静岡県静岡市葵区の解体業者16社を比較|費用相場と地域の解体事情 | 2ページ目
静岡市葵区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
静岡市葵区に所在する16社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「静岡市葵区の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「静岡市葵区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
静岡市葵区の解体工事事情と地域特性
静岡市葵区の概要
静岡市葵区は、県都の中心市街地『おまち』と、南アルプスに連なる広大な山間部『オクシズ』という二つの顔を持つ、特徴的なエリアです。
静岡市の中でも、葵区は特に極端な二面性を持っています。南部の平野部には県庁や市役所、繁華街が集まり人口が集中する一方で、面積の大半を占める北部は『オクシズ(奥静岡)』と呼ばれる自然豊かな山間地域です。
この構造は、安倍川が作った扇状地の上に市街地が広がり、その上流が険しい山地になっているという地理的な背景からきています。だからこそ、解体工事を計画する際は、ご自身の土地が都市部か山間部かによって、全く異なる視点で準備を進めることが重要です。
地形・道路事情と解体費用の傾向
葵区の解体費用は、中心市街地の城下町ならではの狭い道と、山間部『オクシズ』の不安定なアクセス道路という、エリアごとの制約に大きく影響されます。
- 地形の特徴:南部の市街地は安倍川が作った扇状地で平坦ですが、北東部の麻機地区はもともと湿地帯だったため地盤が軟弱な傾向にあります。西ケ谷や北安東といった山裾には造成団地が多く、古い擁壁の老朽化やがけ崩れのリスクを抱える場所も少なくありません。北部のオクシズエリアは、糸魚川-静岡構造線に近く、地質的に崩れやすい険しい山地です。
- 道路事情:静岡駅北側の『おまち』エリア(安西、駒形通など)は、駿府城の城下町だった頃の区割りが今も残り、4tトラックが入れない4m未満の道や一方通行が網の目のように入り組んでいます。一方で『オクシズ』エリア(梅ヶ島、井川など)へ続く県道29号や県道27号は、災害で通行止めが頻繁に、しかも長期間発生します。冬には積雪で閉鎖されることもあり、現場へのアクセスは非常に不安定です。
- 費用への影響:『おまち』エリアでは、重機が使えず手作業での解体が増えたり、一方通行に対応するための交通誘導員(ガードマン)が必要になったりします。トラックを停める高額なコインパーキング代も、見積もりに上乗せされやすい項目です。対照的に『オクシズ』エリアでは、小型トラックで処分場まで何度も往復する必要があるため、運搬費が平野部の2〜3倍に跳ね上がります。災害や天候による工期の遅れも、あらかじめリスクとして費用に織り込まれるのが一般的です。
運営者 稲垣駿府城下のような埋蔵文化財包蔵地での解体は、正直なところ「運」の要素も絡みます。私がこれまで見てきたご相談でも「調査が長引いて次の計画が…」というお悩みが多かったです。だからこそ、こうした不確定なリスクについて、事前にきちんと説明し、万が一の際の対応策まで一緒に考えてくれる誠実な業者を選ぶことが何より大切です。
駿府城の歴史と南アルプス、葵区の解体工事を縛る二大要因
葵区の中心市街地では駿府城下に眠る埋蔵文化財が、そして山間部では物流が途絶えるリスクが、それぞれ解体工事に特殊な制約と費用の増加をもたらします。
まず、中心市街地『おまち』には「埋蔵文化財のリスク」があります。このエリア(追手町、呉服町など)は徳川家康の駿府城跡とその城下町にあたり、ほぼ全域が「埋蔵文化財包蔵地」に指定されています。
このため、基礎の撤去などで地面を掘る工事の前には、60日前までに市への届出が必須です。届出後に試掘調査が入り、もし重要なものが見つかると本格的な発掘調査へと移行します。そうなると、工事が数ヶ月から半年単位でストップする可能性も否定できません。この予測できない待機期間は、計画全体に大きな影響を与えます。
もう一つは、山間部『オクシズ』が抱える「物流途絶のリスク」です。梅ヶ島や井川といった地域では空き家が増えていますが、現場までの道が狭く、2tトラックしか入れない場所が少なくありません。これでは廃材の運搬効率が極端に悪く、処分場まで往復3〜4時間かかることもあります。結果として、運搬費は平野部の数倍にまで膨らみます。
加えて、台風や豪雨で道が寸断され、作業員や重機が数ヶ月も現場から出られなくなるリスクも常にあります。工事の見積もりには、こうした自然災害への備えも含まれているのです。
解体工事・空き家対策の補助金
静岡市の補助金は防災目的のものが中心で、特に葵区では、がけ地の危険な住宅の解体やブロック塀の撤去などが対象です。
静岡市では、危険な状況をなくし防災力を高める解体工事に対して、補助制度を用意しています。葵区内で利用の可能性がある主な制度は次の通りです。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 静岡市がけ地近接危険住宅移転事業補助金 | 最大 97万5,000円/戸(除却費) | 土砂災害特別警戒区域などに建つ既存不適格住宅を解体し、安全な場所へ移転する場合。葵区の西ケ谷、北安東などで対象となる可能性があります。 |
| 静岡市吹付けアスベスト対策補助制度 | 費用の1/3以内(上限60万円/棟) | 吹付けアスベスト(石綿)等が施工されている建築物の除去工事。 |
| ブロック塀等撤去改善事業 | 費用の2/3以内(上限単価あり) | 通学路などの避難路に面し、倒壊の危険性があるブロック塀などの撤去。 |
これらの補助金を利用する上で最も重要なのは、必ず工事の契約や着工の「前」に静岡市へ申請し、「交付決定」の通知を受け取ることです。順番を間違えると補助金は一切受け取れないので、くれぐれも注意してください。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
静岡市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
解体で出る産業廃棄物は民間の処理施設へ運ばれますが、特に山間部の現場からだと運搬コストが大きな課題になります。
静岡県内では建設リサイクル法にもとづき、建材ごとの丁寧な分別解体が求められます。葵区の現場から出たコンクリート塊や木くずなどの産業廃棄物は、市周辺にある民間の中間処理施設や最終処分場へ運ばれます。
