
古くなったカーポートを撤去したいけど、いくらかかる?自分で壊せるの?
結論から言うと、カーポートの撤去費用は3万~20万円。材質(アルミ・鉄など)や設置方法、サイズによって大きく異なります。DIYなら費用を抑えることも可能ですが、ケガや事故のリスクがあるため、基本的には専門業者への依頼がオススメです。
ほん記事では、カーポート撤去の費用相場・費用を抑える方法(補助金・業者比較)・DIYの手順と注意点・業者選びのポイント・土地の活用方法まで、初めての方にも分かりやすく解説しています。
- 撤去費用は3万円〜20万円、サイズや材質で変動
- DIYは費用節約になるがケガやトラブルのリスク大
- 基本は専門業者に依頼、相見積もりや補助金利用でさらにお得に!


中野達也。一般社団法人あんしん解体業者認定協会理事。解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。


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カーポートの撤去費用相場はいくら?


カーポートの撤去費用は、その条件や作業内容によって異なります。弊社の過去データを基にした相場表は次の通りです。
▼カーポートの撤去費用相場 | |
---|---|
条件 | 撤去費用相場 |
カーポートのみを撤去する場合 | 5万円~20万円/式 |
建物の解体と同時にカーポートも撤去する場合 | 3万円~15万円/式 |
▼カーポートの撤去費用相場 | |
---|---|
条件 | 撤去費用相場 |
カーポートのみを撤去する場合 | 5万円~20万円/式 |
建物の解体と同時にカーポートも撤去する場合 | 3万円~15万円/式 |
カーポートの撤去費用は単体で行う場合で5~20万円、建物の解体と同時に行う場合で3~15万円が目安です。
カーポート単体の撤去は、重機の運搬費や作業員の手配が「カーポートのためだけ」にかかるため費用が高くなりやすいです。一方、建物解体と同時に行う場合は、これらの費用をまとめて分散できるため、コストを抑えられます。
カーポート撤去費用に影響するポイント
費用が安くなりやすい条件(壊しやすい場合)
- 基礎(土台)は残し、支柱を地面の高さで切断するだけ
- 柱がアルミ製など軽量で扱いやすい素材
- 駐車1台分の小規模カーポート
費用が高くなりやすい条件(壊しにくい場合)
- コンクリート土間の基礎まで完全撤去が必要
- 屋根に有害物質「アスベスト」が含まれている可能性がある
- 駐車2台以上の大型カーポート
カーポートの撤去費用の内訳


カーポートの撤去費用は主に次の4つの費用で構成されています。
1. 撤去作業費


カーポートを壊すための作業員の人件費です。
2. 廃材の運搬処理費


撤去で出た廃材の運搬や処分にかかる費用で、一般的に1万〜2万円が相場です。
3. 機械器具および燃料費
重機のレンタル代や燃料費、機械の移動費などが含まれます。ただし、カーポートだけを撤去する場合は工事規模が小さいため、重機を使わず人の手で撤去されるケースも多く、この費用がかからないこともあります。
4. 諸経費


現場管理費や各種申請費用、その他予備費用などが該当します。
見積書の注意点
見積書の書き方は撤去業者によって異なります。中には見やすさを重視してあえて項目を省略する場合もありますが、業者側のミスで必要な項目が抜けている場合もあります。こうしたミスに気づかず契約してしまうと、後から無駄な追加費用が発生するリスクもあるので注意が必要です。
契約前には、次の3つのポイントをしっかり確認しておきましょう。
- 見積金額以外に追加費用が発生しないか
- 追加費用が発生する場合、その具体的な条件は何か
- 工事内容に認識のズレがないか
同じ工事でもこんなに違う!


