東京都稲城市の解体業者4社を比較|費用相場と地域の解体事情
稲城市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
稲城市に所在する4社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「稲城市の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「稲城市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
稲城市の解体工事事情と地域特性
稲城市の概要
稲城市は、多摩川沿いの平坦な低地と多摩丘陵という二つの顔を持ち、大規模な開発と昔ながらの市街地の建て替えが同時に進む、変化の著しい街です。
稲城市は人口約9.4万人を抱え、多摩地域の中でも活気のある街です。地形は大きく二つに分かれます。北部は多摩川沿いの矢野口や東長沼といった平坦なエリア、南部は向陽台や若葉台など多摩丘陵に広がるニュータウンエリアです。
以前は都心へ通う人々のベッドタウンという印象でしたが、最近は南山東部地区の大規模開発でエンターテインメント施設もでき、街の性格が変わりつつあります。そのため、古い住宅の建て替えから商業施設の解体まで、さまざまな工事需要が生まれています。
地形・道路事情と解体費用の傾向
多摩川沿いの特殊な「砂利穴」地盤や丘陵地の「谷戸」、昔ながらの狭い道が工事を難しくしており、解体費用が割高になる主な原因です。
- 地形の特徴:北部の多摩川沿い(押立、東長沼など)には、過去の砂利採掘の跡地を埋め戻した「砂利穴」と呼ばれる土地があり、基礎を撤去する際に予期せぬ障害物が出てくる可能性があります。一方で南部の丘陵部(坂浜、平尾など)には「谷戸」という谷地が広がり、急な坂や高低差、古い擁壁が工事の妨げになります。
- 道路事情:矢野口や東長沼の旧市街地では、昔の農道がそのまま生活道路として使われているため、道幅4メートル未満の狭い道が網の目のように入り組んでいます。
- 費用への影響:地中から障害物が見つかると追加費用がかかります。高低差のある現場では重機が入れず、手作業での解体やクレーンでの重機搬入が必要になり、費用が通常の1.5倍から2倍に膨らむことも珍しくありません。また、狭い道では4tダンプが使えないため、2t車で何度も往復したり交通誘導員を配置したりする必要があり、運搬費や人件費がどうしても高くなります。
運営者 稲垣稲城市、特に南山周辺や梨畑だった土地の解体相談は最近増えていますね。私がこれまで見てきた中で注意してほしいのは、梨畑の跡地です。ただの更地にするだけでなく、木の根の撤去や土壌調査が必要になるケースがあり、これを見積もりに入れていない業者とのトラブル相談が実際にありました。特殊な現場だからこそ、事前にきちんと現地調査をしてくれる業者を選ぶのが失敗しないコツです。
大規模開発と地域固有リスクがもたらす解体事情
「スカイテラス南山」の大規模開発、名産「稲城の梨」を育んだ梨畑の宅地への転用、そして丘陵地の土砂災害警戒区域。この3つのポイントが、稲城市の解体工事を特徴づけています。
まず、市の南部で進む「南山東部土地区画整理事業(スカイテラス南山)」が挙げられます。2025年3月には「TOKYO GIANTS TOWN」のファーム球場が開業し、周辺では来場者を見越した古いアパートや倉庫の解体、商業施設への建て替えなどが活発です。この開発は市民の関心も高いため、工事には法律で定められた基準以上に厳しい騒音や粉塵への対策が求められます。
次に、市の特産品である梨畑の宅地化です。農業を続ける方が減っていることなどから梨園が売られ、住宅地になるケースが増えています。この工事は特殊で、梨棚のワイヤーや支柱の撤去、地中深くまで伸びた梨の木の抜根、さらには長年の農薬使用を考えた土壌調査など、ただの更地にするのとは違う専門的な技術が必要です。
そして三つ目が、多摩丘陵の端に広がる「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」の存在です。このエリアでは、家を解体した後の再建築に厳しい規制がかかります。安全な家を建てるための擁壁工事などが高額になるため、「建て替えは諦めて、危険な空き家の解体だけ済ませておこう」と考える方もいます。しかし、その場合は固定資産税の問題も絡んでくるため、所有者にとっては非常に難しい判断が求められます。
解体工事・空き家対策の補助金
耐震性に不安のある古い木造住宅や、倒壊の危険があるブロック塀の撤去など、主に防災を目的とした補助金制度が用意されています。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 木造住宅耐震改修等助成金(除却) | 対象経費の1/2(上限100万円) | 昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅で、耐震診断の結果「倒壊の可能性あり」と判定されたもの。 |
| 生垣造成・ブロック塀等の撤去等補助金 | 撤去費:5,000円/m(上限15万円) | 道路に面した高さ1.2m以上で、倒壊の危険性があるブロック塀など。 |
| 狭あい道路拡幅整備事業助成金 | 上限30万円 | セットバック(道路後退)用地内の門、塀、擁壁等の撤去・移設費用。後退用地を市に寄附する場合が対象。 |
稲城市の場合、単に古い空き家を解体するというだけでは補助金の対象になりにくく、主に防災(耐震、ブロック塀、狭い道の拡幅)に関連する制度が中心です。どの制度を利用するにしても、必ず解体業者との契約や工事を始める前に申請が必要です。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
稲城市の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
市内に解体廃材を受け入れる大規模な処理施設が少ないため、出た廃棄物は府中市や八王子市、県境を越えて川崎市などへ運ぶ必要があります。
