静岡県浜松市の解体業者24社を比較|費用相場と地域の解体事情 | 3ページ目

浜松市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。

浜松市に所在する24社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。

そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「浜松市の解体費用相場」「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。

下の「浜松市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。

稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

目次

浜松市の解体工事事情と地域特性

浜松市の概要

輸送用機器産業が集まる「ものづくり都市」ですが、台地と低地が入り組む地形や2024年に行われた行政区の再編が、解体工事に影響を与えています。

浜松市は、人口約78万人(2025年12月時点)を抱える静岡県西部の主要都市です。スズキやヤマハ、ホンダの発祥地としても知られ、今も輸送用機器や楽器などの産業が集まる「ものづくり都市」です。

地理的な特徴として、天竜川が作った「三方原台地」と沿岸の低地で市域が分かれており、場所によって工事の進め方が大きく変わります。

また、2024年1月1日に行政区が7区から3区(中央区、浜名区、天竜区)へ再編されました。これに伴い、解体工事に関する申請窓口も変更されているため注意が必要です。

地形・道路事情と解体費用の傾向

市街地を分ける「三方原台地」の崖や沿岸部の軟弱な地盤、そして冬の強風「遠州のからっ風」が、解体費用を高くする主な要因です。

  • 地形の特徴:浜松市の地形は、「三方原台地」とその縁にある急斜面(段丘崖)、そして沿岸部の軟弱な低地という二つの顔を持っています。特に段丘崖は、昔の浜松城の守りにも使われたほどの急斜面です。高度経済成長期に斜面の途中まで宅地が作られたため、不安定な擁壁の上に家が建っているケースも少なくありません。
  • 道路事情:中央区の広沢や鹿谷といった台地の縁辺りには、昔の「姫街道」から続く脇道が多く、急勾配で道幅の狭い道路が多数あります。こうした道は4トントラックのような重機が入れず、工事車両の通行が大きく制限されます。
  • 費用への影響:崖地の現場では重機が使えず、小型トラックで廃材を何度も往復して運び出す必要があります。このため、運搬費が平地の1.5倍以上になることもあります。古い擁壁の補強や、基礎を壊した時に地中から長い杭が出てきた場合の追加撤去費用が発生するリスクも考えられます。加えて、冬は「遠州のからっ風」対策で足場を補強する必要があり、これも費用増につながります。
運営者 稲垣運営者 稲垣

私がこれまでに見てきた浜松市の現場で特にトラブルが多いのが、やはり「三方原台地」の縁にある崖地の工事です。古い擁壁の安全性を軽く考えていると、工事中に崩落するリスクもあります。見積もりの段階で、擁壁の状態をしっかり診断し、具体的な安全対策を説明してくれる業者を選ぶことが、失敗しないための重要なポイントです。

産業構造の変化と外国人集住がもたらす解体の課題

工場周辺で相次ぐ社宅解体でのアスベスト問題や、外国人の方が多く住む地域での所有者不明問題が、浜松市特有の解体を難しくする要因です。

浜松市の解体工事は、土地の条件だけでなく、産業構造の変化という社会的な側面からも大きな影響を受けています。

一つは、高度経済成長期に建てられた企業社宅の解体ラッシュです。工場の海外移転などを背景に、特に中央区の高塚や可美エリアでは、築50年を超えるRC造(鉄筋コンクリート造)の社宅や寮の解体が増えています。これらの建物はアスベスト(石綿)が多用された時期のもので、調査で想定以上のアスベストが見つかり、除去費用が予算を大幅に超えてしまう事例が後を絶ちません。

もう一つの深刻な課題は、外国人の方が多く住む地域での合意形成の難しさです。1990年代以降、多くの日系ブラジル人の方々が移り住み、中央区の湖東団地などにコミュニティができました。しかし今、老朽化した分譲団地や長屋を解体しようにも、所有者が帰国して連絡が取れなかったり、文化の違いから隣家との協力が得られなかったりする問題が多発しています。結果として、危険な空き家が放置される一因になっています。

解体工事・空き家対策の補助金

市の空き家解体補助金は旧耐震基準の住宅が対象ですが、年度の初めに申請が殺到してすぐに受付が終わることが多いため、事前の準備が成功の鍵です。

制度名補助金額・率対象・条件
浜松市空家等除却促進事業費補助金最大50万円(対象工事費の1/3以内)・昭和56年5月31日以前に着工された旧耐震基準の住宅
・申請日から過去3年間空き家であること
・建て替え目的ではないこと
ブロック塀等撤去助成事業撤去費用の1/2または基準額の低い方(上限あり)道路に面した高さ1m以上の危険なコンクリートブロック塀など

特に「空家等除却促進事業費補助金」は、例年予算が限られ先着順です。そのため、4月下旬の受付開始後すぐに上限に達し、締め切られることが珍しくありません。補助金の活用を考えるなら、3月中には業者から見積もりを取り、申請書類を整えておくことが重要です。