※画像はクリックで拡大できます。
カーポートの撤去費用を安く抑える4つの方法


複数業者から見積もりを取る
カーポートの撤去時は、2~3社以上の業者から見積もりを取り、比較することをオススメします。費用の相場がつかめるうえ、信頼できる業者を選びやすくなります。
でも、自分で何社も連絡するのは大変……そんなときは「無料一括見積サービス」が便利です。これは、厳しい審査をクリアした優良業者から一括で見積もりを取れるサービスで、効率よく安心して比較検討ができます。
実際にこのサービスを使った方の中には、カーポートの撤去費用を4万9,000円節約できたケースもあります。


※画像はクリックで拡大できます。
ただし、安さだけで決めるのはNGです。最初は安く見せておいて、あとから不当な追加費用を請求する悪徳業者もいます。そんなトラブルを防ぐためにも、実績や口コミ、対応の丁寧さなどもチェックして、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
補助金制度を活用する
2025年5月時点では、カーポート単体の撤去だけで使える補助金制度は原則ありません。しかし、他の工事とあわせてカーポートを撤去する場合、条件によって補助金が適用されることがあります。
たとえば次のようなケースです。
- 老朽化した空き家を解体する際に、カーポートも撤去する場合
→ 空き家解体の補助金が使える可能性あり - カーポートがブロック塀とつながっており、倒壊の恐れがある場合
→ 危険ブロック塀の撤去・修理に関する補助金が適用されることも
申請条件や必要書類などの調べ方
補助金の詳しい内容は、お住まいの自治体の公式サイトで確認できます。多くの場合、「補助金要綱」という資料に、申請条件や必要書類、対象となる工事内容、支給額などがまとめられています。
ただし要綱が公開されていなかったり、情報が分かりにくかったりする場合もあるので、不明点があれば自治体に直接問い合わせてみるのが確実です。



補助金を申請する際は、書類の不備や準備の遅れで申請が通らなかったり、抽選枠が埋まってしまうこともあります。そのため、早めの行動と丁寧な準備が大切です。
外構業者に依頼する
カーポートだけを撤去したいなら、外構業者への依頼がオススメです。
建物解体も扱う解体業者や工務店の場合、作業に関わる職人は有資格者であることが多く、どうしても人件費が高くなりがちです。一方、外構業者はカーポートやフェンス、門まわりなどの外まわり工事を専門にしており、資格が不要な範囲で効率的に作業できるため、作業単価を抑えられるケースが多いのです。
なお、ホームセンターでも外構工事を請け負っていますが、次の点に注意が必要です。
- 「購入者向けの設置サービス」のみ対応が多い
- 取り扱い商品はメーカー品に比べて強度や耐久性がやや劣ることがある
利用する前に、対応できる工事の範囲や、新たに取り付けるカーポートの性能・耐久性をしっかり確認しておくことが大切です。
小規模であればDIYで撤去する
カーポートのサイズが小さく、構造が単純であれば、自分で撤去(DIY)することも可能です。
ただし、高所作業・金属の切断作業など危険を伴う工程が多く、安全性に不安がある場合は無理に行わないようにしましょう。とくにDIY初心者や高齢の方には、あまりオススメできません。
「費用を抑えたい」「工具の扱いに慣れている」といった理由でDIYに挑戦したい場合は、次の章でDIYに必要な費用・道具・注意点を詳しくご紹介します。
カーポート撤去をDIYするには?


