東京都板橋区の解体業者13社を比較|費用相場と地域の解体事情 | 2ページ目
板橋区で信頼できる解体業者をお探しの方へ。
板橋区に所在する13社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。
そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「板橋区の解体費用相場」や「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。
下の「板橋区の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。
この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
板橋区の解体工事事情と地域特性
板橋区の概要
板橋区は、南部の台地と北部の低地という二つの顔を持ち、再開発と防災対策が同時に進む多様なエリアです。
東京都板橋区は、南部の武蔵野台地と北部の荒川低地が「崖線」によってくっきりと分かれている地形が特徴です。かつては中山道の宿場町として栄え、現在も国道17号や254号が区の主要な道路として機能しています。
一方で、戦災を免れたエリアには昔ながらの木造住宅密集地域が残り、防災面での課題も抱えています。また、北部の低地帯はかつての工業地帯から住宅地へと変わりつつあり、区内全域で街の建て替えが進んでいる状況です。
地形・道路事情と解体費用の傾向
区を南北に分ける崖線と、それに伴う坂道や狭い道が、解体工事の方法と費用を大きく左右する要因です。
- 地形の特徴:南部の台地と北部の低地は、高低差20m以上の崖線で分かれています。赤塚や成増エリアは特に起伏が激しく、崖に沿って住宅が密集する場所も少なくありません。崖沿いの土地では、現在の基準を満たさない古い擁壁が多く、解体時の振動で崩れる危険や、再建築時に「がけ条例」による追加費用が発生する可能性があります。北部の低地帯は荒川の氾濫想定区域でもあり、軟弱地盤対策や杭抜き工事で費用が上がる原因になります。
- 道路事情:戦後にできた木造住宅が密集する地域では、重機が入れない幅2m未満の道や、階段でしか行けない敷地が多く見られます。志村や徳丸エリアには「見次坂」のような急な坂道もあり、工事車両の通行が難しくなることがあります。
- 費用への影響:重機が使えない現場では、作業員による「手壊し」や一輪車での「小運搬」が欠かせません。その結果、工期が延びて人件費が数倍に膨らむことも珍しくありません。加えて、古い擁壁の安全性が確保できない場合、解体後に数百万円規模の擁壁造り替え費用が発生する危険性も潜んでいます。
運営者 稲垣再開発エリアでは、人の往来が多い中での工事になるため、安全管理や近隣への配慮が特に重要です。私がこれまで見てきた事例でも、ガードマンの配置や防音対策が不十分でトラブルになるケースがありました。見積もりの段階で、そうした安全対策費がきちんと計上されているかを確認することが、業者選びの重要なポイントです。
駅前再開発に伴う解体需要と特有の課題
大山駅や上板橋駅周辺では大規模な再開発が進んでおり、商店街の解体や工場跡地の土壌汚染対策など、エリアごとに特有の課題があります。
板橋区では、特に大山、上板橋、志村・舟渡エリアで街の建て替えが活発です。
大山地区では、都市計画道路「補助26号線」の整備計画があり、有名なアーケード商店街「ハッピーロード大山」の一部が解体対象です。これは火災時の延焼を防ぐ目的ですが、商店街が分断されるため、立ち退き交渉が続いています。同時に、周辺では複数の超高層タワーマンション建設も進んでおり、多くの人が行き交う中での非常に難しい解体工事が求められます。
上板橋駅南口では、駅前東地区の再開発事業によって、2025年時点で駅前の大部分が更地になっています。今後は建物の建設工事へ移行しますが、隣接する地区へ再開発の動きが広がることも考えられます。
志村・舟渡エリアは、かつての工場地帯から大規模マンションが建ち並ぶ住宅地へと変わっています。工場跡地の解体では、印刷工場で使われた有機溶剤やメッキ工場の六価クロムなどによる土壌汚染が見つかる危険があります。汚染の除去には非常に高額な費用がかかるため、解体前の地歴調査が何よりも重要です。
解体工事・空き家対策の補助金
板橋区では、防災対策として旧耐震だけでなく新耐震基準の空き家も対象になる、手厚い解体費用の助成制度などが用意されています。
| 制度名 | 補助金額・率 | 対象・条件 |
|---|---|---|
| 老朽建築物等除却費助成 | 最大100万円~200万円 | 特定空家などに認定された建物。昭和56年6月1日以降の新耐震基準の建物も対象(上限100万円)。接道義務を満たさない敷地などは助成率が上がります。 |
| ブロック塀等撤去助成 | 最大30万円(角地は45万円) | 高さ1.2m以上の危険なブロック塀など。撤去後に国産木材で塀を新設する場合の加算措置もあります。 |
| 不燃化特区助成(除却) | 最大150万円 | 大谷口一丁目周辺、大山駅周辺西地区内の老朽建築物。 |
| がけ・よう壁安全対策 | 最大700万円(修築) | 高さ2mを超える危険な擁壁や崖地の改修工事。 |
注意点として、全ての助成金は工事の契約や着工の前に、区への事前相談と申請を済ませる必要があります。
また、不燃化特区事業は令和7年度末(2026年3月)で終了する制度もあるため、早めに確認してください。
※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
板橋区の公式サイトで詳細を見る
廃棄物処理と分別ルール
埼玉県に隣接する地の利を活かした「埼玉ルート」の活用が、廃棄物運搬を効率化する鍵です。
板橋区内の解体工事で出る廃棄物は、区内の株式会社東方産業(三園)や那須興産株式会社(舟渡)といった中間処理施設へ運ばれます。しかし、都内の処理場は混雑しがちです。
そこで、埼玉県と隣接する地の利を活かし、荒川を越えて埼玉県新座市などの大規模リサイクルプラントへ運び出す「埼玉ルート」が有効な選択肢です。これにより、都心方面の渋滞を避け、運搬時間とコストを削減できることがあります。
ちなみに、空き家の残置物(一般廃棄物)を西台粗大ごみセンターに持ち込む際は、「2トン車まで」という車両制限があります。そのため、解体業者は小型車へ積み替える必要が出てくる点が注意点です。
運営者 稲垣板橋区での解体工事を成功させるには、大山や上板橋で進む大規模再開発の動向を把握しておくことが大切です。同時に、区を特徴づける崖線や狭い道といった地形への対応力が工事の費用と質を大きく左右します。だからこそ、この地域の特性を熟知した業者を選ぶことが鍵です。
板橋区の解体費用相場
| 建物構造 | 坪単価あたりの解体費用 | 価格幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 40,800円 | 25,700~70,000円 |
| 鉄骨造 | 57,900円 | 37,200~97,000円 |
| RC造 | 77,400円 | 65,000~89,200円 |
| 内装解体 | 41,300円 | 19,200~79,100円 |
※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。
優良な解体業者の選び方
解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。
当サイト独自の50の調査項目
掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。
企業経験・規模 (7)
対応工事 (10)
保有資格 (9)
安全対策・リスク管理 (7)
顧客対応・サービス (17)
※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。
板橋区の解体業者一覧
板橋区の解体業者、全13社をご紹介します。
一研株式会社
一研株式会社は、解体工事で発生しうる予期せぬトラブルへの対応力を重視している会社です。解体現場では、地中からコンクリートガラが出てくるなどの問題が起こることもあります。同社はそうした状況でも、協力会社と連携して迅速に対応できる体制を整えています。木造家屋やRC造の建物、店舗の内装など、工事の種類は幅広く対応しており、不用品の処分も一括で請け負っています。
