東京都武蔵村山市の解体業者6社を比較|費用相場と地域の解体事情

武蔵村山市で信頼できる解体業者をお探しの方へ。

武蔵村山市に所在する6社を、50の独自項目(対応工事・保有資格・安全対策など)で徹底調査しました。いざ業者を探し始めても、「高額な費用を請求されないか…」「近隣トラブルなく工事を終えたい」「悪徳業者に騙されたくない」など、業者選びの不安は尽きませんよね。

そこで本記事では、おすすめ業者の紹介に加え、 「武蔵村山市の解体費用相場」「地域の解体事情・補助金情報」 についても詳しく解説しています。

下の「武蔵村山市の解体業者一覧」で業者を比較できます。一覧は「木造」「鉄骨造」といった工事内容での絞り込みも可能です。あなたにぴったりの、安心して任せられる一社をここで見つけてください。

稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

目次

武蔵村山市の解体工事事情と地域特性

武蔵村山市の概要

武蔵村山市は、都内で唯一鉄道駅がない自動車中心の街でしたが、多摩都市モノレールの延伸によって今、大きな変革期を迎えています。

東京都の多摩地域にある、人口約7万人の市です。都内で唯一鉄道駅がないという特徴があり、古くから青梅街道や新青梅街道といった幹線道路沿いに、車での利用を前提としたお店が並ぶ街として発展してきました。

旧日産村山工場の広大な跡地には「イオンモールむさし村山」といった大型商業施設もでき、独自の経済圏が作られています。そして現在は、長年の悲願だった多摩都市モノレールの延伸事業が具体的に動き出し、街の姿が大きく変わろうとしています。

地形・道路事情と解体費用の傾向

市の北側は狭山丘陵の斜面地、南側は武蔵野台地の平坦地と大きく二つの顔を持っており、特に北部のエリアでは古い擁壁や狭い道が解体費用を押し上げる要因になっています。

  • 地形の特徴:市内の地形は、南北で大きく異なります。北部の狭山丘陵のふもと(中藤・横田地区など)は斜面や谷あいの地形で、古くて傷んだ擁壁が多く見られます。一方で、南部の武蔵野台地(伊奈平・榎地区など)は地盤が比較的しっかりした平坦地ですが、昔の工場跡地などでは土壌汚染の調査が必要になるケースもあります。
  • 道路事情:新青梅街道や青梅街道といった大きな道路が街を東西に貫いていますが、そこから一本住宅地に入ると、特に北部の丘陵地エリアでは、4m未満のトラックが入れないような狭い道が多く残っています。
  • 費用への影響:北部の斜面地にある物件では、擁壁の安全確認や作り直しの費用が追加でかかる可能性があります。また、道が狭い現場では小さな重機しか使えなかったり、大型トラックが入れずに人の手で廃材を運び出す「小運搬」が必要になったりするため、平坦なエリアと比べて解体費用はどうしても高くなる傾向があります。
運営者 稲垣運営者 稲垣

モノレール延伸にともなう立ち退きのご相談は、私も最近よくお受けします。こうした公共事業の案件で一番大切なのは、工期をきちんと守れる業者を選ぶことです。補償のスケジュールが遅れると大変だからです。このエリアでの立ち退き解体の実績が豊富で、行政とのやりとりに慣れている業者かどうかを、しっかり見極めるのが失敗しないためのポイントです。

多摩モノレール延伸と道路拡幅がもたらす解体需要

多摩都市モノレールの延伸と、それに合わせた新青梅街道の拡幅工事にともない、道路沿いでは立ち退きのための解体工事が盛んに行われています。

今の武蔵村山市の解体市場で一番大きな動きは、多摩都市モノレールの箱根ケ崎延伸事業です。モノレールが通るスペースを作るため、市の主要な道路である新青梅街道の幅を、現在の18mから30mへと広げる工事が東京都によって進められています。

特に、用地の買収が早く進んでいる第3工区(三本榎交差点東側〜三ツ木交差点西側)などでは、道路沿いの店舗や住宅の立ち退きにともなう解体工事が、あちこちで見られます。

また、新しい駅(仮称No.3駅)ができる予定の場所の周辺では、駅前ロータリーを作るために道路の南側一帯が立ち退きの対象です。そのため、個別の家だけでなく、一帯をまとめて更地にするような大きな工事の依頼が増えているのが大きな特徴です。この公共事業による解体需要は、2030年代半ばの開業を目指して今後も続いていくと見られています。