DIYにかかる費用
カーポートを自分で撤去する場合、費用の目安は約3万6,000円~で、その多くは道具の購入費です。
- ▼撤去費用である約3万6,000円の内訳
-
- 道具の購入費:3万5,600円~
- 廃材の処分費:1,200円~
合計:3万6,000円~
「廃材の処分費」の参考:川崎市粗大ごみインターネット受付|川崎市
※自治体によっては、DIYで出た廃材を粗大ゴミとして回収してくれるため、処分費を抑えられることがあります。事前に地域の粗大ごみルールを確認しておきましょう。
DIYに必要な道具
DIYで安全かつ効率よく作業を進めるためには、次の道具が必要です。
道具 | 画像 | 特徴 | 価格 |
---|---|---|---|
1. インパクトドライバー | ![]() ![]() | ボルトやネジを簡単に外せる。 | 約7,000円~ |
2. レシプロソー(セーバーソー) | ![]() ![]() | 支柱やフレームの金属部分を切断できる。 | 約6,000円~ |
3. バール | ![]() ![]() | しっかり固定された部材をこじ開けられる。 | 約2,000円~ |
4. 脚立 | ![]() ![]() | 高い場所で安全に作業できる。 | 約1万円~ |
5. インスタントモルタル | ![]() ![]() | 支柱跡などの穴を埋められる。 | 約800円~ |
6. ヘルメット | ![]() ![]() | 落下物などから頭部を守れる。 | 約2,500円~ |
7. 防塵ゴーグル | ![]() ![]() | 作業中に出るホコリや破片から目を守れる。 | 約600円~ |
8. 防塵マスク | ![]() ![]() | ホコリを吸い込まないようできる。 | 約2,000円~ |
9. 手袋 | ![]() ![]() | 手のケガ防止や滑り止めになる。 | 約700円~ |
10. 安全靴 | ![]() ![]() | 重い物を落とした時などに足を守ってくれる。 | 約4,000円~ |
道具 | 画像 | 特徴 | 価格 |
---|---|---|---|
1. インパクトドライバー | ![]() ![]() | ボルトやネジを簡単に外せる。 | 約7,000円~ |
2. レシプロソー(セーバーソー) | ![]() ![]() | 支柱やフレームの金属部分を切断できる。 | 約6,000円~ |
3. バール | ![]() ![]() | しっかり固定された部材をこじ開けられる。 | 約2,000円~ |
4. 脚立 | ![]() ![]() | 高い場所で安全に作業できる。 | 約1万円~ |
5. インスタントモルタル | ![]() ![]() | 支柱跡などの穴を埋められる。 | 約800円~ |
6. ヘルメット | ![]() ![]() | 落下物などから頭部を守れる。 | 約2,500円~ |
7. 防塵ゴーグル | ![]() ![]() | 作業中に出るホコリや破片から目を守れる。 | 約600円~ |
8. 防塵マスク | ![]() ![]() | ホコリを吸い込まないようできる。 | 約2,000円~ |
9. 手袋 | ![]() ![]() | 手のケガ防止や滑り止めになる。 | 約700円~ |
10. 安全靴 | ![]() ![]() | 重い物を落とした時などに足を守ってくれる。 | 約4,000円~ |
DIYによるカーポート撤去では、思わぬケガのリスクが伴います。金属の破片が飛散する危険性もあるため、ゴーグル・手袋・安全靴などを必ず着用し、安全対策を万全に整えて作業を行いましょう。
DIYで注意すべき3つのポイント
1. アスベストの有無を確認する
実は、カーポートをDIYで撤去できるのは、事前にアスベスト検査を行い、「非含有」と確認された場合に限られます。
アスベストを含む建材は、法律により資格を持つ専門業者でなければ撤去できません。とくに「スレート屋根」はアスベストを含むケースが多いため、注意が必要です。
▼アスベスト含有の可能性があるスレート屋根


アスベスト調査の依頼先や費用については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。


2. 必要な届け出があるか確認する
次の条件に該当する場合は、事前に届け出が必要です。
- 道路を作業スペースに使う場合
警察署に「道路使用許可」が必要です。 - カーポートの床面積が10m2を超える場合
自治体に「建築物除却届」が必要です。(※1台用カーポートは約12m2であるため、該当するケースが多めです。)
違反すると罰則(罰金・懲役)が科される場合もあるため、必ず事前に確認しましょう。
- 道路使用許可を無許可で行った場合
5万円以下の罰金、または3ヶ月以下の懲役が科されることがあります。 - 建築物除却届の未提出の場合(床面積10㎡超の撤去工事)
50万円以下の罰金が科される可能性があります。
3. 近隣への配慮を忘れずに
作業時は騒音や振動が発生します。住宅街では近隣トラブルを避けるため、作業前の挨拶と事前周知が効果的です。
また、金属片が飛散する恐れもあるため、養生シートの設置や、通行人への配慮も忘れずに行いましょう。
DIY手順
カーポートの撤去作業では、何よりも安全第一が基本です。作業は必ず「上(屋根)から下へ」の順に進めましょう。
屋根のパネルを外す


画像引用:カーポートの解体・撤去の流れ|リプロが紐解く、これからの「解体新書」
高所での作業になるため、転倒防止のため安定した脚立を使うことをオススメします。できれば2人で作業し、1人が屋根のパネルを外し、もう1人が脚立の支えやパネルの受け取り・運搬を担当すると、安全で効率よく進められます。
全体の骨組みを解体する


画像引用:カーポートの解体・撤去の流れ|リプロが紐解く、これからの「解体新書」
パネルの撤去が終わったら、次はカーポートの骨組みを外します。骨組みはボルトやナットで固定されていることが多いので、インパクトドライバーを使って順番に解体しましょう。骨組みは鉄やアルミ製で重さや大きさもあるため、周りを傷つけないよう慎重に扱うことが大切です。
こちらも安全のために2人で作業するのがオススメです。1人が解体を担当し、もう1人が部材の受け取りや運搬をサポートすれば、効率よく進められます。



