「家にアスベストがあったらどうしよう……」
解体工事を考える時、多くの人が抱えるこの不安。とくに古い建物では、アスベスト使用の可能性が高く、健康への影響を見過ごすことはできません。実際、国土交通省では解体時のアスベスト事前調査を義務化するほど、その危険性と対策の重要性が重視されています。
でもご安心ください。アスベストは、正しい知識と適切な手順を踏めば安全に対応できます。
この記事では、相談実績11万件以上を誇る解体工事の専門家が、アスベストの基礎知識、アスベスト調査・除去の流れと費用相場、アスベスト除去を伴う解体工事での業者の選び方、安全対策までを分かりやすく解説します。不安を解消し、安全な解体工事への一歩を踏み出しましょう!
・有害物質「アスベスト」の危険性が分かる
・なにから始めれば良い?「アスベスト除去工事の流れ」をマスターできる
・「アスベスト調査・除去の費用相場」を把握できる
・知っておくと安心!近隣への影響や自分でできる対策が分かる

中野達也。一般社団法人あんしん解体業者認定協会理事。解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。
アスベストとは?


解体工事のこと調べてると、「アスベスト」ってよく聞くんだけど……あれって結局なに??



アスベストは天然の鉱物繊維なんだ。耐熱性や加工性に優れてて、昔は建材に広く使われてたんだよ。でも、吸い込むと健康にかなり悪影響があるって分かってきて、現在の日本では使用が全面的に禁止されてるよ。



へぇ〜、アスベストって便利だけど危険性が高い物質なんだね!でも今はもう使われてないなら安心だ!



うーん、実はそうとも言い切れないんだよね。古い建物にはアスベストが含まれている可能性が高いから、解体工事の時に注意が必要なんだ。



えぇ、そうなの!?それはちょっと怖いなぁ……



でも大丈夫!ちゃんと知識を持っておけば、しっかり対策できるからね。じゃあ、まずは「アスベストの基礎知識」を、4つに分けてわかりやすく説明するね!
- ▼アスベストに関する4つの基礎知識
-
・アスベストのレベルと特徴
・アスベストが使われている建物
・アスベストの危険性と健康への影響
・アスベストにまつわる法改正
アスベストのレベルと特徴


アスベストは、発じん性(飛散しやすさ)によってレベル1〜3に分類されます。
▼アスベストのレベルと特徴 | |||
---|---|---|---|
レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
使用箇所 | ・団地などの内装仕上げ材での使用も使われている ・鉄骨部分や機械室の天井など | ・配管(主にエルボー部)の保温材 ・煙突内部(煙道)の断熱材 | ・一般家庭にも使われている可能性がある ・内装材(天井、軒天、壁面、床など)として利用 |
発じん性 | 非常に高い | 高い | 比較的低い |
では、それぞれのレベルの特徴について詳しく見ていきましょう。
レベル1:発じん性が非常に高い(最も危険)
レベル1は綿状で飛散しやすく、アスベストのレベルの中でも最も危険とされています。工事前には特別な届け出が必要です。また、解体時には厳重な飛散防止対策が求められ、作業員は防じんマスクや防護服を着用し、曝露を防ぎながら撤去作業を行う必要があります。




画像引用:目で見るアスベスト建材|国土交通省
アスベストとセメントを混ぜ合わせたもので、主な建材の例としては、屋根裏などにモコモコと吹き付けてある「アスベスト吹き付け材」やロックウールの中にアスベストを混入した「石綿含有ロックウール吹き付け材」が挙げられます。耐火建造物の梁や柱・エレベーター周り・ビルの機械室・立体駐車場の天井や壁などに使用されており、耐火性・断熱性・吸音性を目的として使われることが多いです。一般的な木造住宅の建材としてはほとんど使用されていません。
レベル2:発じん性が高い(非常に危険)
アスベストが練り込まれたレベル2の建材は、レベル1の吹き付け材ほど飛散性は高くないものの、断熱目的で空気を含み密度が低いため、一度崩れると大量に飛散する危険性があります。また、アスベスト自体の含有率も高いため、安全とは言えません。レベル2のアスベスト含有建材は、レベル1と同様に発じん性が高く、工事前の特別な工事の届け出が必要です。




画像引用:目で見るアスベスト建材|国土交通省
レベル2の建材の例を挙げると「石綿含有保温材」や「耐火被覆材・断熱材」などがあり、シート状のもので巻き付けて利用されることが多いです。主にボイラー本体・配管・空調ダクトの保温材・屋根用折板裏断熱材・煙突用断熱材などに使用されています。木造戸建てにはほとんど使用されていません。
レベル3:発じん性が比較的低い(やや危険)
レベル3のアスベスト含有建材は、硬い板状に成形されていることが多く、割れにくいため、レベル1・2と比べて、飛散リスクが低いという特徴があります。しかし、一般的な木造住宅でも使用されている可能性があるため、解体時の飛散対策が必要です。また、レベル3の建材も特定建築材料に該当するため、飛散対策や作業基準が適用されます。




画像引用:目で見るアスベスト建材|国土交通省
レベル3の建材の例として、アスベストが混ぜられてある硬い床材や壁材が挙げられます。主に屋根材・外壁材・内装材・ビニール床のタイル・排気や換気のためのダクトを連結するためのパッキンに使用されています。
アスベストが使われている建物


アスベストは、1950年代から1990年代にかけて、多くの建物で使用されていました。とくに、古い住宅・工場・倉庫・学校・公共施設などでは、建材としてアスベストが使われている可能性が高いとされています。具体的には、屋根材・壁材・断熱材・吸音材・内装材などにアスベストが使用されていた事例が多く見られます。
戸建て住宅の場合、以下のような箇所にアスベストが使用されていることがあります。(※画像はクリックで拡大できます。)