区内には西ケ谷清掃工場などもありますが、これらは家庭ごみなどを扱う一般廃棄物の施設のため、解体で出た産業廃棄物は受け入れていません。特にオクシズのような山間部からの廃材運搬は、遠い距離と長い時間に加え、道が寸断されるリスクも抱えています。このため、運搬費が全体の費用を大きく左右する要因になるのです。
運営者 稲垣静岡市葵区での解体工事は、現場が駿府城下の『おまち』か、南アルプスの『オクシズ』かで、計画の立て方が全く異なります。『おまち』では埋蔵文化財調査による工期の遅れや狭い道への対応、『オクシズ』では不安定な道路事情による運搬費の高騰と災害リスク。これらを正確に把握し、それぞれの地域特性を熟知した業者を選ぶことが、工事成功の鍵です。
静岡市葵区の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 31,500円 | 22,000~41,500円 |
| 鉄骨造 | 32,400円 | 27,800~34,800円 |
| RC造 | 63,900円 | 63,900~63,900円 |
| 内装解体 | 30,700円 | 21,200~43,200円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
静岡市葵区の解体業者一覧
静岡市葵区の解体業者、全16社をご紹介します。
有限会社松下産業
有限会社松下産業は、静岡市を拠点に30年以上、解体工事を行っている会社です。一般的な住宅だけでなく、専門知識と安全管理が求められる通信基地局の解体を手がけた実績があります。こうした特殊な工事に対応できる点は、同社の技術力を判断する上での参考になります。また従業員の資格取得を支援する制度を設けられ、会社として技術力や安全意識の向上に取り組んでいます。条件が厳しい工事でも、安心して任せられる信頼感があります。
- 専門技術が求められる基地局解体の実績
- 従業員の技術向上を支える資格取得支援制度
- 静岡市を拠点とした30年以上の事業実績
株式会社駿秀工業
株式会社駿秀工業は、技術的な品質だけでなく、現場でのコミュニケーションや清掃も重視しています。施主はもちろん、近隣住民への挨拶や、工事完了後に現場に入る次の業者が作業しやすいよう、きれいに整地することまで配慮しているのが特徴です。このような対応は、「解体工事施工技士」をはじめとする10種類の資格と、14台の自社車両という技術的な基盤に支えられています。工事中の騒音や振動だけでなく、近隣との関係性など心理的な負担も軽減したい場合に、検討したい一社です。
解体工事が終わった後、次の建築業者がスムーズに作業に入れるように現場を整えるという点は、業者選びの参考になります。解体後の地面にコンクリートの破片などが残っていると、次の工事の際にそれらを撤去する手間や追加費用が発生することがあります。株式会社駿秀工業のように、次の工程まで見据えて作業をしてくれる業者であれば、建築計画全体が円滑に進む可能性が高まります。目に見える解体作業だけでなく、その後のことまで配慮してくれる姿勢は、安心して工事を任せられるかどうかを判断する大切なポイントになります。
- 挨拶や清掃など作業以外の丁寧な対応
- 施主 近隣住民 後続業者への配慮
- 解体工事施工技士など10種の資格と14台の自社車両
萩原組株式会社
萩原組株式会社は、静岡県で60年以上にわたり鳶工事を手掛けている会社です。住宅の足場だけでなく、高層ビルや橋梁で用いられる「吊り足場」や「ロープアクセス技術」といった特殊な工事にも対応しています。これらの技術を持つ業者は県内でも限られています。解体工事では、作業の安全性と効率を左右する足場の設置を担当。これまでの多くの現場経験を活かし、複雑な状況でも安全な作業空間を確保することに貢献しています。
解体工事を安全に進める上で、しっかりとした足場は欠かせません。特に住宅密集地のように、隣家との距離が近かったり道が狭かったりする場所では、足場を組む業者の技術が重要になります。萩原組は、地面から足場を組めない橋梁などで使われる「吊り足場」の設置が可能です。このような特殊な技術と経験があれば、住宅解体のような一般的な工事においても、現場の状況に応じた安全な足場を設置してくれる力があります。難しい現場での経験は、予期せぬ事態への対応力にもつながるでしょう。
- 60年以上にわたる鳶工事の業歴
- 橋梁などで使われる「吊り足場」といった特殊技術への対応
- 解体現場における安全な作業空間の確保
帝建設工業株式会社
有限会社飯田庭園
株式会社福山商店
静岡市葵区の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
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「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
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それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
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いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
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相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
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問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
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いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体工事の質は、現場で作業する一人ひとりの技術力に大きく左右されます。その点で、松下産業が従業員の資格取得を支援していることは、業者選びの参考になるでしょう。そのため長期的な視点において、技術と安全性の向上に投資している姿勢を意味します。資格を持つ従業員が増えれば、現場ごとの判断の正確さや作業の質が安定しやすくなります。外からは見えにくい「工事の安心感」を重視したい場合、こうした会社の取り組みは一つの良い判断材料になります。