と接しており、JR埼京線を使えば都心へすぐに出られる利便性の高さから、若い世代の流入が続いています。平均年齢は30年連続で埼玉県内トップの若さを記録しており、この旺盛なマイホーム需要が、古い家から新しい家への建て替えを後押ししています。

だからこそ、市内の解体工事は放置された空き家対策というより、新しい家を建てるための土地づくり、という側面が強いのが特徴です。また、市の財政が豊かなことも、後述する独自の都市計画を強力に進める背景になっています。

地形・道路事情と解体費用の傾向

荒川沿いの低地という地形に加え、主要な道路の慢性的な渋滞と住宅街の狭い道が、解体工事の費用や工法に影響を与えます。

  • 地形の特徴:市のほぼ全域が荒川沿いの低地にあり、県のハザードマップでは、万が一堤防が決壊した場合、広い範囲で3mから5mもの深刻な浸水が想定されています。この水害リスクがあるため、解体後の建て替えでは基礎を高くしたり、鉄筋コンクリート造を選んだりするケースも見られます。
  • 道路事情:市内を縦断する「笹目通り(オリンピック道路)」や美女木ジャンクション周辺の国道17号・298号は、物流トラックなどの往来が激しく、常に渋滞しています。一方で、新曽地区や下笹目地区などの住宅街では、安全のため最高速度を30km/hに制限する「ゾーン30」の導入が進み、道路に意図的な凸部が設けられている場所もあります。
  • 費用への影響:幹線道路の渋滞は、廃材を積んだトラックの移動に時間がかかり、運搬費が高くなる可能性があります。また、「ゾーン30」が設定された狭い道では大型の重機やトラックが入れず、小型車で何度も往復したり、手作業で解体したりする必要があるため、追加費用がかかるケースが多くなります。
運営者 稲垣運営者 稲垣

戸田市のようにトラックの出入りが難しい現場では、業者選びが特に重要です。私がこれまでに見てきた失敗例では、道が狭いことを理由に法外な追加料金を請求するケースがありました。見積もりの段階で、運搬経路や作業方法について具体的に説明してくれる誠実な業者を選ぶのが、失敗しないためのポイントです。

「住宅建築不可」エリアと長期区画整理が解体後の土地利用を左右する

市が主導する美女木地区の厳しい用途ルールと、新曽地区で長く続く土地区画整理事業が、解体工事の需要や解体後の土地の使いみちを大きく左右します。

戸田市の解体市場を理解する上で、行政による強力な都市計画は欠かせません。

一つは、首都高速と外環道が交わる物流の拠点「美女木地区」の計画です。市は住宅と工場・倉庫が混在する状況をなくすため、一部を「工業保全ゾーン」に指定し、原則として住宅(3戸以上の共同住宅など)を建てられないようにしました。このため、エリア内で古い家を解体しても、跡地にアパートは建てられません。解体を考えるなら、この規制を前提に土地の使い道を考える必要があります。

もう一つは、JR戸田駅周辺で半世紀近く続く「新曽土地区画整理事業」です。特に「新曽第二土地区画整理事業」は2025年3月時点の進捗率が約3割と、まだ始まったばかりの段階でした。今後20年以上にわたり道路の拡幅や移転に伴う解体が続くため、市内に安定した解体需要をもたらす大きな要因となっています。ただし、事業地内での工事には市の許可(土地区画整理法第76条申請)が必要で、通常とは違う手続きが求められます。

解体工事・空き家対策の補助金

一般的な老朽空き家の解体補助金はなく、通学路の安全確保など、市の目的に合う特別な場合にだけ、限定的な補助制度を使えます。

戸田市は土地の価値が高く、自然と空き家の解体や売却が進むため、多くの自治体にあるような一般的な「老朽空き家解体補助金」を設けていません。その代わり、防災や定住促進といった特定の目的を持つ、次のような戦略的な補助金制度を用意しています。