解体工事・空き家対策の補助金

武蔵村山市では、申請期限が迫っているブロック塀の撤去補助金や、周りの市と比べても手厚い内容の、古い危険な空き家に対する解体費用の補助金が利用できます。

制度名補助金額・率対象・条件
ブロック塀等安全対策費用助成事業撤去費用の2/3(上限133万3,000円)避難路に面した危険なブロック塀等の撤去が対象。
老朽危険空き家除却促進事業除却費用の80%(上限50万円または100万円)昭和56年5月31日以前着工の木造住宅等で、不良住宅(上限100万円)または空き家住宅(上限50万円)に認定されたものが対象。

【特に注意】ブロック塀の助成事業は、申請期限が令和7年11月28日までと残りわずかです。市の予算がなくなり次第終わってしまうため、対象になる方は早めに検討を始めることを強くおすすめします。

※制度の最新情報や申請様式は、必ず自治体の公式サイトをご確認ください。
武蔵村山市の公式サイトで詳細を見る

廃棄物処理と分別ルール

家庭ごみの直接持ち込みは長期間できなくなっていますが、解体で出る産業廃棄物については、市南部の伊奈平地区に処理施設が集まっており、運搬費用を安く抑えやすいという利点があります。

解体前に家の中に残った家具などの「一般廃棄物(家庭ごみ)」の処分には注意が必要です。小平・村山・大和衛生組合の焼却施設が建て替え工事のため、令和9年度末頃までごみの直接持ち込みが一切できなくなっています。そのため、残置物の処分は市の戸別収集を利用するか、民間の許可業者に依頼しなければなりません。

一方で、解体工事で出るコンクリートガラなどの「産業廃棄物」については、市南部の伊奈平地区に中間処理施設がたくさん集まっており、「産廃銀座」と呼ばれるほどです。市内で工事をする場合、処分場までの距離が短いので運搬費用を抑えやすく、これは解体業者にとって有利な条件といえます。

運営者 稲垣運営者 稲垣

武蔵村山市での解体工事は、多摩モノレール延伸と新青梅街道の拡幅で、街が大きく変わろうとしている点を理解しておくことが大切です。公共事業にともなう立ち退き需要が多い一方で、北部の斜面地では擁壁や狭い道に対応できる技術力を持った業者を選ぶ必要があります。期限が迫る補助金を上手に使いながら、産業廃棄物の処理がしやすいという地域のメリットを、きちんと見積もりに反映してくれる業者を選ぶことが重要です。

武蔵村山市の解体費用相場

建物構造 坪単価あたりの解体費用 価格幅
木造 43,400 33,800~65,000
鉄骨造 55,000 28,800~100,000
RC造 85,000 65,000~120,000
内装解体 39,800 15,000~79,900

※費用相場データは、一般社団法人あんしん解体業者認定協会の提供データをもとに、スッキリ解体が独自に分析・算出したものです。

優良な解体業者の選び方

解体業者を選ぶ際は、価格だけでなく「建設業許可の有無」「過去の行政処分歴」「工事賠償責任保険の加入」など、多角的なチェックが必要です。以下の記事では、優良業者を見極めるための18のチェックポイントを専門家が詳しく解説しています。契約前にぜひご一読ください。

当サイト独自の50の調査項目

掲載業者は、口コミや広告といった曖昧な情報ではなく客観的な事実情報を掲載しています。

調査項目(全50項目)を見る

企業経験・規模 (7)

1,000件以上の実績 500件以上の実績 創業30年以上 従業員30人以上 中間処理場保有 公共工事の経験 重機保有

対応工事 (10)

アスベストレベル1,2除去 ブロック塀 土木工事 リフォーム工事 新築工事 外構工事 火災 杭抜き工事 県外出張 樹木伐採

保有資格 (9)

建設業許可 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬業許可 産業廃棄物処分業許可 石綿作業主任者 建築物石綿含有建材調査者 解体工事施工技士 1級土木施工管理技士 1級建設機械施工管理技士

安全対策・リスク管理 (7)

工事賠償責任保険 違反歴なし 表彰・受賞 現場清掃 ISO認証 電子マニフェスト 地域貢献・ボランティア

顧客対応・サービス (17)