取り外した鉄やアルミは、金属回収業者やリサイクルショップで買い取ってもらえる場合があるので、廃材とは分けて保管しておくと処分がスムーズになりますよ。
支柱(基礎)を切断する


画像引用:カーポートの解体・撤去の流れ|リプロが紐解く、これからの「解体新書」
カーポートの支柱は、地面の中に約60cm埋まっているので、完全に抜くのは大変です。掘り起こす作業が必要で、かなり時間も労力もかかるため、とくに理由がなければ、地面ギリギリのところで切断する方法が一般的です。
切断にはレシプロソーを使い、支柱が倒れないように誰かがしっかり支えてあげることが大事です。安全に気をつけて、慎重に進めましょう。
地面を補修する


画像引用:カーポートの解体・撤去の流れ|リプロが紐解く、これからの「解体新書」
支柱を切断したあとは、切断面をインスタントモルタルでしっかり補修しましょう。切った部分は粗くて鋭くなっているので、そのままだとケガの原因になります。モルタルでしっかり覆って乾燥させることで、安全に仕上げられます。
作業場を片付けて完了
カーポートを撤去すると廃材が出るため、必ずきちんと処分しましょう。廃材の処分ルールは地域によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。不法投棄は法律で禁止されており、違反すると5年以下の懲役や最大1,000万円の罰金が科されることもありますので十分ご注意ください。
カーポート撤去業者の3つの選び方


産業廃棄物の取り扱いに必要な許可を取得している
撤去工事では、金属くずやコンクリートくずなどの産業廃棄物が発生します。これらを適切に運搬・処分するには、次のいずれかの許可が必要です。
- 産業廃棄物収集運搬業許可:産業廃棄物を収集・運搬するための許可です。
- 産業廃棄物処分業許可:産業廃棄物を収集・処分まで一貫して行うための許可です。
これらの許可を持たずに工事を行うのは違法であり、不法投棄などの重大なトラブルにつながるおそれも。依頼前に、業者が正しく許可を取得しているかを確認しましょう。
許可の確認ポイント
- 許可証の有効期限が切れていないか?
有効期限が切れている許可証では工事はできません。必ず最新の情報をチェックしましょう。 - 工事を行う地域に対応した許可か?
許可は都道府県単位で発行される場合もあるため、工事現場に対応しているか要確認です。 - 廃材処分を外部に委託する場合、委託先も許可を持っているか?
委託先が無許可だった場合、不法投棄などのトラブルに発展するおそれがあります。
許可の調べ方
産業廃棄物処理事業振興財団の「処理業許可情報検索」で業者名を検索することで、取得状況を確認できます。
実績や評判が良い
信頼できる撤去業者を選ぶためには、「実績」と「評判」をチェックすることが大切です。
実績が豊富な業者は、多くの現場経験からスムーズで丁寧な工事が期待できます。また、評判の良い業者は、近隣への配慮や説明対応がしっかりしていることが多く、安心して任せられます。
実績や評判を調べる4つの方法
実績や評判を調べる際には、一つの情報を鵜呑みにせず、複数の情報を比較することで情報の信憑性が高まります。
- 撤去業者のホームページ
施工事例やお客様の声が掲載されている場合が多く、中には工事の流れを写真付きで丁寧に紹介しているサイトもあります。 - 口コミサイトやSNS
GoogleやYahoo!で業者名を検索したり、X(旧Twitter)やFacebookで実際の利用者の投稿をチェックすると、リアルな評価がわかります。 - 知人からの紹介
実際に工事を依頼した知人からの紹介は、非常に信頼度が高い情報源です。ネットには載っていないリアルな体験談や、細かな対応の様子なども聞けるかもしれません。 - ネガティブ情報検索
国土交通省が提供している「ネガティブ情報検索システム」を使えば、過去に処分歴のある撤去業者かどうかを調べられます。
担当者と相性が合う
撤去工事では、現地調査から契約、工事中の連絡、アフターフォローまで、担当者とのやり取りが何度も発生します。相性が悪いと、コミュニケーションがうまくいかず、トラブルの原因になることもあります。
現地調査などで直接話すときは、次のポイントを確認しながら、安心して任せられる相手かどうかを見極めましょう。
- 書面できちんと契約してくれるか
- 連絡がつきやすいか
- 工事内容や注意点を丁寧に説明してくれるか
- 質問にしっかり答えてくれるか
- 言葉づかいや態度に気配りがあるか