画像引用:目で見るアスベスト建材|国土交通省



見た目にアスベストらしき吹き付け材料が確認できなくても、「アスベストがない」と判断するのは危険です。なぜなら、アスベストは天井裏や壁裏など、外から見えない箇所にも使用されている場合があるからです。
- ▼見た目では確認できないアスベストが発見された事例
-
・耐火被覆で表層はアスベストを含有していないロックウールであるが、内側に旧工事のアスベスト吹付けがあった。
・居室で吹付けアスベスト材の上からアスベスト対策工事としてひる石プラスターが吹付けられてあった。他に3層の例もあった。
・共同住宅の最上階で天井ボードの裏に吹付け材があった。
引用:Q19 居室や通路を見渡しても露出した状態のアスベストは見当たりません。健康障害をおこす飛散する恐れのあるアスベストはないと考えてよろしいのでしょうか。|国土交通省
アスベストの危険性と健康への影響


「アスベストの繊維※」を吸い込むことで、アスベスト肺・肺がん・悪性中皮腫などの重篤な呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。ただし、これらの健康被害はすぐに現れるわけではなく、アスベスト使用から何年も経ってから発症することが多いので、十分な注意が必要です。実際、アスベスト肺は15〜20年、肺がんは15〜40年、悪性中皮腫は20〜50年という長い潜伏期間があることが知られています。


画像引用:建築物のアスベスト対策|国土交通省



アスベストをどのくらい吸い込むと発病するかは、現在もはっきりとは分かっていません。しかし、アスベストの吸引と発病リスクには明確な関係があるとされているため、少量でも吸い込まないようにしましょう。
「アスベストの不要な接触は避けるべき」
アスベストの危険性は主に「吸入」によるもので、「接触」による直接的な健康リスクは低いとされています。ただし、触れた後に手を洗わず顔や口に触れることで間接的に吸入する可能性があるため、不必要な接触は避けましょう。
アスベストにまつわる法改正


アスベストは段階的に規制され、2006年には製造や使用が全面禁止されました。以下に、アスベストに関する法令の改正履歴をまとめました。
アスベスト含有率が5%を超える吹付け作業の原則禁止。
「クロシドライト(青石綿)とアモサイト(茶石綿)※」の製造・輸入・使用などを禁止。
※「クロシドライト(青石綿)」と「アモサイト(茶石綿)」は、とくに毒性が強いアスベストです。日本では、これらに加えて、クリソタイル(白石綿)・トレモライトアスベスト・アクチノライトアスベスト・アンソフィライトアスベストの計6種類のアスベストが実際に使用されていました。
アスベスト含有率が1%を超える吹付け作業の原則禁止。
アスベスト含有率が1%を超える建材・摩擦材・接着剤等10品目の製造・輸入・使用などを禁止。
建築物の解体・改修作業時の規制を強化。
アスベスト含有率が0.1%を超えて含む製品は、原則として製造・輸入・譲渡・提供・使用を禁止(一部の製品には猶予措置あり)。
猶予措置を撤廃。アスベスト含有製品の製造等が全面的に禁止。
規制対象をすべてのアスベスト含有建材へ拡大。
建築物の解体・改修作業時の規制を再強化。
建築物の事前調査は、厚生労働大臣が定める講習を修了した者等が行う。
解体工事におけるアスベスト調査





じゃあ次は、解体工事における「アスベスト調査」について解説していくよ。



アスベスト調査……??



そう。解体工事をする時って、建築物や工作物に含まれてるアスベストが飛び散らないように、ちゃんと対策をする必要があるんだ。そのために、事前にアスベストの有無や、そのレベルなどを調べるんだよ。



へぇ~!アスベストの扱いって、すごく慎重なんだね。でもそれって、絶対にやらなきゃいけないの?



原則として、建築物や工作物の解体をする場合は、工事の規模に関係なくアスベスト調査が必要だよ。



そっか〜、ほとんどのケースで当てはまりそうだね!じゃあ、そのアスベスト調査の内容をもう少し詳しく教えて!



分かった!アスベスト調査については、以下の3つのポイントに分けて説明していくよ。
- ▼解体工事におけるアスベスト調査の3つのポイント
-
・アスベスト調査の必要性とタイミング
・アスベスト調査の流れ
・アスベスト調査の結果報告と注意点
アスベスト調査の必要性とタイミング


大気汚染防止法(第18条の15)に基づき、「建築物※」や「工作物※」の解体工事を行う際は、原則としてアスベストの事前調査が必要です。ただし、畳や電球など、アスベストが使用されていないことが明らかなもののみを対象とした工事や、既存の建材を傷つけない塗装の上塗りといった工事であれば、アスベスト調査は不要です。
アスベスト調査は、解体工事の着工前に専門業者へ依頼しましょう。2023年10月1日以降に着工する工事からは、厚生労働大臣が定めた講習を修了した有資格者による事前調査が義務づけられています。なお、「工作物」については、2026年1月1日以降に着工する工事から同様の制度が適用されます。それ以前の工事であっても、できる限り資格を持つ専門家に調査を任せることが望ましいとされています。
- ▼アスベスト調査の依頼先
-
建築物を解体する場合
建築物石綿含有建材調査者講習を修了した者、または2023年9月までに日本アスベスト調査診断協会に登録された者が調査を行います。工作物を解体する場合
工作物石綿事前調査者講習を修了した者などが調査を行います。



アスベスト調査が必要かどうか判断がつかない場合は、まずは建築設計事務所・設備業者・工務店・調査会社・自治体のアスベスト相談窓口に問い合わせてみましょう。
アスベスト調査の流れ