自社ホームページ 無料見積もり 不要品回収 不要品買取 不動産取引 補助金・助成金申請 土地活用 滅失登記 建設リサイクル届 近隣挨拶 翌営業日連絡 クレジットカード 解体ローン SNS 土対応 日祝対応 年中無休

※項目にカーソルを合わせると詳細な説明が表示されます。

武蔵村山市の解体業者一覧

武蔵村山市の解体業者、全6社をご紹介します。

株式会社光翔の公式サイトスクリーンショット

株式会社光翔

武蔵村山市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社光翔は、すべての工程を自社の専門スタッフで担う「自社一貫施工」を採用しています。下請け業者を介さないため中間マージンが発生せず、費用は坪単価30,000円(税込)からとなっています。また、10年以上にわたり無事故・無違反を継続している点は、同社の特徴の一つです。この記録は、安全管理体制が日頃から機能していることを示唆しています。現場を常にきれいに保つことも重視しており、近隣への丁寧な配慮がうかがえます。初めて解体工事を依頼する方でも、安心して相談できる会社の一つです。

スッキリ解体の分析

「10年以上無事故・無違反」という記録は、業者を選ぶ際の重要な判断材料になります。大きな重機を扱う解体現場では、日々の小さな安全確認の積み重ねがなければ、これほど長く無事故を続けることは難しいからです。工事中の事故は、依頼する側にとって最も心配な点の一つだと思います。言葉だけでなく、客観的な記録として安全性の高さを示している業者であれば、安心して工事を任せやすいと考えられます。

注目ポイント
  • 10年以上にわたる無事故・無違反の記録
  • 常に清潔に保たれた工事現場と近隣への配慮
  • 解体から不動産売却まで対応する自社一貫体制
有限会社新城重機の公式サイトスクリーンショット

有限会社新城重機

武蔵村山市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

有限会社新城重機は、創業から建物3,000棟以上、工作物を含めると5,000件を超える解体工事を手掛けてきました。同社の特徴は、アスベスト調査や汚染土壌の処理、業務用エアコンのフロンガス回収、機密文書の溶解処理といった、法律で厳しく定められた専門業務まで一貫して請け負っている点です。通常、これらの特殊業務はそれぞれ専門の業者へ依頼が必要になる場合があります。その点、同社はすべて自社で対応できるため、発注者は複数の業者とやり取りする手間が省け、手続きや管理を一本化できます。こうした幅広い業務への対応は、同社が重機をはじめとする多くの設備を保有していることで可能となります。

スッキリ解体の分析

解体工事では、建物を壊すだけでなく、法律に基づいたさまざまな手続きが求められます。特に、汚染された土壌の処理やアスベスト、フロンガスの回収は、専門の許可や技術がなければ安全に扱うことができません。これらを別々の業者に依頼すると、工事の工程が複雑になったり、どこにどの手続きを任せているのか分かりにくくなったりする可能性があります。新城重機のように、解体から法的に定められた特殊な作業までまとめて引き受けてくれる業者であれば、コンプライアンス面のリスク管理も含めて、安心して相談しやすいでしょう。

注目ポイント
  • 工作物を含め5,000件を超える施工実績
  • 汚染土壌処理やフロン回収など専門業務への対応力
  • 重機などの自社保有設備による柔軟な現場体制
株式会社四光建設の公式サイトスクリーンショット

株式会社四光建設

武蔵村山市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社四光建設は、費用や近隣トラブルといった解体工事で起こりがちな不安に対して、具体的な対応策を提示している会社です。公式ウェブサイト上では、「現地調査後の見積もりから追加料金はいただかない」「万が一、隣の家を破損させた場合はすべて修繕する」と明記しています。学校や駅、医療施設など、多くの人が利用する公共施設の解体実績も持っています。周辺環境への細やかな配慮が求められる工事の経験が豊富であるため、住宅街での解体も安心して任せやすいでしょう。解体後の外構工事やリフォームまで一貫して依頼が可能です。

スッキリ解体の分析

解体工事では「見積もり以上の費用を請求されないか」という点が、依頼する側にとって大きな心配事の一つです。その点、株式会社四光建設がウェブサイトで「追加料金なし」と公言していることは、業者選びの参考になります。一般的に、解体中には地中から予期せぬ障害物が出てくるなど、追加費用が発生する可能性は少なくありません。それにもかかわらず追加料金を取らないと明言できるのは、事前の現地調査が丁寧で、見積もりの精度が高いことの表れだと考えられます。こうした明確な姿勢は、依頼者の金銭的な不安を軽くしてくれます。