制度名補助金額・率対象・条件
戸田市ブロック塀等撤去・築造等事業支援補助金撤去:1mあたり1万円(上限20万円)道路に面する高さ0.8m以上の危険なブロック塀等の撤去。
戸田市空き家への住み替え補助金除却工事費の1/2(上限30万円)市の空き家バンクに登録された物件を「購入した人」が、購入後に解体して定住する場合が対象。売主は利用できません。

これらの補助金は、家そのものの解体というより、付随するブロック塀の撤去や、特定の条件を満たした買主を支援するものです。利用を考えるなら、必ず工事の契約前に市役所の担当課へ相談してください。

※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
戸田市の公式サイトで詳細を見る

廃棄物処理と分別ルール

市内の美女木地区に中間処理施設が多いため廃材の運搬コストは抑えやすい一方、事業から出るごみの分別ルールは非常に厳しいのが特徴です。

戸田市の解体工事で出る廃棄物(産業廃棄物)は、主に市内の美女木地区に集まる民間の中間処理施設へ運ばれます。現場から処分場が近いというメリットがあり、運搬コストを比較的安く抑えやすいでしょう。

一方で、ごみの分別ルールはとても厳格です。蕨市と共同で運営する「蕨戸田衛生センター」では、解体現場から出る木くずやコンクリートガラといった産業廃棄物は一切受け付けません。また、事務所などから出る事業系の一般ごみも、市が指定するピンク色の袋を使うなど、細かいルールが定められています。ルールを守らないとトラブルになるため、許可を持つ専門業者に任せるのが基本です。

運営者 稲垣運営者 稲垣

戸田市での解体工事は、単に建物を壊すだけでなく、市の強力な都市計画を理解することが成功の鍵を握ります。特に、美女木地区の「住宅建築不可」といった用途規制や、新曽地区の長期的な区画整理事業の動向を把握し、解体後の土地活用まで見据えた計画を立てることが不可欠です。

戸田市の解体費用相場

建物構造 坪単価あたりの解体費用 価格幅
木造 37,200 24,100~50,100
鉄骨造 36,100 29,400~46,700
RC造 76,800 65,000~118,500
内装解体 37,100 15,500~78,300

※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。

優良な解体業者の選び方

解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。

当サイト独自の50の調査項目

掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。

調査項目(全50項目)を見る

企業経験・規模 (7)

1,000件以上の実績 500件以上の実績 創業30年以上 従業員30人以上 中間処理場保有 公共工事の経験 重機保有

対応工事 (10)

アスベストレベル1,2除去 ブロック塀 土木工事 リフォーム工事 新築工事 外構工事 火災 杭抜き工事 県外出張 樹木伐採

保有資格 (9)

建設業許可 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬業許可 産業廃棄物処分業許可 石綿作業主任者 建築物石綿含有建材調査者 解体工事施工技士 1級土木施工管理技士 1級建設機械施工管理技士

安全対策・リスク管理 (7)

工事賠償責任保険 違反歴なし 表彰・受賞 現場清掃 ISO認証 電子マニフェスト 地域貢献・ボランティア

顧客対応・サービス (17)

自社ホームページ 無料見積もり 不要品回収 不要品買取 不動産取引 補助金・助成金申請 土地活用 滅失登記 建設リサイクル届 近隣挨拶 翌営業日連絡 クレジットカード 解体ローン SNS 土対応 日祝対応 年中無休

※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。

戸田市の解体業者一覧

戸田市の解体業者、全8社をご紹介します。

有限会社浜口技建の公式サイトスクリーンショット

有限会社浜口技建

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

有限会社浜口技建は1999年設立の総合建設業者です。大きな特徴は、解体工事から新築、外構工事に至るまで、住まいに関する一連の工事をすべて自社だけで行える点にあります。解体後の土地活用やリフォームといった相談も同じ担当者と継続して進められるため、業者間の連携不足によるトラブルの心配がありません。埼玉県戸田市と和光市に3つの拠点を構え、一都六県での工事に対応できる許認可を得ていることも、事業規模の大きさを裏付けています。万が一のトラブルが発生した際にも、会社全体で迅速に対応する体制が整えられています。