アスベスト調査は、以下の流れに沿って実施されます。
解体業者に見積りを依頼する
アスベスト調査を実施するにあたり、まずは解体業者に見積りを依頼します。その際、解体業者は依頼内容や施工範囲を確認したうえで、建物の新築時期や改修履歴などの情報を把握し、必要に応じて事前調査にかかる費用を見積書に計上します。
解体業者と契約・打合せする
解体業者を決定し、契約手続きを行います。契約後の打合せでは、解体業者が既存図や撤去対象となる機器のカタログなどを依頼主から借用し、事前に情報を収集します。その後、目視調査や試料採取の作業内容について説明を行い、調査実施の日程を調整します。
解体業者が書面調査を実施する
書面調査では、解体業者が建物の設計図・竣工図・改修図などの過去の記録を確認したり、依頼主にヒアリングを行ったりして、建設時期・改修の有無・建材の種類・使用範囲などを把握します。これにより、アスベストが使用されている可能性を判断し、現地での目視調査の効率を高めるとともに、アスベスト含有建材の見落としを防ぎ、アスベスト調査の質を向上させる重要な工程となります。



解体工事の依頼主は、建築物に使用されているアスベストの状況を施工業者に伝えるなど、施工業者と協力し、円滑に調査を進めるよう努める義務があります。
解体業者が目視調査を実施する
目視調査では、解体業者が実際に建物を訪れて外観や各部屋の様子を確認し、アスベストが使用されている可能性のある箇所を特定します。なお、目視調査だけではアスベストの有無が判断できない場合は、追加で分析調査を行う必要があります。
解体業者が分析調査を実施する
分析調査は、書面および現地調査でアスベストの有無が確認できない場合に実施されます。解体業者は保護具を着用し、安全面に十分配慮しながら現場でサンプルを採取します。採取された試料は分析機関に送付され、そこで定性分析調査※や定量分析調査※が行われます。
解体業者が報告書を作成・提出する
全ての調査が完了したら、解体業者から報告書を受け取り、調査結果の説明を受けましょう。そして、調査結果に基づいて報告書を作成し、自治体の窓口や労働基準監督署へ電子報告してもらうようにしましょう。
「アスベスト調査後は現場に結果を掲示する」
アスベスト調査後、解体業者はアスベスト含有の有無に関わらず、調査終了日・調査方法・結果の概要を作業場の見やすい場所に掲示する義務があります。
▼掲示物の例


アスベスト調査の結果報告と注意点


前項「アスベスト調査の流れ」でご紹介した「STEP6 解体業者が報告書を作成・提出する」の補足となります。
解体業者は2022年4月1日から、大気汚染防止法に基づき、アスベスト調査の結果を着工前に都道府県と労働基準監督署に報告する義務があります。報告が必要な工事は以下の通りです。
- ▼アスベスト調査の結果報告対象となる工事
-
・建築物の解体工事(解体作業対象の床面積の合計80m2以上)
・建築物の改修工事(請負代金の合計額100万円以上(税込))
・工作物の解体・改修工事(請負代金の合計額100万円以上(税込))
解体業者が報告を怠った場合、大気汚染防止法に基づき、依頼主にも最大で30万円の罰金が科せられる可能性があるので注意しましょう。
また、アスベスト調査完了後に、解体業者から依頼主へ提出される結果報告書は、その後の解体工事の流れを判断するうえで非常に重要な資料となります。解体工事の着手前にアスベストの有無・含有量・種類・使用箇所といった内容をしっかり確認し、不明点や疑問がある場合は、解体業者に直接相談することをおすすめします。



アスベスト調査では、含有量が0.1重量%を超えるものが「アスベスト含有あり」と判定され、労働安全衛生法などの法令によって規制の対象となります。
なお、元請事業者には、石綿障害予防規則および大気汚染防止法に基づき、アスベスト調査の結果を3年間保存する義務があります。また、依頼主にも石綿の飛散防止対策に対する責務があるため、同様の対応が望ましいとされています。



アスベスト調査に関する説明は以上だよ。ここまで、しっかりついてこれてるかな?



うん!でも一つ質問があるんだけど……もし「アスベスト含有あり」って判定された場合は、そのあと何をすれば良いの??



良い質問だね!その場合は、アスベスト除去工事に進む必要があるよ。じゃあ、次はアスベスト除去工事の説明を一緒に見ていこう!
解体工事におけるアスベスト除去





もしアスベスト調査で「アスベスト含有あり」と判定された場合、適切な除去工事を行う必要があるよ。



適切な除去工事……??



そう。適切な除去工事っていうのは、たとえば事前に必要書類を提出したり、アスベストの飛散対策がしっかり行われていたりするような工事のことだよ。



う〜ん、なんか複雑そうだね……でもアスベスト除去工事って解体業者がやってくれるものでしょ?依頼主は任せておけばいいんじゃないの?



実はそうとも限らないんだ。たとえば、アスベスト除去の資格を持っていない業者に依頼しちゃうと法的に問題が出たりすることもあるし、場合によっては依頼主自身が自治体に必要書類を提出することもあるよ。



ひぇ~、そうだったの!?アスベスト除去工事についても事前に知識をつけておかないといけないんだね!



その通り!じゃあ、アスベスト除去工事について確認していこうか。
- ▼解体工事におけるアスベスト除去の2つのポイント
-
・アスベスト除去に必要な許可
・アスベスト除去工事の流れ
アスベスト除去工事に必要な許可