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カーポートの撤去手順【見積もりから工事完了まで】


カーポートの撤去工事は、次の手順で進められます。
- 業者選び
- 契約の締結
- 撤去工事(撤去〜地面補修)
- 廃棄物の処理と清掃
- 完了後の現場確認
それでは、それぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。
業者選び
まずは、撤去工事をお願いする業者を探します。費用やサービス内容を比較するために、相見積もりがオススメです。
また、見積もり前の現地調査には立ち会い、カーポートの場所や状態を説明しましょう。正確な見積もりが出せるため、追加費用のリスクが減ります。



複数の業者に見積もりを依頼するなら、現地調査はできるだけ同じ日にまとめると効率的です。ただし、同時に呼ぶのはマナー違反。業者同士が鉢合わせしないよう、時間に余裕を持たせて調整しましょう。
契約の締結
現地調査の後、業者から見積書が提出されます。内容に納得できたら、工事内容・費用・スケジュールなどを再確認してから契約を結びます。契約時には、見積書と契約書の内容が一致しているかのチェックが必須です。ここを曖昧にすると、後になってトラブルになる恐れがあります。
撤去工事(撤去〜地面補修)
契約が終わったら、いよいよ工事開始です。通常は1~2日で完了します。ただし、次のようなケースでは工事の前に届け出が必要です。
- 道路を作業スペースに使う場合
警察署に「道路使用許可」が必要です。 - カーポートの床面積が10m2を超える場合
自治体に「建築物除却届」が必要です。(※1台用カーポートは約12m2であるため、該当するケースが多めです。)
届け出については、業者に「必要かどうか?誰が申請するのか?」を必ず確認しましょう。代行してもらえる場合は、手数料が見積もりに含まれているかどうかもチェックしておくと安心です。
また、近隣へのあいさつや騒音対策、安全対策なども工事前にしっかり打ち合わせておきましょう。
廃棄物の処理と清掃
撤去工事で出た金属くずやコンクリートくずなどの産業廃棄物は、法令に基づいて適切に処理されます。
また、作業終了後は現場の清掃も行われるのが一般的です。業者選びの際に、清掃の丁寧さまで確認しておくと安心です。
完了後の現場確認
完工時には必ず撤去業者と一緒に現場を確認しましょう。不具合が見つかっても早めに伝えれば対応してもらえる可能性が高いですが、時間が経つと証明が難しくなり、対応してもらえないこともあります。
カーポート撤去後の土地の活用方法


カーポートを撤去したあとの土地には、主に次の3つの活用方法があります。
- 駐車場として再利用する
→ 手軽で実用的。そのまま使えるケースも - 庭や家庭菜園にする
→ 緑や花に囲まれた癒しの空間に - 物置を設置する
→ 収納力アップで家まわりもスッキリ
それぞれの特徴や費用の目安を、分かりやすくご紹介します。
駐車場として再利用する
もっとも手軽なのは、撤去したスペースをそのまま駐車場として使う方法です。もともと舗装されていれば、追加工事なしで使えることもあります。
駐車場の種類と設置費用相場