※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
浜松市の公式サイトで詳細を見る

廃棄物処理と分別ルール

市内には廃棄物処理施設が複数ありますが、現場からの運搬距離が費用に直接影響します。特に山間部では、どの施設を選ぶかが重要です。

浜松市の解体工事では、静岡県のルールに従い、建材ごとに手で分けながら解体する「分別解体」が徹底されています。

市内の廃棄物処理は、アスベスト含有建材の埋立処分ができる「株式会社ミダック 浜名湖クリーンセンター」や、複数の処理施設を持つことで運搬費を抑えやすい「株式会社リサイクルクリーン」といった民間施設が中心です。

一方で、可燃ごみを処理する「西部清掃工場」では、近年、搬入時の分別チェックが非常に厳しくなっています。天竜区のような山間部の現場では処分場まで遠いため、どの処理施設を選ぶかが見積もり金額を大きく左右します。

運営者 稲垣運営者 稲垣

浜松市で解体工事を成功させるには、「三方原台地」の崖や冬の強風といった自然条件への対策が欠かせません。加えて、古い社宅のアスベスト問題や、一部地域での所有者との連絡の難しさといった、市ならではの課題への理解も重要です。補助金を活用するなら、競争が激しいため早めの準備が成功の鍵を握ります。

浜松市の解体費用相場

建物構造 坪単価あたりの解体費用 価格幅
木造 32,000 24,500~53,200
鉄骨造 33,800 25,600~46,200
RC造 93,800 48,000~120,000
内装解体 30,700 21,200~43,200

※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。

優良な解体業者の選び方

解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。

当サイト独自の50の調査項目

掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。

調査項目(全50項目)を見る

企業経験・規模 (7)

1,000件以上の実績 500件以上の実績 創業30年以上 従業員30人以上 中間処理場保有 公共工事の経験 重機保有

対応工事 (10)

アスベストレベル1,2除去 ブロック塀 土木工事 リフォーム工事 新築工事 外構工事 火災 杭抜き工事 県外出張 樹木伐採

保有資格 (9)

建設業許可 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬業許可 産業廃棄物処分業許可 石綿作業主任者 建築物石綿含有建材調査者 解体工事施工技士 1級土木施工管理技士 1級建設機械施工管理技士

安全対策・リスク管理 (7)

工事賠償責任保険 違反歴なし 表彰・受賞 現場清掃 ISO認証 電子マニフェスト 地域貢献・ボランティア

顧客対応・サービス (17)

自社ホームページ 無料見積もり 不要品回収 不要品買取 不動産取引 補助金・助成金申請 土地活用 滅失登記 建設リサイクル届 近隣挨拶 翌営業日連絡 クレジットカード 解体ローン SNS 土対応 日祝対応 年中無休

※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。

浜松市の解体業者一覧

浜松市の解体業者、全24社をご紹介します。

近藤工業有限会社の公式サイトスクリーンショット

近藤工業有限会社

浜松市中央区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

近藤工業有限会社は、解体工事で発生した廃棄物を自社の中間処理施設で処理できる体制を整えています。浜松地域において、解体から廃棄物の中間処理までを一貫して手がける会社の一つです。廃棄物処理を外部の業者に委託する必要がないため、その分の費用を抑えた見積もりが期待できます。また、廃棄物の運搬や処理のスケジュールも自社で管理できるため、工期が遅れるリスクも低減されます。SDGsへの取り組みも公表しており、環境に配慮した事業運営を行っている点も特徴です。

スッキリ解体の分析

解体工事の見積もりでは、廃棄物の処分費用が大きな割合を占めることがよくあります。近藤工業のように自社で中間処理施設を持っている会社の場合、この費用を外部の業者に支払う必要がありません。そのため、コスト面で有利になる可能性があります。もう一つの利点は、廃棄物の流れが分かりやすいことです。解体されたものがどのように処理されるかが明確になるため、不法投棄といったトラブルに巻き込まれる心配が少なくなります。費用と安心感の両面から、検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。

注目ポイント
  • 産業廃棄物中間処分業の許可を保有し、自社施設で廃棄物を処理
  • 廃棄物処理の内製化によるコストと工期の管理
  • 環境に配慮した事業運営(SDGsへの取り組み)
中野町産業株式会社の公式サイトスクリーンショット

中野町産業株式会社

浜松市中央区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
株式会社孔明工業の公式サイトスクリーンショット

株式会社孔明工業

浜松市中央区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍

株式会社イナケン

浜松市中央区
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍

浜松市の解体業者が見つかりませんでした。

浜松市の行政区から探す

静岡県の市区町村一覧

解体業者の選び方でよくある質問

「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?

「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。

建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。

しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。

解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?

それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。

同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。

例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。

また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。

このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。

もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?

いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。

廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。

不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。

  • 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
  • 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
  • 書面での契約を交わしていない場合

上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。

相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?

相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう

インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。

あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。

また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。

ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?

問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。

解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。

ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。

また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。

ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。

解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?

いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。

解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。