必要な許可を取得していない解体業者によるアスベスト除去工事は違法となるため、解体業者を選ぶ際には工事が合法的に行われているか確認することが大切です。
- ▼合法的にアスベスト除去工事を行っている解体業者を見分ける方法
-
・アスベスト除去作業に必要な許可を取得しているか
・アスベスト含有廃棄物の取り扱いに必要な許可を取得しているか
それでは、これらの確認方法について詳しく見ていきましょう。
アスベスト除去作業に必要な許可を取得しているか
アスベスト除去作業を行うには、以下の3つの資格取得が義務付けられています。
- ▼アスベスト除去作業に必要な3つの資格
-
石綿取扱作業従事者
アスベストを扱うための基本資格で、アスベスト除去作業に従事する全員がその取得を義務付けられています。石綿作業主任者
作業現場での安全管理や作業員の指導を行う責任者に必要な資格で、現場に1名以上の選任が義務付けられています。特別管理産業廃棄物管理責任者
作業員にアスベスト処理に関する業務を適切に行わせるため、各事業場ごとに特別管理産業廃棄物管理責任者の設置が義務付けられています。
「アスベスト除去作業に必要な許可を確認する際の注意点」
契約前には、解体業者がアスベスト除去に必要な資格を取得しているかどうかを必ず確認し、資格証明書や確認書類の提示を求めましょう。資格が有効であること(最新の状態であること)も忘れずに確認してください。
アスベスト含有廃棄物の取り扱いに必要な許可を取得しているか
基本的に、レベル3のアスベストを含む廃棄物を処分するには「産業廃棄物処分業許可※」、レベル1・2のアスベストを含む廃棄物を処分するには、「特別管理産業廃棄物処分業許可※」を取得する必要があります。
ただし、アスベスト含有廃棄物の処分を産業廃棄物処分業許可または特別管理産業廃棄物処分業許可を持つ業者に委託する場合は、これらの資格を取得する必要はありません。その代わり、レベル3のアスベストを含む廃棄物を収集運搬するには「産業廃棄物収集運搬業許可※」、レベル1・2のアスベストを含む廃棄物を収集運搬するには「特別管理産業廃棄物収集運搬業許可※」の取得が必須となります。
▼アスベスト含有廃棄物の取り扱いに必要な許可 | |||
---|---|---|---|
条件 | 許可 | ||
依頼業者が「レベル3のアスベストを含む廃棄物」の処分を行う場合 | →産業廃棄物処分業許可 | ||
依頼業者が「レベル3のアスベストを含む廃棄物」の収集運搬のみを行う場合 | →産業廃棄物収集運搬業許可と産業廃棄物処分業許可のいずれか | ||
依頼業者が「レベル1・2のアスベストを含む廃棄物」の処分を行う場合 | →特別管理産業廃棄物処分業許可 | ||
依頼業者が「レベル1・2のアスベストを含む廃棄物」の収集運搬のみを行う場合 | →特別管理産業廃棄物収集運搬業許可と特別管理産業廃棄物処分業許可のいずれか |
▼アスベスト含有廃棄物の取り扱いに必要な許可 | |
---|---|
→「産業廃棄物処分業許可」 | 依頼業者がレベル3のアスベストを含む廃棄物の処分を行う場合|
→「産業廃棄物収集運搬業許可」と「産業廃棄物処分業許可」のいずれか | 依頼業者がレベル3のアスベストを含む廃棄物の収集運搬のみを行う場合|
→「特別管理産業廃棄物処分業許可」 | 依頼業者がレベル1・2のアスベストを含む廃棄物の処分を行う場合|
→「特別管理産業廃棄物収集運搬業許可」と「特別管理産業廃棄物処分業許可」のいずれか | 依頼業者がレベル1・2のアスベストを含む廃棄物の収集運搬のみを行う場合
なお、これらの許可を取得している解体業者かどうかは、産業廃棄物処理事業振興財団が提供する「処理業許可情報検索」でご確認いただけます。
「アスベスト廃棄に必要な許可を確認する際の注意点」
解体業者がアスベスト含有廃棄物の取り扱いに関する許可を保有していることを確認する際は、その許可が適用されるエリア・許可証の有効期限も必ずチェックしましょう。また、処分業務を自社で行わず外部に委託している場合は、委託先の許可証の確認も忘れずに行ってください。許可を持たない処分業者と提携している解体業者は、不法投棄を行っている可能性があります。
アスベスト除去工事の流れ


アスベスト除去工事は、以下の流れに沿って実施されます。
専門業者にアスベスト除去を依頼する
まず依頼主は、前項「アスベスト除去に必要な許可」でご紹介した許可を持つ専門業者にアスベスト除去を依頼します。この際、依頼主には解体業者が労働安全衛生法などの規定を守るよう、解体方法・費用・工期などの契約条件に配慮する義務があります。
依頼主または解体業者が届出を提出する
アスベスト除去工事前には、依頼主または解体業者が関係機関に届出を提出する必要がある場合があります。どちらが申請を行うかを事前に解体業者と確認しておきましょう。アスベスト除去工事に関する主な届出は、以下の2つです。
- ▼アスベスト除去工事に関する届出
-
特定粉じん排出等作業実施届出書
依頼主または解体業者は大気汚染防止法に基づき、「特定粉じん排出等作業実施届出書」を解体工事を行う地域の自治体に、着工の14日前までに報告する義務があります。報告対象となる工事は以下の通りです。・アスベストを含む吹付け材や保温材が使われている建物の解体、改修、補修工事
石綿飛散防止方法等計画届出書
依頼主または解体業者は環境確保条例に基づき、「石綿飛散防止方法等計画届出書」を解体工事を行う地域の自治体に、着工の14日前までに報告する義務があります。報告対象となる条件は以下の通りです。・使用されているアスベスト含有吹付け材の面積が15m2以上
・建築物の延べ面積(建築物以外の工作物の場合には築造面積)が500m2以上
解体業者が現場の安全対策を整える
アスベスト除去工事前、解体業者は作業場への人の立ち入りを制限したり、洗身や更衣のための設備を設置したりする必要があります。また、作業場の見やすい場所には、以下の内容を掲示することが求められます。
- ▼アスベスト除去工事前に設置する掲示物の内容
-
・アスベストを取り扱う作業場であること
・アスベストが人体に及ぼす影響
・アスベストの取り扱いに関する注意事項
・使用すべき保護具
・作業場内での労働者の飲食喫煙が禁止であること▼掲示物の例
アスベスト除去工事では、作業員の安全確保とアスベストの飛散防止が最も重要です。作業員は必ず保護具を着用し、作業場は原則として湿潤化されている状態で行います。除去作業は、専門技術を持つ作業員が慎重に行い、近隣住民への影響を最小限に抑えるよう努めます。解体工事の際にとられるアスベスト除去方法は、主に以下の2つです。
- ▼代表的なアスベスト除去方法
-
剥離工法
剥離工法は、主にアスベストを含む仕上げ塗材の除去に用いられます。剥離剤を使用してアスベストを含む塗膜を湿潤化し、粉じんの飛散リスクを低減しながら除去する方法です。ウォータージェット工法
ウォータージェット工法は、高水圧の水で外壁などの塗膜を湿潤化し、アスベストを除去する方法です。剥離工法と異なり、剥離剤を使わず、水を使用して除去します。湿潤化により飛散リスクが低減し、凹部分にも対応可能ですが、高圧水の設備により費用が高くなることがあります。
解体業者がアスベスト除去後の現場確認・処理を行う
アスベスト除去工事が完了した後、作業場の隔離を解除する前に、アスベストの取り残しがないかを確認し、現場の清掃が行われます。その後、石綿含有廃棄物は「石綿含有廃棄物等処理マニュアル(第3版)」に基づいて適切に処理されます。
「アスベストを収集・運搬に関する注意点」
アスベストを収集・運搬する際には粉じんが飛散しないよう、頑丈な容器に入れ、しっかりと包装する必要があります。また、アスベストが含まれていることや取り扱い時の注意点を、見やすい場所に明記しなければなりません。最終的には、厳しい基準に従って埋立処分されます。アスベスト廃棄物の処理は法律で義務づけられており、必ず専門の業者に依頼する必要があります。