スッキリ解体の分析

解体と建築の両方を、自社のスタッフと設備で高い水準で手がけられる業者は多くありません。それぞれに専門的な技術と異なる種類の許認可が必要になるためです。複数の業者に依頼すると、施主がそれぞれの業者と打ち合わせをする手間がかかるだけでなく、業者間の情報共有がうまくいかないケースも考えられます。浜口技建のように、一社でプロジェクトの全体を管理できる体制であれば、そうした手間や心配事を減らせます。特に、解体後の新築や大規模なリフォームまでを視野に入れている場合、まとめて相談できる頼れる存在になるでしょう。

注目ポイント
  • 解体、外構、改修、大工、内装工事と幅広く対応可能
  • 戸田市と和光市に3つの拠点を持ち、広範囲の工事をカバー
  • 緊急時にも組織全体で迅速に対応できる体制
有限会社イシカワ興業の公式サイトスクリーンショット

有限会社イシカワ興業

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

有限会社イシカワ興業は、建物の解体工事だけでなく、その後の土地活用まで見据えたサービスを提供しています。解体後には「スウェーデン式サウンディング試験」による地盤調査や、必要に応じた沈下修正工事を依頼できます。これにより、建物を解体してから地盤の問題が見つかるという事態を防ぎ、新築や土地の売却をスムーズに進められます。また、産業廃棄物収集運搬業の許可を埼玉、東京、神奈川、千葉、茨城と広範囲で保有しているため、複数の都県にまたがる現場でも廃棄物処理をまとめて任せることが可能です。

スッキリ解体の分析

解体工事が終わって更地にした後で、地盤に問題が見つかることがあります。そうなると、新しく家を建てる前に追加の地盤改良工事が必要になったり、土地が売りにくくなったりするかもしれません。イシカワ興業のように、解体工事とセットで地盤調査まで行ってくれる業者であれば、そうした心配が少なくなります。解体後の土地をすぐに売却したり、新築を建てたりする計画がある方にとっては、特に心強い選択肢になるでしょう。

注目ポイント
  • スウェーデン式サウンディング試験による地盤調査 沈下修正工事にも対応
  • 埼玉 東京 神奈川 千葉 茨城の広域で産業廃棄物収集運搬業許可を保有
  • 工事の全工程を7つのステップでウェブサイトに明記
株式会社渡島工業の公式サイトスクリーンショット

株式会社渡島工業

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社渡島工業は、すべての工事を下請けに任せず自社で行う「元請け施工100%」を掲げています。打ち合わせから施工完了までを自社スタッフが担当するため、中間マージンが発生せず、依頼者の要望が直接現場の職人に伝わりやすい体制です。RC造8階建、延床面積4,200m²のビル(アルファコート西川口29)といった大規模な建物の解体実績もあり、複雑な構造の建物にも対応できる技術力がうかがえます。また、近隣への挨拶や現場の清掃といった基本的な作業を徹底しており、周囲への配慮が求められる工事も安心して相談できます。

スッキリ解体の分析

解体業界では、受注した工事を下請け業者に再委託するケースも少なくありません。その場合、誰が工事の責任者なのかが分かりにくくなったり、中間マージンによって費用が高くなったりすることがあります。渡島工業のように、すべての工事を自社で担当している業者であれば、責任の所在が明確です。万が一トラブルが起きた際も、窓口が一つなのでスムーズに対応してもらいやすいでしょう。費用面だけでなく、安心して工事を任せられる業者かどうかを見極める上で、自社施工である点は一つの判断材料になります。

注目ポイント
  • 下請け業者を使わない完全自社施工
  • RC造8階建・延床面積4,200m²のビルなど大規模な解体実績
  • レッカー車を使った樹木伐採や看板・鉄塔の撤去にも対応
株式会社ダイチの公式サイトスクリーンショット