注目ポイント
  • 「追加料金なし」「隣家破損時の全額修繕」をウェブサイト上で公言
  • 学校や駅といった公共施設の解体実績
  • 解体後の外構工事、リフォームにも対応
有限会社ヤナイ興業の公式サイトスクリーンショット

有限会社ヤナイ興業

武蔵村山市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

有限会社ヤナイ興業は、1997年の創業以来、環境への配慮を重視した事業を展開しています。同社の特徴は、建物の解体から、そこで発生した廃棄物の収集運搬、再資源化までを一貫して管理している点です。廃棄物処理においては3Rを徹底し、環境負荷を減らす取り組みを行っています。また、1都6県という広い範囲で産業廃棄物収集運搬業許可を取得しているため、法令を遵守した適正な処理が可能です。

スッキリ解体の分析

ヤナイ興業は、解体工事を「廃棄物を生む作業」ではなく、「資源を回収する工程」と捉えている点が特徴的です。この考え方は、現場で出る廃棄物をいかに丁寧に分別し、リサイクルに回すかという姿勢に表れます。解体作業そのものだけでなく、その後の廃棄物処理まで含めて環境への影響を少なくしたいと考える方にとって、同社の取り組みは業者選びの参考になるでしょう。

注目ポイント
  • 解体工事を通じた「地域循環型経済」への貢献
  • 3R(リデュース・リユース・リサイクル)の徹底
  • 1都6県にわたる産業廃棄物収集運搬業許可の取得
株式会社クラテックの公式サイトスクリーンショット

株式会社クラテック

武蔵村山市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社クラテックは、1972年に創業した総合建設会社です。長年にわたり、新築やリフォーム事業を中心に手掛けてきました。同社の特徴は、建て替えの際に解体から新築まで全ての工程を一つの窓口で担当している点です。そのため、施主が解体業者と建築会社を別々に探して調整する必要がありません。設計から施工、完成後のメンテナンスまで一人の担当者が全体を管理するため、業者間の引き継ぎミスや連絡の行き違いが起こりにくい体制です。建て替えに関する相談先を一本化したい場合に、検討しやすい業者と言えます。

スッキリ解体の分析

建て替えの際、解体と建築を別々の会社に依頼すると、工事の連携がうまくいかないことがあります。例えば、新しい家の基礎工事に最適な整地がされておらず、追加の費用や工期が発生してしまう、といったケースです。

その点、クラテックのように建築会社が解体から一貫して管理する場合、こうした心配が少なくなります。次の建築プランを熟知した上で解体工事を進めるため、「どの深さまで掘り起こすか」「地盤をどう固めるか」といった点を、最終的な家の品質から逆算して考えてくれるからです。工事全体の流れを安心して任せやすいでしょう。

注目ポイント
  • 創業1972年、新築やリフォームを主力とする総合建設会社
  • 解体から設計、施工、アフターメンテナンスまで自社で完結
  • 次の建築を前提とした解体計画と土地の造成提案
株式会社比留間組の公式サイトスクリーンショット

株式会社比留間組

武蔵村山市
公共工事実績あり
アスベスト調査資格者在籍
業者紹介

株式会社比留間組は、1974年から50年にわたり武蔵村山市で解体工事業を営んでいます。特筆すべきは、ウェブサイトなどで大々的な宣伝を行わず、顧客からの口コミや紹介を中心に事業を続けてきた点です。これは、一つひとつの工事の質が高く、顧客の満足度がなければ成り立ちません。木造家屋だけでなく、鉄骨造やRC造の建物にも対応しており、長年の経験から様々な建物の構造を熟知しています。地域で長く信頼できる業者を探している場合、有力な選択肢の一つとなるでしょう。

スッキリ解体の分析

ウェブサイトでの宣伝に頼らず50年も事業を続けられるのはなぜでしょうか。それは、過去に工事を依頼したお客様がその仕事ぶりに満足し、知人や友人に「良い業者だ」と紹介してくれるからです。解体工事は、騒音や振動など近隣への配慮が欠かせません。丁寧な作業や誠実な対応がなければ、良い評判は生まれないものです。同社が50年間、広告なしで事業を継続してきたという事実は、そのまま仕事の質と地域からの信頼の高さを示していると考えられます。

注目ポイント
  • 1974年創業、武蔵村山市で50年の事業実績
  • 木造から鉄骨造、RC造まで幅広い建物に対応
  • 宣伝に頼らず、顧客からの紹介や口コミが中心

武蔵村山市の解体業者が見つかりませんでした。

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解体業者の選び方でよくある質問

「建設業許可」と「解体工事業登録」を持つ業者、どちらに依頼すべき?