ここまででアスベスト除去工事について理解できたかな?何か不明点があったら教えてね!



アスベスト除去工事がどんなものか分かったよ!あとは、費用面が分かればもっと安心できるかな!



了解!じゃあ、次は解体工事に伴うアスベスト除去工事の費用相場について説明していくね!
解体工事におけるアスベスト除去費用


アスベスト除去費用は、アスベスト調査にかかる「アスベスト調査費」と、実際のアスベスト除去工事にかかる「アスベスト除去工事費」の2つに分けられます。それぞれの相場を見ていきましょう。



基本的に、どんな解体工事でも「アスベスト調査費」は必ずかかりますが、アスベスト調査でアスベストが確認されなければ、「アスベスト除去工事費」は発生しません。
アスベスト調査の費用相場


アスベスト調査費の相場は以下の通りです。
▼アスベスト調査費の相場 | |||
---|---|---|---|
調査名 | 相場 | ||
書面調査 | 2~3万円/現場 | ||
現地調査 | 2~5万円/現場 | ||
定性分析調査 | 3~6万円/検体 | ||
定量分析調査 | 3~6万円/検体 | ||
定性+定量分析調査 | 4~10万円/検体 |
ただし、相場は、工事の規模や調査の依頼先によって変動する場合があります。
アスベスト除去工事の費用相場


アスベスト除去工事費の相場は以下の通りです。
▼アスベスト除去工事費の相場 | |||
---|---|---|---|
アスベスト処理面積 | アスベスト含有吹付け材の除去費 | ||
~300m2 | m2~3万円/m2 2万円/ | ||
300m2~1,000m2 | /m2~4.5万円/m2 1.5万円 | ||
1,000m2~ | 1万円/m2~3万円/m2 |
参考:Q40 アスベスト含有吹付け材の除去費用は、目安として、いくら位かかりますか。|国土交通省
ただし、上記の相場はアスベストのレベルや除去方法によって変動する場合があります。



えっ、アスベスト除去工事の費用ってこんなに高いの!?もっと安くできると思ってたのに……少しでも費用を抑える方法ってないのかな??



そうだよね。解体工事ではアスベストの問題は避けて通れないけど、できるだけコストは抑えたいところ。じゃあ次は、アスベスト除去費用を少しでも抑えるためのポイントを一緒に確認してみよう!
アスベスト除去費用を抑えるポイント


アスベスト除去費用を抑える代表的な方法は、以下の3つです。
- ▼アスベスト除去費用を抑える3つの方法
-
・「みなし判定」を下す
・アスベスト除去の補助金制度を利用する
・複数業者から見積りを取る
それでは、それぞれの方法について詳しく掘り下げていきましょう。
「みなし判定」を下す
目視調査の結果、アスベスト含有の可能性が高いと判断された場合に「みなし判定※」を用いることで、分析調査にかかる費用を抑えることができます。



「定性+定量分析調査」って、1検体あたり4~10万円くらいかかるんだったよね!それを節約できるなんて超ラッキー!!



そうそう!でも、みなし判定をむやみに使うのはちょっと危険。一般的に分析調査費よりアスベスト除去工事費の方が高いから、含有の可能性が低い建材までみなし判定にすると、逆に費用がかさむこともあるよ。



えぇ~!それは気をつけなきゃだね……!



うん、みなし判定を使う時は慎重に判断することが大事だよ。状況別のみなし判定の費用効率については、以下の画像を参考にしてみてね!
▼みなし判定の費用効率


「アスベストを収集・運搬に関する注意点」
アスベスト含有の可能性が低い建材については、分析を行うことでコストを抑えられる場合が多いです。含有の可能性が低いにもかかわらず、みなし判定を利用すると、不必要な処分費用が発生し、結果的にコスト効率が悪化する恐れがあります。
▼住宅20~30坪の外壁サイディング処分費(調査費・運搬費込み、消費税別) | |||
---|---|---|---|
調査費 | 外壁処分費 ※7~8mの場合 | トータル費用 | |
分析調査あり (含有なし) | 3~5万円 | 17万5,000円 ~20万円 | 20万5,000円 ~25万円 |
みなし判定 (含有なし) | ー | 33万6,000円 ~38万4,000円 | 33万6,000円 ~38万4,000円 |
※ここでの相場は、過去のアスベスト除去工事の実績データを基にしています。
なお、アスベストの含有が不明な場合に「アスベストは含まれていない」とみなしてアスベスト調査費・除去費を省くことはできないため、注意が必要です。
アスベスト除去の補助金制度を利用する
自治体によっては、アスベスト調査費・除去費に対して補助金制度を設けているところもあります。
- ▼アスベスト除去工事の補助金制度の例
-
・既存建築物吹付けアスベスト対策事業補助金|千葉県千葉市(最大支給額100万円)
・アスベスト対策費助成金|東京都港区(最大支給額200万円)
- ▼アスベスト分析調査の補助金制度の例
-
・解体等工事に係るアスベスト分析調査費の補助制度|東京都杉並区(最大支給額5万円)
・アスベスト分析調査費助成|東京都大田区(最大支給額10万円)