株式会社ダイチ

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社ダイチは、不動産の売買仲介やリフォームを主な事業とする会社です。解体工事を単体で請け負うだけでなく、その後の土地活用まで含めた選択肢の一つとして提案している点に特徴があります。宅地建物取引業の許可も取得しているため、法務や税務に関する専門的な相談にも対応可能です。解体後の土地を売却するか、リフォームして住み続けるかといった根本的な悩みから相談でき、関連する手続きを一つの窓口で進められます。

スッキリ解体の分析

解体後の土地をどうするか、具体的に決まっていない方も多いのではないでしょうか。株式会社ダイチは、不動産の専門家という立場から相談に乗ってくれるため、一つの選択肢として参考になります。単に建物を壊すだけでなく、「解体して更地で売却する場合」と「リフォームして住み続ける場合」の費用やメリット・デメリットを比較しながら検討できます。根本的な悩みから相談できるため、自分にとって納得のいく答えを見つけやすいでしょう。

注目ポイント
  • 不動産売買やリフォームを主軸とした、解体後の土地活用提案
  • 宅地建物取引業の許可に基づいた法務・税務面からの助言
  • 解体から不動産売却まで、手続きや連絡窓口の一本化
武田建設株式会社の公式サイトスクリーンショット

武田建設株式会社

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

武田建設株式会社は、解体工事だけでなく足場工事やリフォーム工事も手掛けています。そのため、解体後に新築や改修を予定している場合、複数の業者を探す手間が省けます。業者間のやり取りも不要になるため、解体から次の工事までスムーズに進めることが可能です。また、これまで公的な違反歴がない点も、安心して依頼できる判断材料になります。

スッキリ解体の分析

解体工事と、その後の新築やリフォームは、別々の業者に依頼するのが一般的です。しかしその場合、施主が次の業者を探したり、業者間のスケジュールを調整したりする必要が出てきます。もし連携がうまくいかないと、工期が遅れる原因にもなりかねません。武田建設株式会社のように、解体から足場、リフォームまでを一貫して請け負う業者であれば、こうした手間やリスクをまとめて解消できます。解体後の計画が決まっていて、業者探しの負担を減らしたい方にとっては、相談しやすい業者の一つでしょう。

注目ポイント
  • 解体、足場、内装、リフォームまで対応する事業範囲
  • 解体後の新築や改修も一社で完結できる一貫体制
  • 建具や設備の買取も可能な「古物商」の許可を保有
株式会社吉田興業の公式サイトスクリーンショット

株式会社吉田興業

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社吉田興業は、一般的な建物の解体だけでなく、より専門的な技術を必要とする工事に対応しています。例えば、コンクリートの壁を部分的に削り取る「斫り(はつり)工事」や、工場内に設置された大型機械の撤去などです。同社は、紹介や口コミによって長年事業を継続してきました。建物の構造を維持しながら行う精密な工事や、周辺設備への配慮が特に求められる現場での工事を依頼したい場合に、有力な選択肢となります。

スッキリ解体の分析

株式会社吉田興業が得意とする「斫り(はつり)」や工場内の「設備解体」は、専門的な技術がなければできない工事です。建物の他の部分を傷つけずにコンクリートを削ったり、稼働中の工場の隣で機械を撤去したりするには、高い技術力と慎重さが求められます。現場での確かな技術を重視して業者を選びたい方にとって、相談してみる価値のある一社です。

注目ポイント
  • 建造物の一部分のみを削り取る「斫り(はつり)工事」が専門
  • 工場やプラント内の機械設備など特殊な対象物の撤去に対応
  • ウェブでの宣伝を行わず、紹介や口コミを中心に事業を展開

ツカサ建設工業株式会社

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍

株式会社エーエム企画

戸田市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍

戸田市の解体業者が見つかりませんでした。

埼玉県の市区町村一覧

解体業者の選び方でよくある質問

「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?

「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。

建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。

しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。

解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?

それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。

同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。

例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。

また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。

このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。

もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?

いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。

廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。

不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。

  • 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
  • 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
  • 書面での契約を交わしていない場合

上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。

相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?

相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう

インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。

あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。

また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。

ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?

問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。

解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。

ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。

また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。

ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。

解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?

いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。

解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。