稲城市の家庭ごみは「クリーンセンター多摩川」で処理しますが、解体工事で出るコンクリートガラや木くず、石膏ボードなどの産業廃棄物は一切受け入れていません。だからこそ、市内の業者は府中市や八王子市、あるいは神奈川県川崎市といった市外の民間処理施設まで廃材を運ぶのが通常です。
この運搬距離の長さや、主要な道路である南多摩尾根幹線の渋滞などが、結果的に解体費用の見積もり金額に反映されてきます。
運営者 稲垣稲城市で解体工事を成功させるには、南山の大規模開発や梨畑の宅地化といった地域ならではの動きを理解することが大切です。その上で、多摩川沿いの地盤リスク、丘陵地の急な坂、旧市街地の狭い道といった現場の条件にきちんと対応できる業者を見極めることが重要です。
稲城市の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 37,000円 | 25,000~49,700円 |
| 鉄骨造 | 75,900円 | 75,900~75,900円 |
| RC造 | 85,000円 | 65,000~120,000円 |
| 内装解体 | 43,700円 | 34,500~61,600円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
稲城市の解体業者一覧
稲城市の解体業者、全4社をご紹介します。
株式会社川上商店
株式会社川上商店は、解体工事を「循環型社会への貢献」と位置づける、先進的な企業です。その理念を支えるのが、日量2,160tもの処理能力を持つ自社のリサイクルプラントです。解体で発生したコンクリートなどを、新たな価値を持つ資源へと生まれ変わらせています。お客様にとってのメリットは、廃棄物の処理工程が全て自社管理下にあるという絶対的な安心感です。不法投棄などの心配がなく、法令遵守を徹底したクリーンな工事が約束されます。2000年から国際品質基準ISOの認証を受け続ける実績も、信頼の証です。
- 首都圏有数の処理能力を誇る、自社の大型リサイクルプラントを保有・運営
- 廃棄物の収集運搬から再資源化までを自社で完結させる、透明性の高い一貫体制
- 業界に先駆けてISOの品質・環境認証を取得した、高いコンプライアンス意識
株式会社日伸工業
1978年の創業から45年以上、稲城市の土地を知り尽くしたプロフェッショナルが、株式会社日伸工業です。同社の強みは、単に建物を壊す技術に留まりません。その真価は、大林組といったスーパーゼネコンから直接依頼が来るほどの高度な「山留工事」に代表される、土地を次の世代へ繋ぐための造成技術にあります。この卓越した技術力があるからこそ、解体後の土地活用まで見据えた、質の高いワンストップサービスが実現可能です。難易度の高い工事や複雑な要望であるほど、その真価が発揮される技術者集団です。
多くの業者が掲げる「施工実績」。その中で企業の本当の実力を見抜くには、「誰と仕事をしてきたか」を見るのが一つの方法です。ホームページに並ぶスーパーゼネコンの名は、同社の技術力と安全管理体制が、日本で最も厳しい基準をクリアしていることの証明に他なりません。そうした現場で培われたノウハウが、一般の住宅解体においても活かされます。これはお客様にとって、何よりの品質保証と言えるでしょう。
- 大成建設や大林組など、日本を代表するゼネコンとの豊富な協業実績
- 一般的な解体業者の領域を超える、高度な土木技術「山留工事」の専門性
- 解体、基礎工事、不動産活用までを一貫して担う、総合的な土地再生能力
株式会社ビュープランニング
株式会社ビュープランニングにとって、解体工事はゴールではなく、お客様の資産活用の新たなスタートです。「更地にして高く売りたい」「アパートを建てて経営したい」といった解体後の多様な計画に、同社はワンストップで対応します。解体事業部に加え、不動産売買、建築、さらにはマンション管理まで、全てを担う専門部署が社内に揃っています。30年以上の実績と「お客様との一生涯のお付き合い」という理念が、構想から実現、その後の維持管理まで、一貫したサポートを可能にしています。
「ワンストップ」を謳う業者は多いですが、その多くは他社への「紹介」が実態です。しかし同社は、解体、不動産、建築、管理の全てを「自社の事業部」として持っています。これは、各工程の連携がスムーズで、情報伝達のミスがなく、全てのプロセスに自社が責任を持つということ。お客様からすれば、部門間をたらい回しにされることなく、資産全体の最適なプランニングを一貫して任せられるので、非常に大きなメリットです。
- 解体から不動産売買、新築・リフォーム、ビル管理まで自社で対応する総合力
- お客様の資産のライフサイクルに寄り添う「一生涯のお付き合い」という経営理念
- 多岐にわたる事業を支える、従業員40名体制の充実した組織力
コマツ解体
稲城市の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
-
「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
-
それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
-
いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
-
相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
-
問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
-
いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体工事において、施主が最も気を配るべきなのが、実は「廃棄物が適正に処理されるか」という点です。万が一、不法投棄などがあれば排出者である施主が責任を問われるリスクさえあります。その点、自社で最終的な再資源化施設を保有しており、廃棄物に関わるリスクを根本から防げます。お客様にとって、廃棄物の行き先がはっきりしていることは安心につながります。