補助金制度って、アスベスト除去にも使える場合があるんだね!知らなかった!



そうなんだよ。自分の地域にどんな補助金制度があるのか、事前に確認しておくことが大事だね。
アスベストに関する補助金を利用する際の流れは、以下の通りです。


補助金制度に申請する際は、事前確認・早期の申請が重要です。補助金は予算内で締め切られるため、先着順となります。また、年度ごとに制度内容が変更されることがあるため、まずは自治体の公式ウェブサイトで「補助金要綱※」を確認しましょう。不明点があれば、お住まいの地域の補助金窓口に問い合わせることをオススメします。一般的に、市役所や区役所の「まちづくり課」「市街地整備課」「建築課」などが担当窓口になります。
複数業者から見積りを取る
複数の業者から相見積りを取って比較検討することで、見積金額の幅が広がり、結果的により安い解体業者を見つけやすくなります。以下は、2社から見積りを取ったことで、アスベスト除去費用に3万円の差額が生じた事例です。
- ▼相見積りを取ることでアスベスト除去費用に3万円の差額が生じた事例
-
埼玉県比企郡小川町にお住まいのタナカさん(仮名)は、アスベストを含む屋根材が使用された33.7坪の木造2階建て住宅を解体するため、2社に見積りを依頼しました。その結果、A社のアスベスト除去費用は15万円、B社のアスベスト除去費用は12万円となり、3万円の差が生じました。
▼A社の見積書
▼B社の見積書



少しでも費用負担が減るのは嬉しいよね!でも、自分で複数の解体業者に見積りを依頼するのって、結構手間がかかるんじゃない?



確かに、自分で解体業者探しから見積依頼まで行うのは、結構大変だよね。でもそんな時は、「無料一括見積サービス」を使えば、誰でも簡単に相見積りができるよ。



無料一括見積サービス……??



そう!第三者機関が無料で見積代行をしてくれるんだ。しかも、第三者機関によっては、厳しい審査を通った登録業者だけを紹介してくれるから、自分で探すよりも手間が少ないし安心だよ。



それは安心だね!って言いたいところだけど、なんで無料で便利なサービスを提供してもらえるの??後から追加費用とか請求されるんじゃないかって心配だよ……



基本的に、登録業者がサイトの維持費や運営費を負担することで成り立ってるサービスなんだ。だから、お施主様には請求が来ることはないんだよ。



そういう理由があったんだね!それなら納得!!



ちなみに、僕も解体業界に10年以上携わってきた経験を活かして、無料一括見積りに対応してるんだ。優良業者の選定にも力を入れているから、気軽に相談してね!



さて、ここまでの情報を基に、アスベスト除去に対応してくれる解体業者をサクッと選んじゃおっと!



ちょっと待った!アスベスト除去工事の成否は解体業者選びで決まるから、慎重に選ばないと後悔することになるよ!



そうなの!?でも、アスベスト除去工事なんて初めてだし、どうやって解体業者を選べば良いのか全然分からないよ……



大丈夫!それなら次は、「アスベスト除去を伴う解体工事での業者の選び方」について詳しく見ていこう!
アスベスト除去を伴う解体工事での業者の選び方





アスベスト除去を伴う解体工事を行うには、見出し「アスベスト除去に必要な許可」で紹介した許可以外にも必要な許可があるよ。そうした前提を理解しつつ、信頼できる解体業者を選ぶことが大切だね。



そうなんだ!解体業者を選ぶのって、なんだか大変そうだね……



でも安心して!これから紹介する「信頼できる解体業者の選び方」を守れば、優良業者の選定は楽勝だよ!
- ▼信頼できる解体業者の選び方
-
・解体工事に必要な許可を取得している
・実績や評判が良い
・工事内容を明確に提示している
解体工事に必要な許可を取得している


そもそも、必要な許可を取得していない解体業者による解体工事は違法となるため、アスベスト除去に必要な許可に加えて、以下の事項を確認することが大切です。
- ▼合法的にアスベスト除去ができる解体業者の見分け方
-
・建物を解体するために必要な許可を取得しているか
・産業廃棄物の取り扱いに必要な許可を取得しているか
それでは、これらの確認方法について詳しく見ていきましょう。
建物を解体するために必要な許可を取得しているか
解体業者が建物の解体を行うには、基本的に「建設業許可※」を取得する必要があります。
ただし、解体費用が500万円以下の場合または業者が管轄する都道府県内で解体工事を行う場合は、業者が「解体工事業登録※」を行うことで、建設業許可を取得せずに解体工事を実施することができます。
▼建物解体に必要な許可 | |||
---|---|---|---|
条件 | 許可 | ||
依頼業者が500万円以下の解体工事を行う場合、またはお住まいの都道府県の業者に解体工事を依頼する場合 | →建設業許可と解体工事業登録のいずれか | ||
上記以外 | →建設業許可 |
▼建物解体に必要な許可 | |
---|---|
依頼業者が500万円以下の解体工事を行う場合、またはお住まいの都道府県の業者に解体工事を依頼する場合 →「建設業許可」と「解体工事業登録」のいずれか | |
→「建設業許可」 | 上記の場合以外
なお、これらの許可を取得している解体業者かどうかは、国土交通省が提供する「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」でご確認いただけます。
「建設業許可・解体工事業登録の確認事項」
解体業者の建設業許可、または解体工事業登録を確認する際は、許可証の有効期限を必ずチェックしましょう。また、解体工事業登録については、適用されるエリアも併せて確認しておくことが重要です。
産業廃棄物の取り扱いに必要な許可を取得しているか
解体工事で排出される金属くず・木くず・がれき類などの産業廃棄物を取り扱うには、基本的に「産業廃棄物処分業許可」を取得する必要があります。



あれ?産業廃棄物処分業許可って、見出し「アスベスト除去に必要な許可」でも出てきたよね??