- 緊急時やトラブル発生時の迅速な対応
- 協力会社との連携による幅広い工事への対応
- 不用品処分も一括で依頼可能な窓口の一本化
都商事株式会社
都商事株式会社は、公共施設や大規模ビルの解体工事を専門としています。これまでに、3,500㎡を超える「都住桐ヶ丘アパート」の解体や、地下2階、地上9階建ての鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造である「東池袋Aビル」の解体などを手掛けてきました。こうした大規模な工事では、厳格な安全管理や複雑な工程を管理する能力が求められます。同社のウェブサイトでは、庁舎や学校など、自治体や大手企業から依頼された多くの実績を確認できます。
解体業者を選ぶ際、公共事業の実績があるかどうかは一つの判断材料になります。自治体が発注する工事は、民間工事よりもさらに厳しい基準で業者が選定されるのが一般的です。安全性や周辺環境への配慮、計画通りに工事を進める管理能力などが総合的に評価されます。そのため、庁舎や学校といった公共施設の解体実績は、その会社の組織力や技術力を客観的に示すものと言えるでしょう。特に大規模な建物の解体を依頼する場合には、安心できる要素の一つとなります。
- 「都住桐ヶ丘アパート」など公共事業の解体実績
- 年間売上高5億円規模の安定した経営基盤
- 都心部における鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)ビルの解体経験
東建株式会社
東建株式会社は、建設業界で30年以上にわたり事業を続けてきた会社です。ゼロエミッション(廃棄物ゼロ)の実現を目標に掲げるなど、環境に配慮した取り組みを重視しています。現在は、これまでの経験を活かして新しい事業の準備を進めている段階です。具体的な事業内容についてはまだ公表されていませんが、詳細については同社へ直接問い合わせることで確認できます。
30年以上続いている会社が、新しい事業を始めるというのは一つの注目点です。長く事業を継続できた背景には、安定した経営基盤や取引先との信頼関係があったと考えられます。どのような事業が始まるかは現時点では分かりませんが、しっかりとした実績を持つ会社が次の展開を考えているという点は、依頼先を検討する上での安心材料になるかもしれません。事業の転換期にあるため、具体的なサービス内容や今後の方向性については、直接確認することをおすすめします。
- 建設業界で30年以上の事業経験
- ゼロエミッションを掲げた環境への取り組み
- これまでの経験を活かした新規事業の準備段階
板橋区の解体業者が見つかりませんでした。
解体業者の選び方でよくある質問
- 「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?
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「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。
建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。
しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。
- 解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?
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それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。
同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。
例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。
また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。
このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。
- もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?
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いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。
廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。
不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。
- 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
- 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
- 書面での契約を交わしていない場合
上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。
- 相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?
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相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう
インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。
あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。
また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。
スッキリ解体【完全版】解体費用が高額になる4つのケース 解体工事って、そもそも何から始めればいいの?費用はいくらかかる? 一般的な家を解体する場合、費用相場は90万円〜420万円です。ただし、現場の条件によって金額は大きく… - ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?
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問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。
解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。
ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。
また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。
ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。
- 解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?
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いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。
解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。

解体工事では、計画時には分からなかった地中の障害物が見つかったり、近隣住民から思わぬ要望が出たりと、予期せぬことが起こりがちです。そうした際に、業者側がどれだけ迅速かつ柔軟に対応してくれるかは、工事を安心して任せるための重要な判断材料になります。多くの協力会社と連携している業者であれば、追加で必要な作業が発生した場合でもスムーズに対応できる可能性が高いでしょう。