画像引用:(左)O様邸 | 海老名市 | オープンタイプ|施工事例|新建エクスプランニング、(右)アリュース シリーズ|商品を探す|YKK AP株式会社
タイプ | 設置費用相場 | 特徴 |
オープンタイプ (写真左) | 0円~ | ・撤去後の地面をそのまま利用可能 ・追加費用はほとんどかからない ・車は雨や日差しの影響を受けやすい |
カーポート付きタイプ (写真右) | 1台用:10万円~ 2台用:25万円~ 3台用:85万円~ | ・雨風や紫外線から車を保護できる ・快適さや便利さを重視する方にオススメ |
タイプ | 設置費用相場 | 特徴 |
オープンタイプ (写真左) | 0円~ | ・撤去後の地面をそのまま利用可能 ・追加費用はほとんどかからない ・車は雨や日差しの影響を受けやすい |
カーポート付きタイプ (写真右) | 1台用:10万円~ 2台用:25万円~ 3台用:85万円~ | ・雨風や紫外線から車を保護できる ・快適さや便利さを重視する方にオススメ |
「カーポートは建ぺい率に含まれる」ことに注意
カーポートは屋根と柱がある構造のため、原則として「建ぺい率」に含まれます。設置を検討する際は、必ずお住まいの地域のルールを確認しましょう。
「建ぺい率」とは、敷地面積(土地の坪数)に対して建てられる建物の面積(家の坪数)の割合を指します。建築基準法や各自治体の条例によって上限が定められており、その範囲を超えて建物を建てることはできません。
ただし、自治体によっては「建ぺい率の緩和措置」が設けられており、条件を満たすカーポートなら一部を建築面積から除外できるケースもあります。詳しくは自治体のホームページなどで事前に確認しましょう。
庭や家庭菜園にする
日当たりのよい場所なら、庭や家庭菜園として活用するのもオススメです。ガーデニングや家庭菜園は、生活に楽しみや癒しを与えてくれます。
地面の仕上げ方法と費用相場








画像引用:(左上)コンクリートで庭は出来るのか?メリットとデメリット|株式会社心エクステリアデザイン
家庭菜園の初期費用目安


家庭菜園を始める場合、初期費用の目安は約1万4,500円~です。必要な道具はホームセンターで手軽に揃えることができ、初心者でも安心して始められます。
物置を設置する
使わなくなったカーポート跡地に物置を設置すれば、収納スペースがぐっと増えます。ガーデニング道具やアウトドア用品、自転車などを雨風から守りつつ、家のまわりもスッキリ片付きます。
設置費用の目安
物置の設置費用相場は、約8万2,000円~です。物置の本体価格は、サイズや素材、耐久性、防犯性能などで大きく変わります。用途に合わせて選びましょう。
項目 | 設置費用目安 |
本体価格 | 約3万〜100万円 |
組立・工事費 | 約5万円〜 |
合計費用相場 | 約8万2,000円~ |
参考:物置の設置費用はどのくらい?価格目安や購入方法を詳しく紹介|キロ本店
設置前に確認したい注意点
物置を設置する前には、次のようなポイントを確認しておきましょう。
- 湿気がこもりやすい場所
風通しが悪いと、物置内部に湿気がたまりやすくなり、カビやサビの原因になります。 - 日差しが強すぎる場所
直射日光が当たり続けると、物置本体や収納しているものが劣化するおそれがあります。 - 隣地と距離が近すぎる場所
設置場所が隣地に近すぎると、日当たりや風通しに影響し、近隣トラブルにつながることがあります。 - 用途地域で制限されている場所
地域によっては、土地の使い方に制限がある場合があります。設置前に自治体の建築指導課などで確認しておきましょう。
【まとめ】カーポート撤去で後悔しないために


カーポートの撤去は、ただ壊すだけと思われがちですが、構造や設置状況によって手間も費用も大きく変わります。スムーズに進めるためには、事前の確認や準備が欠かせません。
- 1. 「自分で撤去できる」とは限らない
-
カーポートの撤去は、高所作業や金属の切断など危険がともないます。無理に自分でやると、ケガや事故につながることも。少しでも不安があれば、専門業者に相談するのが安心です。
- 2. 費用相場を知って、比較検討を
-
カーポートの撤去費用は、相場で3万円〜20万円前後。ただし、サイズや素材、基礎の造り、周辺環境によって大きく変動します。複数の業者に見積もりを取り、納得できる価格と対応を比較しましょう。
- 3. ご近所への配慮も忘れずに
-
撤去工事では騒音や振動が発生することがあります。工事前には、近隣の方へ一言あいさつをしておくことで、トラブルを未然に防げます。業者によっては近隣対応も任せられる場合があるので、相談してみましょう。
- 4. 撤去後の活用も考えておく
-
カーポートを撤去したあとの使い道も、事前に考えておくことが大切です。目的に合わせて、その費用もふまえた計画を立てましょう。



カーポート撤去のポイントは「安全面と費用の確認」と「撤去後の活用計画」です。自分に合った進め方を選んで、納得のいく工事を進めましょう。


中野達也。一般社団法人あんしん解体業者認定協会理事。解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。


解体工事で失敗しない!
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