その通り!実は、レベル3のアスベストを含む廃棄物と同じように、解体工事で出る金属くず・木くず・がれき類なども産業廃棄物に分類されるから、この許可が必要なんだね。
ただし、産業廃棄物の収集運搬のみを行い、処分を産業廃棄物処分業許可を持つ業者に委託する場合には、産業廃棄物処分業許可を取得する必要はありません。その代わりに、「産業廃棄物収集運搬業許可」の取得が必須となります。
▼産業廃棄物の取り扱いに必要な許可 | |||
---|---|---|---|
条件 | 許可 | ||
依頼業者が産業廃棄物の収集運搬のみを行う場合 | →産業廃棄物収集運搬業許可と産業廃棄物処分業許可のいずれか | ||
上記以外 | →産業廃棄物処分業許可 |
▼産業廃棄物の取り扱いに必要な許可 | |
---|---|
→「産業廃棄物収集運搬業許可」と「産業廃棄物処分業許可」のいずれか | 依頼業者が産業廃棄物の収集運搬のみを行う場合|
→「産業廃棄物処分業許可」 | 上記の場合以外
なお、これらの許可を取得している解体業者かどうかは、産業廃棄物処理事業振興財団が提供する「処理業許可情報検索」でご確認いただけます。
「産業廃棄物収集運搬業許可・産業廃棄物処分業許可の確認事項」
解体業者の産業廃棄物処分業許可、または産業廃棄物収集運搬業許可を確認する際には、その許可が適用されるエリアや許可証の有効期限も必ずチェックしましょう。また、処分業務を自社で行わず外部に委託している場合は、委託先の許可証の確認も忘れずに行ってください。許可を持たない処分業者と提携している解体業者は、不法投棄を行っている可能性があります。
実績や評判が良い


解体業者を選ぶ際は、実績や評判をしっかり確認しましょう。実績が豊富な業者は、様々な現場経験を積む中で技術を磨いており、スムーズで安全な工事が期待できます。また、評判の良い業者は、施工後のトラブルが少なく、近隣への配慮や顧客対応にも力を入れていることが多いです。
解体業者の実績や評判を確認する方法は、以下の通りです。
- ▼解体業者の過去の実績や評判を確認する方法
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解体業者のホームページ
解体業者のホームページには、施工事例やお客様の声が紹介されている場合があります。中には、施工過程を写真付きで掲載している解体業者もあります。口コミサイト
口コミサイトでは、技術面や費用面、対応面などが幅広く評価されています。GoogleやYahoo!で解体業者名を検索するほか、SNS(TwitterやFacebook)でリアルな評判をチェックするのも有効です。知人からの紹介
実際にサービスを利用した知人からの紹介は信頼性が高く、ネットでは公開されていない詳細な情報を直接確認できます。



解体業者の実績や評判を調べる際には一つの情報を鵜呑みにせず、複数の情報を比較することが大切です。評価を多角的に確認することで、情報の信憑性が高まります。
工事内容を明確に提示している


工事内容をしっかり提示してくれる解体業者を選ぶことで、解体業者との認識のズレを防ぎ、トラブルを未然に防ぐことができます。また、工事内容を正しく把握することは、複数の業者を比較検討する上でもとても大切です。具体的には、次の3つの項目が明確になっているかを確認してみましょう。
- ▼明確にすべき3つの項目
-
・見積書の内訳
・工期
・アフターフォロー
それでは、これらの項目の詳細を確認する方法について、詳しくご紹介します。
見積書の内訳
見積書の内訳を明確にするには、見積書の抜け漏れがないか、そして各項目の単価が詳細に記載されているかをしっかり確認することが大切です。



工事後に「ブロック塀の撤去範囲が解体業者と認識が違っていた」といったご相談をいただくことがあります。そのため、事前に見積内容をしっかり確認しておくことが重要です。
- ▼「見積書の抜け漏れがないか」を確認する方法
-
・解体業者に簡単な図面を描いてもらい、工事範囲を一つひとつ確認する
・見積り提出後に、再度現場で見積書の内容と照らし合わせる(現地確認が難しい場合は電話で確認する)
・相見積りを取り、複数の解体業者の見積項目を比較する
- ▼「各項目の単価が詳細に記載されているか」を確認する方法
-
・単価が「一式」といった大まかな単位ではなく、「m・m2・m3」などの具体的な単位で算出されていることを確認する
▼見積書の単位の良い例と悪い例