「建設業許可」と「解体工事業登録」の差を判断基準にすることはおすすめしません。

建設業許可は取得要件に「建設業の管理責任者として5年以上の経営経験」や「500万円以上の自己資本または資金調達力があること」などが定められているため、企業として一定の信頼感が担保されていると言えます。

しかし解体工事業登録のみを行ってる業者が信頼に欠けるわけではありません。建設業許可の取得に向けて違反や事故を起こさないようコンプライアンス意識を高く持っている業者も数多く存在します。

解体業者によって見積金額に差が生まれるのはどうしてですか?

それぞれの解体業者には得意分野・苦手分野があるからです。

同じ現場を見積もったとしても、解体業者ごとに見積金額に差が出るのが普通です。これは、「解体工事の経験」「重機などのリソース」「資格保有者」「職人の技術」などが解体業者によって異なるためです。

例えば過去に火災現場の解体を多く手掛けている業者は、火災現場が初めての業者よりも手順や流れを熟知しているため、工事をスムーズに進められます。複雑な案件であればあるほど、業者の経験値が工期に影響します。

また、重機を自社で数多く保有していればリース代(借りる費用)がかかりませんし、アスベストの調査・除去に対応できる資格を保有していれば外注の費用がかかりません。

このような要素によって解体業者には得意分野・苦手分野が存在するため、ご自身の解体現場に適した業者に依頼するようにしましょう。

もし解体業者が不法投棄をしても、依頼した側は責任に問われませんか?

いいえ。工事の依頼主も責任に問われることがあります。

廃棄物がどのように処分されたか責任を負うのは「廃棄物の排出事業者」です。廃棄物処理法では解体業者ではなく工事の発注者(依頼者であるあなた自身)が排出事業者であると定められています。

不法投棄が行われた際、排出事業者に監督責任上の過失があると認められる場合は責任を問われる可能性があります。

  • 相場より著しく安い価格と分かりながら契約した場合
  • 許可・登録のない業者と知りながら依頼した場合
  • 書面での契約を交わしていない場合

上記のような場合は依頼主の過失とみなされる恐れがあるため、解体業者の体制や見積書の内容は事前に確認しておきましょう。

相場よりも見積書の金額が高い場合はどうすれば良いですか?

相見積もりをして、「あなたの解体現場の適正価格」を見極めましょう

インターネット検索などで得られる「一般的な解体費用相場」は、参考にはなりますが絶対的なものではありません。例えば「アスベストの量が多い」「敷地の周囲が狭く重機が通れない」「残置物(不用品)の量が多い」など、個別の事情によって費用は高額になってしまいます。

あなたの解体現場の適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切です。その中で著しく高額な業者、著しく安価な業者は依頼を避けるのが無難です。

また、どのような条件下で費用が高くなるのかを事前に調べておくことで、それが正当な金額なのかを判断しやすくなります。

ホームページを持っていない業者に依頼をしてはダメですか?

問題ありません。ただし、業者の実態は確認しておきましょう。

解体業界ではインターネットでの情報発信を行わない事業者も多く、優良な解体業者でもホームページを持っていないことがあります。

ホームページを公開していない業者でも、実際に連絡・やり取りをした際に施工実績や得意な工事、料金体系など、気になる点が確認できれば問題ありません。

また、「普段から付き合いがある」「信頼できる人から紹介してもらった」など、業者の実態が確認できているケースであれば、ホームページの有無を気にする必要はありません。

ただし、世の中には「ペーパーカンパニー」と呼ばれる"名前だけが存在し実態を持たない会社"も存在するため、全く知らない業者に依頼をする際には十分注意しましょう。

解体現場と同じ市区町村の解体業者に依頼するのが普通ですか?

いいえ。他の市区町村や都道府県の解体業者への依頼も検討してみましょう。

解体業者は本社の所在地だけでなく、複数の市区町村・都道府県に出張できることがほとんどです。相見積もりの結果に納得いかない場合は、他の地域も含めて相見積もりを行うことで、より良い条件での契約を目指しましょう。