「見積書の内訳を確認する際の注意点」
見積書の内訳を確認する際には、見積内容と契約内容が一致しているかも確認しましょう。なぜなら、見積書に記載された内容と実際の契約内容が異なる場合、工事が進むにつれて追加費用が発生したり、予定外の作業が加わることがあるからです。事前に見積内容を契約書と照らし合わせて確認することで、予算内で工事を進めるだけでなく、後々のトラブルも防ぐことができます。
工期
とくに解体工事後に新築工事や外構工事を予定している場合は、工事開始日と終了日を事前に確認しておきましょう。一般的な30坪前後の木造2階建て住宅の解体には、約2週間の工期がかかります。ただし、建物にアスベストが含まれている場合、通常の工期よりも長くなることに注意が必要です。基本的には、アスベスト含有外壁材(窯業サイディングまたはモルタル)の場合は1〜2週間、アスベスト含有吹付け材の場合は3〜4週間程度の追加工期がかかります。
また、解体工事は想定外の事態によりスケジュールが大幅に遅れることがあります。そのため、工期が延びた場合の解体業者の対応についても事前に確認しておくと安心です。詳細は契約書に記載されていることが多いため、しっかりと確認しておきましょう。
- ▼工期が延びる主な原因
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・豪雨や突風、大雪などの悪天候
・近隣住民からのクレーム発生
・地中埋設物の撤去など、予期せぬ追加作業
アフターフォロー
解体業者によってアフターフォローの内容は異なります。そのため、事前にどのようなアフターフォローが提供されているかを確認し、内容が充実している業者を選ぶことで、工事完了後の安心感を得ることができます。
- ▼アフターフォローの例
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・現場の清掃
・工事完了後の確認作業
・地盤沈下や排水問題などのトラブル対応
・定期的な点検
・申請書類の手続きサポート
・新築や外構、土地活用に関するアドバイス



完工時には、解体業者と現場を確認しましょう。瑕疵(土地や建物の不具合)が見つかった場合、工事直後なら修正してもらえますが、時間が経つと証明が難しくなり、修正を断られる可能性があります。



じゃあ、最後に解体工事中のアスベスト対策についても確認していこう!とくに住宅地でのアスベスト除去は注意が必要だから、しっかりチェックしておきたいところだね。



アスベスト対策、具体的に何をすれば良いのか気になる!!詳しく教えて!
解体工事中のアスベスト対策





そもそも、解体業者が作業場の密閉や湿潤化など、適切な対策をすれば、アスベストの飛散は最小限に抑えられるよ。



そうだったの!?それなら、依頼主は何も心配しなくて良さそうだね!



とはいえ、万が一の事態に備えて、依頼主も対策を取っておくことが大切。たとえば、事前に近隣住民へ挨拶したり、トラブルが発生した時の対応を確認しておくと安心だよ。
- ▼解体工事中のアスベスト対策
-
・近隣住民への説明と挨拶
・近隣トラブル発生時の対応
近隣住民への説明と挨拶


アスベスト除去を伴う解体工事の前には、工事期間・作業時間・アスベスト対策といった工事の詳細を工事開始の10日〜1週間前に説明し、住民の理解を得ることが重要です。環境省が2015年度に地方公共団体を対象に実施した「解体等工事における石綿飛散防止に係るリスクコミュニケーションに関する調査」では、苦情が発生してから説明をするよりも、事前に説明をしておいた方が問題が大きくなりにくい傾向があると報告されています。
近隣への挨拶回りは解体業者と一緒に行うのが理想的ですが、難しい場合は依頼主が先に回り、「後ほど業者から説明があります」と伝えると良いでしょう。挨拶時には、挨拶状・工事スケジュール表・手土産(タオルや洗剤など)を持参すると丁寧です。
▼挨拶状の例


画像引用:建築物等の解体等工事における石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーションガイドライン|環境省
また、挨拶回りの範囲は状況によって異なり、明確な基準はありません。近隣挨拶に関して独自の規定を定めている自治体でも、その基準は様々です。ただし、一般的には隣家・向かいの家・裏の家には最低限挨拶をしておくのが望ましいとされています。
- ▼挨拶回りの範囲の例
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新宿区:建築物の敷地境界からその高さの2倍の水平距離で、30mを超えない範囲
台東区:対象建築物の敷地境界線から対象建築物の高さの水平距離の範囲
川崎市:作業区域から水平方向で20mの範囲



ちなみにさ、アスベスト除去期間中って、洗濯物は外に干しても大丈夫なの??



いや、洗濯物にアスベストの繊維が付着する可能性はゼロではないから、作業時間中の外干しは避けた方が無難だね。



やっぱりそうだよね……でも、近隣住民にはどう説明しよう??洗濯を回さないわけにはいかないし!



近隣住民には、まず迷惑をかけてしまうことをお詫びしたうえで、代わりに部屋干しや作業時間外の外干しを推奨しよう。
近隣トラブル発生時の対応


解体工事中に近隣トラブルが発生した場合、迅速かつ丁寧な対応が重要です。苦情が寄せられた際は、まず解体業者に連絡し、状況をしっかりと共有しましょう。その後、冷静に相手の話を聞き、問題の原因や状況を正確に把握したうえで、具体的な対応策を提案することが大切です。相手の主張を無視せず、誠実に向き合うことで、トラブルを円滑に解決することができます。



それでも解決が難しい場合は、必要に応じて自治体に仲裁をお願いすることも検討しましょう。自治体の介入により、第三者の視点で公正な解決が図られることがあります。
工事開始前に事業者から工事内容について説明があったが、その説明が不十分であり、事業者の説明は信用できないとの連絡が市にあった。事業者に対して、再度の説明を指導し、個別訪問のうえ、説明を実施させたが、住民の事業者に対する不信感は払拭できなかった。そのため、事業者による説明に市の職員が立ち会って、事業者と行政の両方から工事について説明を行った結果、住民の理解が得られた。
【まとめ】解体工事でアスベストが心配


この記事では、アスベストの基礎知識から、除去工事の流れや費用、業者の選び方、安全対策までを網羅的に解説しました。
アスベスト調査は法律で義務付けられており、専門業者による適切な調査と除去工事が不可欠です。また、解体工事を行う際には、必要な資格を取得した業者に依頼することが重要です。



弊社では、アスベスト除去を伴う解体工事に対応可能な解体業者の選定を無料で代行いたします。ぜひ、お気軽にご相談くださいませ。
▼アスベスト除去を伴う解体工事のサポート実績あり


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